Hara Blog

千葉県市川市の行徳で弾き語り活動を行っている、フォークシンガー原の日記です。公認将棋指導員として、子供たちの将棋の話題なども。

コメント欄の運用について。様々な経緯から、次のようにさせていただいています: ブログ主およびコメント投稿者含め、互いの意見に対する反論や、ネガティブなニュアンスを感じさせるとブログ主が判断したものは、削除します。続く人はブロックし、解除しません。何卒ご了承ください。

R-POP/ロシア歌謡/旧ソ連の国の音楽事情

R-POP「紙の兵隊」ブラート・オクジャワ 〜勇敢な兵士は無駄に焼かれた 自分が紙だと忘れていた〜

今年中に掲載しなければと思っていたロシア歌謡界の巨匠、ブラート・オクジャワを、ようやくご紹介します。なぜ今年中にかといえば、彼は1924年生まれ。1997年に既に亡くなられていますが、今年が生誕100周年という記念すべき年にあたります。

自作の楽曲をギター弾き語りで歌うスタイルの歌を、ロシアでは「アフトルスカヤ・ぺースニャ」と言います。意味は「ソングライターズ・ソング」。日本で言うところの「シンガーソングライター」のジャンルです。これをロシアで最初に確立したのがオクジャワでした。彼に続く存在が、以前にご紹介したウラジーミル・ヴィソツキーです。

彼は元々詩人ですが、友人から習ったギターを弾いて1950年代後半から自作の詩にメロディーをつけて歌うようになりました。

そして同時期に米国でも「詩の朗読」が若者たちの心をとらえ流行していた。所謂「ビートの詩人」たちの時代です。そこで歌も歌っていたのが、ボブ・ディラン。ディランと交流があったのが、ムーブメントの旗手、詩人アレン・ギンズバーグでした。

「なるほど、米国のムーブメントがロシアにも波及したという訳か」
と、思いますよね。ちょっと待った。

「詩の朗読」の文化は、ロシアのほうが古いです。ド田舎の酒宴の席でも突然にオッサンが立ち上がって詩の朗読を始めたりします。今の若い世代はそのようなことはないでしょうが、昔はそうでした。そして、上に挙げたギンズバーグの両親はロシアからの移民、ディランの祖父母はオデッサからの移民です。つまり、「詩の朗読」という表現方法は、ロシアから米国に伝わった部分があるのではないかという仮説を、個人的には持っています。

下は、ブラート・オクジャワの代表作の一つ、「紙の兵隊」です。どことなく、現在の状況を連想させます。

(ぜひ他の楽曲もお楽しみください。旧ソ連音楽関係の記事はこちらをクリック。)



「神の兵隊」 ブラート・オクジャワ

この世に一人の兵士がいた
美男で勇敢な
でも彼は子供のおもちゃだった
だって、紙の兵隊だったから

彼は世直しをしたかった
みなが幸せになれるように
でも糸にぶら下がっていた
だって、紙の兵隊だったから

火の中にも煙の中にも喜んで行く
あなたのためなら二度も死ぬ
でもあなたは彼をからかった
だって、紙の兵隊だったから

あなたは彼を信頼しなかった
自分の大事な秘密を明かさなかった
なぜ?なぜなら
紙の兵隊だったから

彼は自分の運命を呪っていた
静かな人生を望まなかった
「火をくれ、火を!」と頼み続けた
自分が紙だと忘れていた

火の中へ?じゃあ行こう!行くのかい?
そしてある日足を踏み入れた
そこで彼は塵々に焼かれたのさ
だって、紙の兵隊だったから


"Бумажный солдатик" Булат Окуджава

Один солдат на свете жил,
красивый и отважный,
но он игрушкой детской был,
ведь был солдат бумажный.

Он переделать мир хотел,
чтоб был счастливым каждый,
а сам на ниточке висел:
ведь был солдат бумажный

Он был бы рад в огонь и в дым
за вас погибнуть дважды,
но потешались вы над ним,
ведь был солдат бумажный.

Не доверяли вы ему
своих секретов важных,
а почему? А потому,
что был солдат бумажный.

А он, судьбу свою кляня,
не тихой жизни жаждал,
и всё просил: "Огня! Огня!"
Забыв, что он бумажный.

В огонь? Ну что ж, иди! Идёшь?
И он шагнул однажды,
и там сгорел он ни за грош:
ведь был солдат бумажный.

R-POP「英雄なんかじゃない」7Б アントノフカ襲撃にて 暴走小児精神科医プロデューサーのもうひとつのプロジェクト

11月15日の記事に掲載した、クラホボ南部集落群のアントノフカ(今週解放が確認されたイリンカの1つ手前)へのロシア軍による襲撃映像(一番下に再掲)。これに使われている楽曲は、「7Б」というグループの「英雄なんかじゃない」という曲。今やベテランのロックバンドです。

「Б」は英語の「B」です。そして「7Б」とは、精神病の人格障害を示す医療コード。ん?もしやこの流れは・・・

そうなんです。7Бは2001年に結成されたのですが、実はあの、t.A.T.u.(タトゥー)を手掛けたお騒がせ小児精神科医プロデューサー、イワン・シャポワロフのもう一つのプロジェクトでした。麻薬のように中毒性のあるサウンドが、何とも言えない幽体離脱感を与えます。

この「英雄なんかじゃない」は、2015年の作品。ですので、特別軍事作戦を意識して書かれたものではありません。従い、戦意高揚歌ではなく反戦歌の印象。死にゆく自分を、上から別の自分が見ている。「もっと生きたかった。俺は英雄なんかじゃなくていいんだ。クソったれ戦争め」- 個人的には、敢えてこの曲をあてた映像編集者のセンスに敬意を表したいです。異質なものがあることで、より様々な人間模様のリアルが浮かび上がる。そして、兵士たちの姿を上空からドローンで映す映像と詩の、何とも言えないコラボレーション。

(ぜひ他の楽曲もお楽しみください。旧ソ連音楽関係の記事はこちらをクリック。)



「英雄なんかじゃない」 7B

星は煙の中、地球は燃えている
戦争では一発の弾丸で死を迎える
笛の音が聴こえる 俺について来るよう呼んでいる
恐怖すぎて恐怖心がどっか行っちまった
それを持っていなかったのが残念だ
つまずいたわけじゃないが倒れちまった
この戦いで

動けないのさ
自分に何が起きたかわかっている
くちばしのある黒いのがそこにいるよ
最後の鼓動が俺を待ってる

ああ、クソったれ 戦争…
ああ、クソったれ 戦争…

命は震えと熱に変わり
血は熱く燃え上がる
俺の体が麻痺しているのが下に見える
魂に別れを告げている
死んでゆくとこだが、苦しむことはなかった
この戦争を俺は呪った
こんなに短い命は嫌だった
俺は英雄なんかじゃない

しかし動けない
生きていることはわかっている
くちばしのある黒いのがそこにいるよ
最後の鼓動が俺を待ってる

ああ、クソったれ、戦争…
ああ、クソったれ、戦争…


Не герой 7Б

Звёзды в дыму, земля в огне,
Смерть в каждой пуле на войне,
Слышно свистит- она меня зовёт за собой.
Страх испугался, убежал,
Зря я его с собой не взял,
Я не споткнулся, но упал
В этом бою.

Но не могу пошевельнуться-
И понимаю, что со мной.
Чёрный с клювом тут как тут-
На мне ждет последний стук.

Эх, твою мать, война...
Эх, твою мать, война...

Жизнь превращалась в дрожь и зной,
Кровь обжигала теплотой,
Тело немело подо мной,
Прощаясь с душой.
Я умирал, но не страдал,
Эту войну я проклинал,
Я не хотел так мало жить-
Я не герой.

Но не могу пошевельнуться-
И понимаю, что живой.
Чёрный с клювом тут как тут-
На мне ждет последний стук.

Эх, твою мать, война...
Эх, твою мать, война...


11月24日(日)ライブこぼれ話 日本初のレコードヒット曲「カチューシャの唄」1914年 トルストイ「復活」劇中歌より

松井須磨子


11月24日(日)ライブにご参加いただきました皆様、アーカイブでご視聴いただいている皆様、どうもありがとうございます。

ライブで紹介した、松井須磨子さん本人による歌唱の「カチューシャの唄」音源がYouTubeにアップされていますので、下に埋め込みます。1914年に日本で芸術座という新しい劇団が上演したトルストイの「復活」の劇中歌です。この曲が、日本で初の「レコードのヒット曲」とされています。何と、J-POPの土台をつくったのはトルストイでした。

そして、松井須磨子さん演じるカチューシャがつけていた髪留め。それを人々は「カチューシャ」と呼ぶようになったのでした。



ライブでも話ししたことを、補足を加えて文章でも。

1915年に芸術座の「復活」はウラジオストクでロシアの劇団との共同公演も果たし、大好評を得ます。先の日露戦争から10年ちょっとしか経っていません。互いの文化を称賛しあう心を、戦争すらも奪うことはなかった。

そして、時を経て第二次大戦後、全国の歌声喫茶でロシア歌謡が歌われるようになります。社会主義活動家たちに利用された面もあるのですが、それとは関係なく多くの日本国民がロシアの歌を楽しむことが出来たムーブメントであったことも事実。これについてはまた改めて書きたいと思います。

ロシアを憎み恨み批判する理由が記憶に新しい時代にも、人々はロシアの歌を歌って豊かな時を過ごした。それらは、絶妙のバランスで共存したように見える。

今回のウクライナ紛争においてもまた、日本人の対ロ感情は著しく悪化しています。歴史は繰り返すとするならば、政治論争よりも文化的な活動が一方的な感情を抑制する役割を果たすでしょう。そして、フォークソングの良いところは、誰でも参加できることだと思います。

R-POP t.A.T.u.(タトゥ―)「Gomenasai(ごめんなさい)」〜私たちは日本を失った〜

昨日の記事に続きタトゥーをもう一曲。ですが、まずは曲を聴いていただければと思います。できればタトゥ―の曲であることも忘れて。記事は歌詞の下に掲載します。



「ごめんなさい」

自分のではないと思っていたもの
光の中で
それは唯一無二の
大切な真珠でした
泣きたいと思ったときに
泣けなかったのは
許されなかったから

すべてに ごめんなさい
ごめんなさい がっかりさせてしまった
ごめんなさい 心の底から
こんなに友達が必要なことはなかった
今ほど

正直でないと思っていたものは
繊細な人形でした
磁器で出来た
あなたに電話して
助けを求めたいと思ったとき
私は自分を止めました

すべてに ごめんなさい
ごめんなさい がっかりさせてしまった
ごめんなさい 心の底から
こんなに友達が必要なことはなかった
今ほど

夢だと思っていたものは
幻影だと思っていたものは
現実に見えたままの
ありがたいものでした
間違いを犯したとあなたに伝えたいと思ったとき
私は立ち去りました

すべてに ごめんなさい
ごめんなさい がっかりさせてしまった
ごめんなさい 心の底から
こんなに友達が必要なことはなかった
今ほど
ごめんなさい がっかりさせてしまった
ごめんなさい ごめんなさい
ごめんなさい 心の底から

こんなに友達が必要なことはなかった
今ほど


"Gomenasai"

What I thought wasn't mine
In the light
Was a one of a kind
A precious pearl
When I wanted to cry
I couldn't cause I
Wasn't allowed

Gomenasai for everything
Gomenasai, I know I let you down
Gomenasai till the end
I never needed a friend
Like I do now

What I thought wasn't all
So innocent
Was a delicate doll
Of porcelain
When I wanted to call you
And ask you for help
I stopped myself

Gomenasai for everything
Gomenasai, I know I let you down
Gomenasai till the end
I never needed a friend
Like I do now

What I thought was a dream
A mirage
Was as real as it seemed
A privilege
When I wanted to tell you
I made a mistake
I walked away

Gomenasai, for everything
Gomenasai, gomenasai
Gomenasai
I never needed a friend
Like I do now
Gomenasai, I let you down
Gomenasai, gomenasai
Gomenasai till the end

I never needed a friend
Like I do now


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さて、時は2003年6月27日。当時のことを、よく覚えています。

というのも、Mステにタトゥーが出演する際にその通訳で、大学で同じサークルだった2学年下の女の子が付き添うという連絡が仲間内に回って来て「おーそれはすごい」と、楽しみにその日を待っていたので。番組のオープニングに出てきたタトゥー二人の後ろに映る小柄な姿。「おー髪はショートにしたんだ。眼鏡じゃなくてコンタクトにしたのか。いいじゃん」と、恥ずかしながら小躍り。いったん楽屋に引き上げて、歌唱時の再登場を楽しみにしていたのだが・・・

例の事件、勃発。ドタキャン。
タモリさんは、かなり後まで、Mステで最も印象に残っていることとして、この事件を挙げています。

時を経て、この事件については本人談を含め舞台裏の出来事が一般的にも知られるようになりました。例のお騒がせプロデューサー、イワン・シャポワロフから電話がかかってきた。
「そこから出ろ。」
「なぜ?みんな待ってるよ」
「訳は後から話す。とにかく出ろ。」
彼に逆らうことは出来なかった。言う通りにするしかなかったと、後に語っています。
「あの瞬間に、私たちは日本を失った。」
実は彼女たち自身は日本が大好きで、とても後悔している。

シャポワロフのアイデアは炎上による話題作りを狙ったものでした。ヨーロッパではこれが上手くいったこともあったとのこと。でも、
「その国の国民性を考えなければならない。」(リェ―ナ)
その後、日本に何度かコンサートで来たが、多くの人々は戻って来てくれなかったとのこと。

個人的に思うところは・・・

よりによって、芸能界に君臨するタモリさんの番組でやってしまったというのは痛かったかもしれません。タモリさんが許さないと、事業者たちも様子を見ざるを得ない的なところがあるかも。タモリさん自身も、個人的な感情はともかく、日本を代表する歌番組の司会者としての責任があるでしょうね。「プロデューサーの命令なら本人たちは免責される」という前例をつくる訳にはゆかない。

加えて、集客に関しては「多くの人々は戻って来てくれない」というのは、幻想かもしれません。話題性だけで物珍しさに引き寄せられた層が剥がれ落ちただけで、騒ぎに惑わされずに楽曲と歌を評価してくれた人は、ちゃんと続けて聴いてくれるはず。
ですので、タトゥ―のビジネスを現在手掛けている人々が、日本の市場をどう捉えるか。ゼロから始めるくらいの感覚なら、有望だと思います。個人的には、もし将来的にロシアと日本でポピュラー音楽の交流が出来るとすれば、タトゥーが重要な役割を果たせると期待しています。

余談ですが、上の楽曲。サビの「Gomenasai〜🎵」は、ポール・マッカートニーの「No More Lonely Nights」に似てるかなと思いました。「I know I let you down」の歌詞も「Don’t Let Me Down(ビートルズ)」を想わせます。綺麗な曲だと思います。


(ぜひ他の楽曲もお楽しみください。旧ソ連音楽関係の記事はこちらをクリック。)

R-POP「私はおかしくなった」t.A.T.u.(タトゥ―) 小児精神科医プロデューサーの暴走プロジェクト

先週、このシリーズで、ヴァルヴァラの話をしました。カチューシャの歌唱でロシアの国民的歌手という印象ではあるものの、キャリアを歩み始めた当初、彼女自身は強く世界を意識し目指していた。と、いうことは・・・

そのまったく同じ時期に、世界を席巻したロシアの女性ボーカルグループがありました。そう、t.A.T.u.(タトゥー)です。ヴァルヴァラはその成功を目の当たりにし、欧米のポップスに挑む以上に、ロシア発の大波と戦わなければならなかったはずです。何をやってもタトゥーと比較され「イマイチ物足りない」と思われてしまうので。巨大な渦の中で、彼女が自分自身のアイデンティティを求めたものが、逆にロシアの民族的なものではなかったか。個人的にはそのように想像しています。

さてそのタトゥーですが、ボーカルの女性二人だけを呼ぶときには「タトゥーシキ」と呼ぶのが正しく、「タトゥー」は彼女らを含むプロジェクトチーム全体を指すとのこと。そしてチームを指揮していたのが、あのお騒がせプロデューサー、イワン・シャポワロフ。元々は小児精神科医で、その後ミュージックビデオの制作を行っていました。従って、音と映像で人間の脳に強い刺激を与えることに関しては優れていたのでしょう。タトゥーをスターダムにのし上げた「私はおかしくなった」のミュージックビデオも、彼が監督しています。日本で信用を失ったM-ステ事件は残念でしたが、その件についてはまた別の投稿で書きます。

女性二人は、リェ―ナ・カーチナとユーリャ・ボルコワ。次第に迷走するようになったシャポワロフを2004年に解任し、その後数年は安定した活動。2009年からはそれぞれのソロ活動がメインとなり、解散を再結成を繰り返しています。現在でも二人でステージに立つことがあり、2022年にはミンスクのディナモスタジアムでカムバック パフォーマンスを行いました。末尾に二人のインスタグラムのリンクを貼っておきます。

ところで、二人は実際にはレズビアンではなく、その設定はシャポワロフの仕掛けだった訳ですが・・・
昨今の政治言論界の視点からは、「ロシアの伝統的家族の価値観を崩すためのDSによる仕掛けだったのではないか?」と思いますよね。どうなんだろう? 個人的には、素の彼女たちからはそのような気配は漂ってきません。普通の気さくなロシア女性のように見えます。ただ、そのように利用された部分はあるかもしれません。

下に、最初の爆発的ヒット曲「私はおかしくなった」PVを埋め込みます。サビを口ずさんでみたい方は、「ヤ―サシュラスマ」を2回、「ムニェヌジナアナ」を2回。早口言葉の呪文のようにして、ぜひチャレンジしてみてください。

(ぜひ他の楽曲もお楽しみください。旧ソ連音楽関係の記事はこちらをクリック。)



「私はおかしくなった」

おかしくなった、おかしくなった!
私には彼女が必要、私には彼女が必要
おかしくなった、おかしくなった!
私には彼女が必要、私には彼女が必要

私はおかしくなった!

すっかりダメになった、すべてまったく
状況「HELP」、状況「S.O.S.」
自分でもわからない、あなたはどこから来たの?
なぜ、なぜ、あなたに恋をしたのかしら?

明かりが消えて 私はどこかへ飛んでいく
あなたなしでは私はない、何も欲しくない
遅効性の毒 気を狂わせる
人々は言う「オマエは罪人」
人々は言う「オマエは罪人」

おかしくなった、おかしくなった!
私には彼女が必要、私には彼女が必要
おかしくなった、おかしくなった!
私には彼女が必要、私には彼女が必要

私はおかしくなった!私には彼女が必要!

あなたなしじゃ私は私じゃない あなたなしじゃ私じゃない
人は言う、ナンセンスだと人は言う
太陽の毒、黄金の光線
人々は言う「緊急の治療が必要」

忘れたかった 心の底まで
柱を数え 乱れ飛ぶ鳥を数えた
あなたなしの、私はない 行かせて、行かせて
壁沿いの隅へ、ママ、パパ、ごめんなさい

おかしくなった、おかしくなった!
私には彼女が必要、私には彼女が必要
おかしくなった、おかしくなった!
私には彼女が必要、私には彼女が必要

私はおかしくなった!私には彼女が必要!

1、2、5の先
ママ、パパ、ごめんなさい
私はおかしくなった
1、2、5の先
ママ、パパ、ごめんなさい
私はおかしくなった!

おかしくなった、おかしくなった!
私には彼女が必要、私には彼女が必要
おかしくなった、おかしくなった!
私には彼女が必要、私には彼女が必要

おかしくなった、おかしくなった
おかしくなった、おかしくなった


"Я сошла с ума"

Я сошла с ума, я сошла с ума!
Мне нужна она, мне нужна она
Я сошла с ума, я сошла с ума!
Мне нужна она, мне нужна она

Я сошла с ума!

Меня полностью нет, абсолютно всерьез
Ситуация "HELP", ситуация "S.O.S."
Я себя не пойму, ты откуда взялась?
Почему, почему, на тебя повелась?

Выключается свет, я куда-то лечу
Без тебя меня нет, ничего не хочу
Это медленный яд. Это сводит с ума
А они говорят: "Виновата сама". А они говорят: "Виновата сама"

Я сошла с ума, я сошла с ума!
Мне нужна она, мне нужна она
Я сошла с ума, я сошла с ума!
Мне нужна она, мне нужна она

Я сошла с ума! Мне нужна она!

Без тебя я - не я. Без тебя - меня нет
А они говорят, говорят это - бред
Это солнечный яд, золотые лучи
А они говорят: "Надо срочно лечить"

Я хотела забыть, до упора и вниз
Я считала столбы и растерянных птиц
Без тебя - меня нет. Отпусти, отпусти
До угла по стене, мама, папа - прости

Я сошла с ума, я сошла с ума!
Мне нужна она, мне нужна она
Я сошла с ума, я сошла с ума!
Мне нужна она, мне нужна она

Я сошла с ума! Мне нужна она!

Раз, два, после пяти
Мама, папа - прости
Я сошла с ума
Раз, два, после пяти
Мама, папа - прости
Я сошла с ума!

Я сошла с ума, я сошла с ума!
Мне нужна она, мне нужна она
Я сошла с ума, я сошла с ума!
Мне нужна она, мне нужна она

Я сошла с ума, я сошла с ума
Я сошла с ума, я сошла с ума

リェ―ナ・カーチナ


ユーリャ・ボルコワ

R-POP「独り」ヴァルヴァラ 「カチューシャ」の歌唱といえば彼女だがルーツは・・・

先週から、ライブのオープニングで「カチューシャ」の日本語歌詞を1コーラスずつ、視聴者の皆様と一緒に歌う試みを行っています。「よし、練習するぞ」とYouTubeで検索される方もいらっしゃると思いますので(←おらんて😄)、ヴァルヴァラさんをご紹介しておきます。YouTubeの検索欄に「カチューシャ」と入れてクリックすると、いちばん多く出てくるのはロシアの各種イベントにおける彼女の歌唱だと思います。本稿の末尾にひとつ、埋め込みます(プーチンも登場します)。

ヴァルヴァラの本名はアリョーナ・ツタノワ。1973年7月生まれ。モスクワの音楽アカデミーを卒業していますが、教授からは困りもの扱いされていました。というのも、彼女は欧米のポップシーンに追いつくことを目指していた。マライア・キャリーなどを意識していたとのこと。2003年頃のインタビューでは「ロシアのポップミュージックは、今日世界を席巻している波に乗らなければ、あと20年は変わらないかもしれない...ワールドポップミュージックにならなければ面白くありません」と、情熱をほとばしらせています。

下に、ヴァルヴァラが初めてロシアのチャート1位に輝いた2002年の「独り」という楽曲を掲載します。

いっぽう、話は飛びますが、北野武さんが一頃、言葉は正しいかわかりませんが「ローカルなものを突き詰めると、それがグローバルなものになる」というようなことを言われていました。いかにも、その通り。ヴァルヴァラさんが、欧米に追い付こうと試行錯誤した作品も素晴らしいのですが、彼女が最も国際的に評価されるであろうパフォーマンスは、「カチューシャ」の歌唱ではないかと思います。

(ぜひ他の楽曲もお楽しみください。旧ソ連音楽関係の記事はこちらをクリック。)



「独り」 ヴァルヴァラ

独り...

私は独り、あなたなしでも あなたと一緒
私は罪人 私の罪は私自身の目の前にある
一歩だけでも踏み出せたら
すべてがそうでなくなるために
そして何かを始めるために
黙り込むことなく…

夢の空に独り
一本の痛みの糸
霧の中にやって来た
あなたと別れた場所から
恨みの壁から
私だけ独りぼっち
あなたと一緒に独り
独り 明日も、今も

あなたは独り、私が居なければ独り 風のように
誰にも気づかれないように立ち去る
私が背を向けている間に行ってね
もう独りで大丈夫だから
私は空のシスタームーンみたい
独り...

夢の空に独り
一本の痛みの糸
霧の中にやって来た
あなたと別れた場所から
恨みの壁から
私だけ独りぼっち
あなたと一緒に独り
独り 明日も、今も

長い間お互いのことを 思い出せなかった 思い出せなかった
私たちは何も わからなかった わからなかった
一緒に信じていたようには、信じていなかった
だから私はいま独り いま独り

夢の空に独り
一本の痛みの糸
霧の中にやって来た
あなたと別れた場所から

独り...
私は独り、あなたなしでは独り


"Од-на" ВАРВАРА

Одна...

Я одна, я без тебя стою с тобою
Я - вина, моя вина перед собою
Мне бы сделать один лишь шаг
Чтобы быть все могло не так
И чтобы было с чего начать
Не молчать...

Одна на небе сна
Одна ниточка боль
Я в туман собрала
Из разлуки с тобой
Из обиды стена
Одна посреди нас
Я с тобою одна
Одна завтра, сейчас

Ты один, ты без меня один, как ветер
Уходи так, чтоб никто и не заметил
Уходи за моей спиной
Мне уже хорошо одной
Я как в небе сестра Луна
Одна...

Одна на небе сна
Одна ниточка боль
Я в туман собрала
Из разлуки с тобой
Из обиды стена
Одна посреди нас
Я с тобою одна
Одна завтра, сейчас

Долго друг друга помнили - не помнили
Мы ничего не поняли, не поняли
Как мы с тобой то верили - не верили
Так я теперь одна, теперь одна

Одна на небе сна
Одна ниточка боль
Я в туман собрала
Из разлуки с тобой

Одна...
Я одна, одна без тебя


ヴァルヴァラの「カチューシャ」歌唱。2014年5月8日「みんなで歌おう」祝日イベントより(戦勝記念日の前夜祭)。1分50秒〜「彼が祖国の地を守り抜くことができますよう」の歌詞のところで、カメラがプーチンとショイグを映します。

R-POP ユタ「弦」 機関銃のリズムに合わせ 風のように戦士は唸る

芸術の国ロシアの兵士たちは音楽好きが多く、昔から戦場には歌がある。軍事ブロガーたちも時折「ミュージックタイム!」など言って、自分の好きな歌のビデオクリップをシェアしたりなどします。日本ではHaraのスタイルは異様かもしれませんが、ロシアでは普通😅

さて今回は、時々引用させていただいている軍事ブロガーのアナトリー・ラドフさんオシのこの曲をご紹介します。ユタの「弦」。弦楽器の弦です。「ストリングス」とした方が詩的によさそうですが、米英と戦っているのでタイトルに英語を使いづらい。でもまぁ、中島みゆきの「糸」みたいでイイじゃないかなど、思ってもみたり。

ユタさんは、本名アンナ・オシポワさん。この曲はフォークな印象ですが、彼女の両親はジャズミュージシャンとのこと。音大でもジャズボーカルを学ばれていて、言われてみるとナルホドという感じもします。ソングライターとしても活躍しており、映画やテレビ番組のための書き下ろしが40曲以上もあるとのこと。まさにロシアの中島みゆき的ポジションかも。

これまでご紹介した何名かのアーティストと同様、彼女も特別軍事作戦開を支持し、これをテーマとした楽曲を何曲か発表したため、ウクライナの制裁リストに入れられています。アートやスポーツの断絶が、早く解けることを祈ります。

(ぜひ他の楽曲もお楽しみください。旧ソ連音楽関係の記事はこちらをクリック。)



「弦」ユタ

また弦が引っ張られる
休まずに行きましょう
一つの愛、一つの国
さあ、兄弟
地球は燃えている 刺激的な煙
何処へでも 神のために
私たちの土地を一寸たりとも手放しはしない

また衝撃波が押し寄せ
空中には漆黒の地獄
そして呼出符号「弦」が
世界中を飛び回る
鋼と鉛のリズムに合わせ
弦は風のように唸る
一歩ずつ、一歩ずつ、
勝利へ向けて一歩ずつ

「雹」が降った大空
耳鳴りは綿毛のようなもの
清算の時は避けられない
家族の腕の中に
家に戻らない者たちよ
兄弟たち、栄光のために戦おう

また衝撃波が押し寄せ
空中には漆黒の地獄
そして呼出符号「弦」が
世界のために戦っている
鋼と鉛のリズムに合わせ
弦は風のように唸る
一歩ずつ、最後まで

また衝撃波が押し寄せ
空中には漆黒の地獄
そして呼出符号「弦」が
世界中を飛び回る
鋼と鉛のリズムに合わせ
弦は風のように唸る
一歩ずつ、一歩ずつ、
勝利へ向けて一歩ずつ

また衝撃波が押し寄せ
空中には漆黒の地獄
そして呼出符号「弦」が
世界中を飛び回る
鋼と鉛のリズムに合わせ
弦は風のように唸る
一歩ずつ、一歩ずつ、
勝利へ向けて一歩ずつ


"Струна" Юта

И вновь натянута струна,
Идём без передышки,
Одна любовь, одна страна
У нас, братишка.
Горит земля, и едкий дым
Повсюду, бога ради,
Своей земли не отдадим ни пяди.

И вновь ударная волна,
Кромешный ад в эфире,
И позывной ≪Струна≫
Летит над миром.
Под ритм стали и свинца
Гудит струна, как ветер,
За шагом шаг, за шагом шаг,
За шагом шаг к победе.

Распаханная ≪градом≫ твердь,
И звон в ушах, как вата,
И неизбежен час расплаты.
За тех, кто не вернётся в дом
К своим родным в объятья,
Работайте во славу, братья.

И вновь ударная волна,
Кромешный ад в эфире,
И позывной ≪Струна≫
Работает над миром.
Под ритм стали и свинца
Гудит струна, как ветер.
За шагом шаг до самого конца.

И вновь ударная волна,
Кромешный ад в эфире,
И позывной ≪Струна≫
Летит над миром.
Под ритм стали и свинца
Гудит струна, как ветер,
За шагом шаг, за шагом шаг,
За шагом шаг к победе.

И вновь ударная волна,
Кромешный ад в эфире,
И позывной ≪Струна≫
Летит над миром.
Под ритм стали и свинца
Гудит струна, как ветер,
За шагом шаг, за шагом шаг,
За шагом шаг к победе.

R-POP「バフムートへ行くと母さんには言わないで」ひとりのロシア兵の弾き語りに世界中が涙

先日、ユリア・クラウスの「チャソフ・ヤール」をご紹介しましたが、チャソフ・ヤールといえば忘れてはいけないのがバフムート。激しい地上戦の痛ましい光景は、人々の心に残り続けるでしょう。

昨年の暮れに、廃墟の街を背景にひとりのロシア兵士が弾き語りする「バフムートへ行くと母さんには言わないで」の動画がYouTubeにアップされるや、瞬く間に世界を席巻しました。現時点で再生回数673万回というヒット。カバーバージョンや、この兵士の姿をイラストにした編集バージョンなど、様々な二次作品も登場しています。

弾き語っている兵士が誰なのかは不明です。「読み人知らず」ならぬ「歌い人知らず」。実際、実はこの「〜へ行くと母さんには言わないで」という歌はずっと前からありまして、チェチェンバージョンやアフガンバージョンなどが知られています。ご参考まで、チェチェン版をいちばん下に埋め込みます。

「戦争はクソだ」と言い切るところが、いいですね。反体制的だと物議をかもしそうな一言ですが、それが、ロシア応援もウクライナ応援も関係なく人々の心を惹き付けます。

余談ですが個人的に、YouTuberとして要注意のエピソードがひとつありまして、この弾き語りを掲載している「Vologda Mapping」チャンネルさんが先日、別の動画をBANされました。ウクライナ紛争をロシア側/ウクライナ側にかなり公平に伝えているサイトですが、「ワグネル応援ソングとウクライナ応援ソング」を両方載せた動画をアップしたところ、削除。運営に連絡をとったところ、「crime」であるとのこと。たぶんウクライナ応援は問題なくて、ワグネルでしょうね。ワグネルを称えるような内容をYouTubeでやると、引っかかる危険がありそうです。

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「バフムートへ行くと母さんには言わないで」

やあ、ベイビー、こんにちは、元気かい?
秋だね、家への路は枯れ葉に埋もれちゃった
夜明けの光の中で星がリシチャンスクに降り注ぐ
ただ、僕がバフムートへ行くと母さんには言わないで...
夜明けの光の中で星がスヴェトロダルスクの近くに落ちる
ただ、僕がバフムートへ行くと母さんには言わないで...

昨夜、友人が*敵の地雷で死んだんだ
「*黒いチューリップ」で「旅行者」兄弟は飛行機で家に帰る
友人のマキシムと一緒にきっと帰るだろう
ただ、僕がバフムートへ行くと母さんには言わないで...
友人のマキシムと一緒にきっと帰るだろう
ただ、僕がバフムートへ行くと母さんには言わないで...

戻ったら洗濯物を片付けて、戦争の地獄へ行くことになる
少年たちはここで寝ている、汗の匂いで一杯 - 困難な戦いだったよ
呪いたいよ、戦争はクソだ、泣こうが、叫ぼうが、
ただ、僕がバフムートへ行くと母さんには言わないで...
呪うよ、戦争はクソだ、泣こうが、叫ぼうが、
ただ、僕がバフムートへ行くと母さんには言わないで...

でもこれだけは、愛する人、手紙を書かないで
ボイスメールが欲しいんだ、WhatsAppで送るのを忘れないで
そして僕が何を書いてきたか尋ねられたら、嘘をついてね
僕がバフムートへ行くと母さんには言わないで...
そして僕が何を書いてきたか尋ねられたら、嘘をついてね
僕がバフムートへ行くと母さんには言わないで...

(*「敵の」は正確には「ウクライナ野郎の」なのですが、詩的に柔らかくしました。)
(*「黒いチューリップ」は、黒い死体袋を指すと見られます。)


"Ты только маме, что еду в Бахмут, не говори"

Привет малышка, привет родная, ну как дела?
Наверно осень, дороги в дому, все замела.
А звезды падают над Лисичанск в лучах зари,
Ты только маме, что еду в Бахмут, не говори..
А звезды падают под Светлодарск в лучах зари
Ты только маме, что еду в Бахмут, не говори..

Вчерашней ночью хохловской миной был друг убит,
"Турист" братишка в "тюлпане черном" домой летит.
С дружком Максимом, что он вернется держу пари,
Ты только маме, что еду в Бахмут, не говори..
С дружком Максимом, что он вернется держу пари,
Ты только маме, что еду в Бахмут, не говори..

А на откате белье почищу и чёрт с войной,
Здесь спят мальчишки, здесь пахнет потом - был трудный бой.
Загнуть бы матом, война падлюга, хоть плач - ори,
Ты только маме, что еду в Бахмут, не говори..
Загну бы матом, войну падлюга, хоть плач - ори,
Ты только маме, что еду в Бахмут, не говори..

Но вот и всё, моя родная, кончай писать,
Голосовые, не забывай, WhatsApp отправлять.
А если и спросят, о чём пишу, ну чтож соври,
Ты только маме, что еду в Бахмут, не говори..
А если и спросят, о чём пишу, ну чтож соври,
Ты только маме, что еду в Бахмут, не говори..


参考:元歌「チェチェンへ行くと母さんには言わないで」

R-POP「チャソフ・ヤール」ユリア・クラウス プーチンも登場のPV「8年間、手を尽くした」

10月18日にXにアップした、チャソフ・ヤールへのロシア軍装甲車の夜間運河越え作戦と日中に反撃に来たウクライナ軍戦車の破壊(いちばん下に再掲)。この映像に使われている曲をご紹介します。タイトルはズバリ「チャソフ・ヤール」。

歌っているのはユリア・クラウスさんという女性歌手。経歴やプロフィールはネットでは見つかりませんでした。SNSを見ると、モデルやダンス、ヨガ健康法の紹介などしながら歌も歌うタレントさんのようです。インスタグラムのフォロワーは9万5千人。ロシアではフェイスブックは禁止されていますが、インスタグラムについては一部の芸能人などのような人にはアカウント継続が認められているようですね。

楽曲「チャソフ・ヤール」の発表は今年の5月。新しい歌です。プロモーション・ビデオにはプーチンの言葉も挟めてあり、かなり硬派な印象。これからロシア軍によるチャソフ・ヤール攻めは大詰めを迎えますので、よく使われる楽曲になることでしょう。

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「チャソフ・ヤール」

その目にどれだけの痛みがあるのか
どれだけの命が塵に消えたのか
どれだけの血がそこで流されたのか
心にどれだけの傷が残っているのか
ドンバスの子供たち、遅くなってごめんなさい
こんなこと出来るなんて誰も信じなかった
一晩中窓辺で静かに祈りながら
ここでのささやきは一斉射撃よりも大きい

爆発が静寂を破る
ドアから出て
一歩づつ、肩と肩を合わせ
目標に近づく
そしてその輪は閉じようとしている
全世界を沈黙させましょう
この授かりものを解放する
私たちはチャソフ・ヤールを行く

命を残念に思う戦死した方々へ
私たちのために身を犠牲にしてくださった方々へ
私は国と一緒にあなたたちに歌います
あなたの魂はすべてを聞いているでしょう
たとえ心臓は鼓動していなくても
私たちは決して忘れません
私たちは決して消し去りはしません
永遠の偉業が冠されます
私たちは永遠に立ち上がります
あなたは私たちの心にあります
ベルリンへのあの時のように、今も最後まで

爆発が静寂を破る
ドアから出て
一歩づつ、肩と肩を合わせ
目標に近づく
そしてその輪は閉じようとしている
全世界を沈黙させましょう
この授かりものを解放する
私たちはチャソフ・ヤールを行く

(プーチン:「8年間絶えることなく。8年間という長い間、私たちは平和的政治的手段によって状況を解決するためにあらゆる努力をしてきました。すべて無駄でした。」)

爆発が静寂を破る
ドアから出て
一歩づつ、肩と肩を合わせ
目標に近づく
そしてその輪は閉じようとしている
全世界を沈黙させましょう
この授かりものを解放する
私たちはチャソフ・ヤールを行く


"Часов Яр" Юлия Клаус

Сколько боли в этих глазах
Сколько жизни стёртых в прах
Сколько крови пролито там
Сколько в сердцах оставлено ран
Дети Донбасса, Простите что поздно
Никто и не верил что это возможно
Молятся тихо всю ночь у окна
Шепот тут громче чем залпы в огня

Взрыв разрывает тишину
Каждый шаг, плечом к плечу
Приближаем нашу цель
Проходят со свои двери
И вот-вот сомкнутся круг
Пусть молчит весь мир вокруг
Быть свободным Это дар
Мы идём на Часов Яр

Тем кто жизни жалея в бою погибал
Тем кто в жертву себя ради нас отдавал
Я пою вам ребята со мною страна
Ваши души всё слышат
Хоть не бьются сердца
Никогда не забудем
Никогда не сотрём
Подвиг вечность увенчан за него
Мы встаём навсегда
Вы вселились в наши сердца
Как тогда до Берлина так сейчас до конца

Взрыв разрывает тишину
Каждый шаг, плечом к плечу
Приближаем нашу цель
Проходят со свои двери
И вот-вот сомкнутся круг
Пусть молчит весь мир вокруг
Быть свободным Это дар
Мы идём на Часов Яр

(Путин "8 лет бесконечно. Долгих 8 лет мы делали всё возможное чтобы ситуация была разрешена мирными политическими средствами. Всё напрасно.")

Взрыв разрывает тишину
Каждый шаг, плечом к плечу
Приближаем нашу цель
Проходят со свои двери
И вот-вот сомкнутся круг
Пусть молчит весь мир вокруг
Быть свободным Это дар
Мы идём на Часов Яр

R-POP「Русский дух(ロシアの精神)」QKooK クルスク州の重要集落リュビモフカ襲撃作戦にて

先日Xにアップした、クルスク州の重要地点に位置する集落リュビモフカへの襲撃映像(一番下に埋め込み)に使われていたラップ曲をご紹介します。「ロシアの精神」というタイトル。

演奏は「QKooK」というバンドで、もっぱら戦争のことをラップに乗せて歌っています。「Kook」は英語で「変わり者」、QはあのQでしょうか?意味深ですが、活動歴は結構長いようで、この「ロシアの精神」もリリースが2020年11月なので特別軍事作戦の開始前。まさにこの紛争で時を得たバンドと言えるかもしれません。以下、彼らの公式サイトのプロフィールと、「ロシアの精神」のYouTube動画です。

「私の戦闘ラップの世界へようこそ! 戦いの精神と真の英雄に触発され、私のトラックは強さを鼓舞し、行動への動機を与え、士気を高めます。私の言葉は、私が正義のために戦い、声高に主張するための武器です。鋼のようなリズムと朗読劇に合わせて、実際の出来事、過去と現代の紛争、そして人間の精神の勇気と強さについて語ります。適切なエネルギーで自分自身を充電し、私と一緒に善と光の道を歩んでください! あなたのスピーカー QKooK。出展:https://m.vk.com/qkook_mc

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「ロシアの精神」QKooK

さあ、そこに横たわろう、しかし少なくとも敵からいくらかは奪還するだろう、少なくとも一部は奪還するだろう
そして政府はそれとは何の関係もない。それがどんな政府であれ、現在、そして今後もどんな政府になろうとも。
我らの土地は我らのものでなければならない!
我らの孫たちが我らの土地を歩けるように
それまでに私の骨など腐ってしまうがいい…
我はこれに同意する!

昔から漢は大切にされる風習があった
野蛮な襲撃から祖国を守ったのは誰か
侵略者、殺人者、泥棒から
ロシアは敵の永遠の圧制から救われた

モンゴルとポーランドの侵略者のくびき
ロシアの歴史には戦争が豊富、それは知ってのとおり
ボガティルス、兵士、オプチニキ、射手座
信仰と王のために、祖父と父親たちは戦った

国家のため、家族のため
そして民は誰にも負けず、誰からも愛されない
誰が私たちの土地を渇望しているのか、どこで輝かしい戦いが行われているのか
先祖たちは恐れを知らなかった、彼らに匹敵する者はいなかった

彼らは死ぬまで戦った、クズどもに我々が捕らえるのを許さなかった
子孫が安心して暮らせるように
だからあなたも呼ばれて
祖国の防衛者の仲間入りをしよう!

これがロシアの精神だ!
準備せよ、友よ
祖国のために立ち上がって武器をとれ
戦士の魂!
敵にチャンスを与えるな
我々は勝つために生まれてきた、戦い続けるために

これがロシアの精神だ!
準備せよ、友よ
祖国のために立ち上がって武器をとれ
戦士の魂!
敵にチャンスを与えるな
我々は勝つために生まれてきた、戦い続けるために

時が経ち、英雄たちは昔のままだった
鎖帷子の代わりに装甲板を衣服に着る
剣と斧の代わりに一対の銃
速い馬の代わりに鋼鉄の装備

しかし原則は同じ、勇気、勇気、名誉
数えきれないほどの功績を残した現代の英雄たち
たった一つの目的のために、常に自分の能力の限界で銃弾にさらされ続ける
清算の決定を実行する時が来た
審判 (警告、対テロ始動!) 

奴らはノックもせずにドアから入ってくる
窓から警告はない
抵抗しても無駄だ
役に立たない

どのように建物から出るかは選択
床に顔を伏せて
それとも脚で前進

これらは真に尊敬すべきもの
自分の人生を選んだのは誰か、簡単な問題ではない
飾り気のない本物のヒーロー
無敵のロシア特殊部隊!

これがロシアの精神だ!
準備せよ、友よ
祖国のために立ち上がって武器をとれ
戦士の魂!
敵にチャンスを与えるな
我々は勝つために生まれてきた、戦い続けるために

これがロシアの精神だ!
準備せよ、友よ
祖国のために立ち上がって武器をとれ
戦士の魂!
敵にチャンスを与えるな
我々は勝つために生まれてきた、戦い続けるために

これがロシアの精神だ!
戦士の魂!
これがロシアの精神だ!
戦士の魂!

ノックもせずにドアに侵入し、警告もせずに窓から入ってくる、隠れても無駄、意味がない

武器を置いて両手を上げて出て行け
または抵抗せよ そして神に会え


"Русский Дух" QKooK

Пусть мы, пусть мы ляжем там, но хоть сколько то отобьём у врага, хоть сколько то отобьём
И власть здесь ни причём какая она ни была, есть или будет
Земля наша должна быть нашей!
Чтобы внуки ходили по нашей земле
И пусть мои кости сгниют к тому времени...
Я на это согласен!

Издревле так завелось что высоко ценились парни
Кто родину оберегал от набегов варваров
От агрессоров, убийц и воров
Русь избавляли от вечного гнёта врагов

Ига Монгольского и Польских интервентов
История России войнами богата и ты знаешь это!
Богатыри, Солдаты, Опричники, Стрельцы
За веру и царя, сражались деды и отцы

За государство, за свои семьи
И народ не победимый никем и не любимый всеми
Кто жаждет наши земли, где в битвах славных
Бесстрашны были предки и не было им равных

Они стояли насмерть, не позволяя подонкам нас захватить
Чтоб в мире жили потомки
Поэтому и ты, будучи призван
Вставай в ряды защитников своей отчизны!

Это русский дух!
Приготовься друже
Встать на защиту родной земли и взять в руки оружие
Дух воина!
Не дай врагу и шанса
Мы для победы рождены продолжай сражаться

Это русский дух!
Приготовься друже
Встать на защиту родной земли и взять в руки оружие
Дух воина!
Не дай врагу и шанса
Мы для победы рождены продолжай сражаться

Время прошло богатыри остались как и прежде
Взамен кольчуги, бронеплиты носят на одежде
Вместо мечей и топоров, по паре стволов
Стальная техника вместо резвых скакунов

А принципы всё те же, отвага, мужество и честь
Герои наших времён чьих подвигов не счесть
Себя под пули подставляя постоянно на пределе, своих возможностей ради единой цели
Решение о ликвидации пора исполнить
Приговор (Внимание работает Анти-Террор)

Они заходят в дверь без стука
Без предупрежденья в окна
Сопротивляться бесполезно
Никакого толку

Как здание покинуть, выбор за вами
Либо в морду в пол
Либо вперёд ногами

Вот по истине те, на кого равняться стоит
Кто выбрал свою жизнь и это дело непростое
Настоящие богатыри без каких либо прикрас
Непобедимый Русский спецназ!

Это русский дух!
Приготовься друже
Встать на защиту родной земли и взять в руки оружие
Дух воина!
Не дай врагу и шанса
Мы для победы рождены продолжай сражаться

Это русский дух!
Приготовься друже
Встать на защиту родной земли и взять в руки оружие
Дух воина!
Не дай врагу и шанса
Мы для победы рождены продолжай сражаться

Это русский дух!
Дух воина!
Это русский дух!
Дух воина!

Они заходят в дверь без стука, без предупрежденья в окна, скрываться уже бесполезно, никакого толку

Сложить оружие выйти с поднятыми руками
Окажите сопротивление и встретитесь с богами

ジャレッド・レト(ミュージシャン・俳優)がコンサートでロシア人観客に「問題なくなったらロシアに行くよ」と呼び掛け ウクライナ外務省は反発

ウクライナ外務省


以下は、10月14日のRussianToday の記事です。

【ウクライナ外務省は、ジャレッド・レトが「問題が終わったら」ロシアで公演すると約束したことを侮辱だと非難した。
ベオグラードでのコンサートで、同歌手がホールにロシア人がいるか尋ね、「これらの問題が終わったら、私たちはあなたの祖国に行きます」と答えたことを思い出されたし。
ウクライナ人たちはネット上で同氏を「モスクワのくず」と呼び、キエフには「干渉しない」よう呼び掛けた。(出展:https://t.me/rt_russian/217979)】

これを、ロシアの人々はどう思うでしょうね?ロシアへのシンパシーを歓迎する人もいるでしょうし、「アメリカは散々やっといて事が終わりゃしゃあしゃあとまた商売しに来るのか?」と思う人もいるでしょう。以下は、軍事ブロガーのアナトリー・ラドフさんのコメント。

【この機会に、ちょっとしたノスタルジーを。彼らの最初のアルバムはまあまあでしたが、その後、クールなビデオを備えたポップミュージックに移行しました。このテーマは火であり、まるでボーカルのメロディーとは正反対であるかのようです。(出展:https://t.me/motopatriot/28483)】

なるほど、ちょっとしたノスタルジー。

R-POP「ロシアのために!!!」セルゲイ・ヒジニャク オストロフスコエ解放そしてロシア軍ついにクラホボへ到達

前の投稿、特別軍事作戦史に残るであろう、重要な記録映像に使われていた楽曲は、まさに「ロシアのために!!!」という歌です。

歌っているのは、ベテラン男性アーティストのセルゲイ・ヒジニャクさん。1966年11月生まれということで、Haraと同学年。親近感が湧きます😄 ペルミ出身。1990年代前半にロシアで数々のヒットを飛ばした伝説的バンド「ショコラト-ビクトリア(CHOCOLATE-VICTORIA)」のボーカリスト、ソングライター、リーダーです。1996年にバンドは解散し、外国自動車の部品販売業に転身。いったんはキッパリと音楽を止めますが、10年後に旧友との交流などがきっかけで音楽の世界に戻り、現在も精力的に活動されています。

この曲は2022年に発表された特別軍事作戦を意識した戦意高揚ソングですが、アーティストとしての出世作のひとつ「トラックドライバー」も一番下に埋め込みますのでぜひ聴いてみてください。個人的に、1990年代のロシアを思い出し懐かしい気持ちになります。

(ぜひ他の楽曲もお楽しみください。旧ソ連音楽関係の記事はこちらをクリック。)



「ロシアのために!!!」

忘れ去られた過去の戦争の吹雪
騒乱を願いながら黒い空を巡る
また同じ敵が私たちを脅かす
うなり声を上げ、牙を剥いて這う
我らのスターリングラードを忘れたのだろう
そして勝利パレードの赤旗を
虚しく忘れたのだ、みなにすべてがやって来る
「カチューシャ」を思い出し牙を剥け
ロシアのために ドンバスのために
ベラルーシ、クバン、コーカサスのために
黄金の*ドーム
ロシアの地に栄光あれ
誰も勝てはしない
神聖なるロシアは生き続ける

(*聖堂の黄金の玉ねぎ屋根)

"За Россию!!!" Сергей Хижняк

Забытые вьюги прошедшей войны
Кружат в черном небе желая беды
и снова грозят Нам всё те же враги
Рычат и ползут обнажая клыки
Наверно забыли про наш Сталинград
и красная знамя победы парад
Напрасно забыли, придётся всем вам
Напомнить "Катюшу" им дать по зубам
За Россию за Донбасс
Беларусь Кубань Кавказ
Золотые купола
Славься русская земля
Никому не победить
Русь святая будет жить


1990年代のヒット曲「トラックドライバー」

世界のロシア外交官による「カチューシャ」合唱 2021年5月9日戦勝記念日にて

露大使館


ロシアの歌と言えば、真っ先にこの曲を思い出す人は多いでしょう。「カチューシャ」。

この機会に、ちょっとだけ細かいことをひとつ。日本では戦後にロシア歌曲の流行があり、その際に普及したロシアの昔の歌をひとまとめにして「ロシア民謡」と呼んでいます。

微妙なのは、厳密には「民謡」というのは、何百年も前から歌い継がれてきた作者不明の歌のこと。いっぽう、多くの日本の人々が「ロシア民謡」と呼んでいる楽曲は、実は近代に書かれた比較的新しいものが多いです。という訳で、その辺りの事情が引っかかる人は、「ロシア民謡」ではなく「ロシア歌謡」という言葉を使っています。

この「カチューシャ」も、1938年に書かれたポピュラーソング。カチューシャという女の子が川辺で出征する恋人を想うという状況設定の、「軍歌」とも言える歌です。その後、独ソ戦において赤軍兵士たちを称える戦時流行歌となり、戦後は世界的に親しまれるようになりました。

下のクリップは、特別軍事作戦開始直後の2021年5月9日戦勝記念日に、世界中のロシア大使館の職員さんや現地の人々が歌唱したもの。「再び私たちはナチズムと戦います」というメッセージが込められていたのでしょう。

ちなみに、ウクライナでは2022年9月に「カチューシャ」は演奏禁止となりました。国が定めた演奏禁止の音楽が存在するというのは、中々にキョーレツですね。



「カチューシャ」(日本で親しまれている歌詞)

りんごの花ほころび 川面に霞たち
君なき里にも 春はしのびよりぬ
君なき里にも 春はしのびよりぬ

岸辺に立ちて歌う カチューシャの歌
春風やさしくふき 夢が湧くみ空よ
春風やさしくふき 夢が湧くみ空よ

カチューシャの歌声 はるかに丘をこえ
今なお君をたずねて やさしその歌声
今なお君をたずねて やさしその歌声

りんごの花ほころび 川面に霞たち
君なき里にも 春はしのびよりぬ
君なき里にも 春はしのびよりぬ


"Катюша"

Расцветали яблони и груши,
Поплыли туманы над рекой.
Выходила на берег Катюша,
На высокий берег на крутой.

Выходила, песню заводила
Про степного сизого орла,
Про того, которого любила,
Про того, чьи письма берегла.

Ой, ты, песня, песенка девичья,
Ты лети за ясным солнцем вслед.
И бойцу на дальнем пограничье
От Катюши передай привет.

Пусть он вспомнит девушку простую,
Пусть услышит, как она поёт,
Пусть он землю бережёт родную,
А любовь Катюша сбережёт.

Расцветали яблони и груши
Поплыли туманы над рекой.
Выходила на берег Катюша,
На высокий берег на крутой.

「カチューシャ」直訳

リンゴや梨の木が咲き、
川の上には霧が漂う
カチューシャがやってきた
急な坂の高い土手の上に

彼女は外に出て歌い始めた
草原のハイイロワシのことを
愛した人のことを
手紙を大事にしている人のことを

ああ、歌よ、少女の歌
晴れた日の太陽に続いて飛べ
遠い国境にいる戦士へ
カチューシャの想いを伝えて

彼に純朴な少女を思い出させて
彼に彼女の歌を聴かせて
彼は祖国の地を守り抜き、
カチューシャは愛を守り抜く

リンゴや梨の木が咲き、
川の上には霧が漂う
カチューシャがやってきた
急な坂の高い土手の上に

R-POP「ク―クシカ」ポリーナ・ガガーリナ コンスタンチノフカ解放にて

ウグレダール解放後の南ドネツク方面では今後再び、コンスタンチノフカ周辺の戦いが注目されます。そこで、8月28日にお届けした、同市解放の映像(いちばん下に再掲)に使われた楽曲をご紹介します。

曲名は「ク―クシカ」(2015年)で、鳥の「かっこう」の意味です。歌っているのは、ポリーナ・ガガーリナさん。1987年モスクワ生まれ。2003年にチャンネル1TVのコンテストに優勝して頭角を現し、2015年にはユーロ・ビジョンにロシア代表として出場し準優勝されています。2010年のアルバム「私自身について」では、「私について知りたいのなら、出版物の記事を読むよりも、私の歌を聴くのが最善です。そこでは嘘をつくことはできないし、嘘をつくべきでもない」と語っておられ、筋金入りのハードボイルド。

政治活動に積極的に参加されており、プーチンの大統領選キャンペーンの代表的な顔でもあります。そのような訳で、何と、GoogleからYouTube公式チャンネルをBAN(削除)されてしまいました。下に埋め込む動画は、チャンネル1TVのイベントでの歌唱。

私なりの日本語訳を掲載しますが、3番の歌詞が、バリバリの社会派メッセージになっているのがおわかりいただけますでしょうか。人々は自らの意志を失い、心を誰かに売り渡し欺瞞的な幸せを享受していると歌っています。過酷な運命であろうと、意思を持ちなさいと。

ちなみに、動画の冒頭で客席にマトビエンコ連邦院議長とボロディン国家院議長(上院議長と下院議長)、その向こうにパトルシェフ(当時)国家安全保障会議書記が見えます。ロシアの現体制を支える同志ということですね。

(ぜひ他の楽曲もお楽しみください。旧ソ連音楽関係の記事はこちらをクリック。)



「ク―クシカ」

まだ書かれていない歌はどれだけあるの?
教えて、カッコウ
歌ってよ
街に住むべきか、それとも郊外か?
石のように横たわるか
それとも星のように燃えるべきか?
星のように...

私の太陽よ、私を見て
私の手は拳になった
火薬があるなら火をつけて
こうやって

孤独な道を辿るのは誰?
強く、そう勇敢に
野原に頭を横たえて
戦闘の中で
輝ける記憶として残る人は少ない
冷静な心で
そう、しっかりした手で隊の中で
隊の中で

私の太陽よ、私を見て
私の手は拳になった
火薬があるなら火をつけて
こうやって

あなたは今どこにいるの、自由な意志よ、
いま誰と一緒にいるの?
優しい日の出を迎えている?
答えて!
あなたと居れば素敵、あなたが居ないとダメ
頭を肩に載せ
鞭の下で我慢強く
我慢強く

私の太陽よ、私を見て
私の手は拳になった
火薬があるなら火をつけて
こうやって

私の太陽よ、私を見て
私の手は拳になった
火薬があるなら火をつけて
こうやって


"Кукушка"

Песен, ещё не написанных, сколько?
Скажи, кукушка,
Пропой.
В городе мне жить или на выселках?
Камнем лежать
Или гореть звездой?
Звездой…

Солнце моё, взгляни на меня:
Моя ладонь превратилась в кулак.
И если есть порох, дай огня.
Вот так.

Кто пойдёт по следу одинокому?
Сильные да смелые
Головы сложили в поле,
В бою.
Мало кто остался в светлой памяти,
В трезвом уме
Да с твёрдой рукой в строю,
В строю.

Солнце моё, взгляни на меня:
Моя ладонь превратилась в кулак.
И если есть порох, дай огня.
Вот так.

Где же ты теперь, воля вольная,
С кем же ты сейчас
Ласковый рассвет встречаешь?
Ответь!
Хорошо с тобой да плохо без тебя.
Голову на плечи
Терпеливые под плеть,
Под плеть.

Солнце моё, взгляни на меня:
Моя ладонь превратилась в кулак.
И если есть порох, дай огня.
Вот так.

Солнце моё, взгляни на меня:
Моя ладонь превратилась в кулак.
И если есть порох, дай огня.
Вот так.

ロシアでも人気のラムシュタイン「太陽」ユジノドンバス第1炭坑解放にて

ウグレダール方面において、その重要な防衛拠点であったユジノドンバス第1炭坑管理棟地区の解放を9月10日にお伝えしました。その映像(いちばん下に再掲)に使われていたのが、ラムシュタインの「Sonne(太陽)」です。

ラムシュタインは、音楽ファンには説明不要ですが、一応サラッと言いますと、東ドイツ出身のメンバーによるドイツのバンド。ロシア語で歌っている楽曲もあり、この「太陽」にもロシア語バージョンがあります。ただ、YouTubeオフィシャルには掲載されていないので、ドイツ語のPVを埋め込みます。

政治系の読者の皆様には、あのラムシュタイン会議を思い出していただければと思います。ウクライナ紛争への対応を議論するためにラムシュタイン空軍基地に招集された40数か国による会議。このラムシュタイン空軍基地では1994年に航空ショーの際に墜落事故があり、バンド名もそれがきっかけであったとのこと。

日本ツアーを行ったこともある世界的なバンドですが、当然ながらロシアでもよく聴かれているようです。炭坑解放の映像にこの曲を合わせたのも、下のプロモーション・ビデオと歌詞のイメージを重ねたのでしょう。



「太陽」

1、2、3、4、5、6、7、8、9、そして...
みなが光の中に出てくる
あなたを畏れよ、あなたを畏れるな
太陽が私の目に輝いている
彼らは今夜死ぬことはない
世界は大声で10まで数えるだろう

1. 太陽が出てくる
2. 太陽が出てくる
3. すべての中で最も明るい星
4. 太陽が出てくる
5. 太陽が出てくる
6. 太陽が出てくる
7. すべての中で最も明るい星
8. 太陽が出てくる

太陽があなたの手のひらを照らす
火傷するかもしれないし、目が見えなくなるかもしれない
拳の中に放っておけば
火傷した顔の上に横たわる
痛む胸に横たわる
そうすれば損失は等しくなる
地面を一生懸命歩いてもいいよ
そして世界は大声で10まで数えるだろう

1. 太陽が出てくる
2. 太陽が出てくる
3. すべての中で最も明るい星
4. 太陽が出てくる
5. 太陽が出てくる
6. 太陽が出てくる
7. すべての中で最も明るい星
8. 太陽が出てくる


”Солнце”

Рас,два,три,четыре,пять,шесть,семь,восемь,девять, и..
Все выходят на свет
Боитесь вас,не бостесь вас
Солнце светит мне в глаза
Сегодня ночью они не погибнут
Мир громко досчитает до десяти

Один,выходит солнце
Два,выходит солнце
Три,это самая светлая звезда из всех
Четыре,выходит солнце
Пять, выходит солнце
Шесть, выходит солнце
Семь, это самая светлая звезда из всех
Восемь, выходит солнце

Солнце светит на ладони
Может сжечь,может ослепить вас
Если оно оставит в покое кулаки
Уляжется на обожженное лицо
Уляжется на болезненную грудь
Тогда,потери будут равные
Вам разрешается тяжело идти по земле
И мир громко досчитает до десяти

Один,выходит солнце
Два,выходит солнце
Три,это самая светлая звезда из всех
Четыре,выходит солнце
Пять, выходит солнце
Шесть, выходит солнце
Семь, это самая светлая звезда из всех
Восемь, выходит солнце

ブログ記事「カテゴリー アーカイブ」に「R-POP/ロシア歌謡」を新設 ウラジーミル・ヴィソツキー「奴は戦闘から戻らなかった」

ブログメニューの「カテゴリー アーカイブ」に「R-POP/ロシア歌謡」を新設しましたので、ぜひクリックしてお楽しみいただけたら嬉しいです。

実は現在、特別軍事作戦の映像と合わせ、日本の人々がロシアの歌を日常的に耳にしている極めて稀な状況にあります。大変に不謹慎ではありますが、R-POPやロシア歌謡をご紹介できる、またとない機会です。ロシアでYouTubeが生きている間に、出来る限りご紹介できたらと思います。企画倒れになってしまったらすみません😆

さて、以下に「ロシアのボブ・ディラン」的な存在であるウラジーミル・ヴィソツキーの「奴は戦闘から戻らなかった」という楽曲をご紹介します。ヴィソツキーの話を始めると、どこからどう語ればよいか悩んでしまいますので、また別の機会に。あるいはそれも不要かも。何の先入観も持たずに、渋く深みある重厚な歌声をお聴きください。



「奴は戦闘から戻らなかった」

なぜどこかが違うのか ほとんどいつもと同じなのに
空は今日も青い
森も 空気も 水も同じ
ただ、奴が戦闘から戻らなかった
ただ、奴が戦闘から戻らなかった

俺にはわからない 俺たちどちらが正しかったのか
夜通し語りあったもんだが
これほど奴の存在を感じたことはない 奴が戦闘から戻らなかった今ほど
これほど奴の存在を感じたことはない 奴が戦闘から戻らなかった今ほど

拍子が抜けたように黙り込んだ リズム通りに歌やしなかった
いつもそれは違うとばかり言った
俺を寝かせてはくれなかった そして早起きだった きのう戦闘から戻らなかった
俺を寝かせてはくれなかった そして早起きだった きのう戦闘から戻らなかった

今は空虚になったなんて そんなことを言うつもりはない
突然俺にはわかったんだ 俺たちは二人でひとつだったと
俺にとっちゃ 焚火が風で吹き消されたようなもんだ 奴が戦闘から戻らなかったのは
俺にとっちゃ 焚火が風で吹き消されたようなもんだ 奴が戦闘から戻らなかったのは

急に解き放たれたように 大地が春に覆われる
間違って俺は叫んでしまった
「友よ、休もうぜ 一服しよう」 だが答えはない 奴はきのう戦闘から戻らなかった
「友よ、休もうぜ 一服しよう」 だが答えはない 奴はきのう戦闘から戻らなかった

我々の死者たちは 我々を不幸にさせない
我々の戦死者たちは 番兵のようなもの
空は水に映るがごとく森に照り映え 木々は青くそびえ立つ
空は水に映るがごとく森に照り映え 木々は青くそびえ立つ

塹壕は俺たち二人にゃ十分の広さだった
時間は俺たち二人のために流れていた
今はすべてが俺ひとりのもの そして俺には思えるのだ
              戦闘から戻らなかったのは俺ではないかと
今はすべてが俺ひとりのもの そして俺には思えるのだ
              戦闘から戻らなかったのは俺ではないかと

R-POP「マートゥシュカ」〜私にとり神聖なロシアは他の人にとり苦痛〜

先日、ポクロフスク攻めの最前線となっているグロドフカにロシア国旗が掲げられた映像をXにアップしましたが(いちばん下に再掲)、これに使われている楽曲をご紹介します。タチアナ・クルトゥコワさんの「マートゥシュカ」です。マートゥシュカの意味は、ママ、お母さん。旗が立てられているのが幼稚園の建物ということもあり、少女をイメージさせる曲にしたのだろうと思います。この楽曲は特別軍事作戦のビデオクリップに頻繁にBGMとして使われるので、聴き覚えのある方が多いことでしょう。

タチアナ・クルトゥコワさんは1993年9月9日にハバロフスクに生まれ、幼少期にペンザという、ロシア西部の都市に引っ越しました。幼少期から音楽好きで、15歳の頃から複数の歌唱コンテストで優勝。ペンザ芸術大学を卒業されています。

その後、2018年にズビョズダTVの新スターコンペティションにペンザ州を代表して出場。その後間もなく、この「マ―トゥシュカ」を発表しましたが、その時点ではロシア1TVで放送されるなどしたものの、ヒットというほどにはなりませんでした。ところが、不謹慎な見解で申し訳ないのですが、特別軍事作戦がこの曲を大ヒット曲に押し上げた印象です。

クルトゥコワさんご本人は、この経緯について次のように語っています。
「世界中で情報戦争が起こり、嘘と偽善が溢れているとき、正気の人であれば誰でも、真実と正義を探求する必要に駆られます。そこから、自分のルーツや伝統文化への興味が生まれるのです。」

以下、動画の下に対訳を掲載しますが、「ロシアは他の人にとっては苦痛」という部分。ロシア語の「занозонька」は「заноза」の指小形で、ここでは「苦痛」と訳しますが、本来の意味は皮膚に突き刺さった破片、異物のことです。まさにロシアですね😆

(ぜひ他の楽曲もお楽しみください。旧ソ連音楽関係の記事はこちらをクリック。)



「マートゥシュカ」

野の花の花輪
朝露の中の花
ナイチンゲールは笛のように歌う
白樺の樹液を一口
心ゆくまで静寂に耳を傾けて
鬱蒼とした森の中への道
白樺の木と楽しいおしゃべり
彼のこと、そして愛のこと

母なる大地、白樺の木
私にとっては、神聖なるロシア
他の人にとっては、それは苦痛
母なる大地、白樺の木。
私にとっては、神聖なるロシア
他の人にとっては、それは苦痛

あと何年あるのでしょう
カッコウに尋ねたらいい
自分の初恋について
デイジーで占います
冷たい湧き水
何百もの新鮮な蜂蜜
暗い夜の野原で
星空に溺れてしまう

母なる大地、白樺の木
私にとっては、神聖なるロシア
他の人にとっては、それは苦痛
母なる大地、白樺の木
私にとっては、神聖なるロシア
他の人にとっては、それは苦痛

母なる大地…………
私にとっては、神聖なるロシア...

母なる大地、白樺の木
私にとっては、神聖なるロシア
他の人にとっては、それは苦痛
母なる大地、白樺の木
私にとっては、神聖なるロシア
他の人にとっては、それは苦痛
母なる大地、白樺の木
私にとっては、神聖なるロシア
他の人にとっては、それは苦痛

母なる大地……
他の人にとっては、それは苦痛


"Матушка"

Полевых цветов веночек,
в утренней росе цветок,
Соловья запев свисточек,
сок берёзовый глоток.
Тишины послушать вволю по
тропинке в лес густой,
Поболтать с берёзкой вдоволь,
про него и про любовь.

Матушка земля, белая берёзонька.
Для меня – Святая Русь,
для других занозонька.
Матушка земля, белая берёзонька.
Для меня – Святая Русь,
для других занозонька.

Сколько мне ещё годочков
у кукушки поспрашать,
Про любовь свою девичью
на ромашке погадать.
Ключевой воды студёной
соток свежего медку,
В чистом поле тёмной ночью
в небе звёздном утону.

Матушка земля, белая берёзонька.
Для меня – Святая Русь,
для других занозонька.
Матушка земля, белая берёзонька.
Для меня – Святая Русь,
для других занозонька.

Матушка земля…………
Для меня – Святая Русь…

Матушка земля, белая берёзонька.
Для меня – Святая Русь,
для других занозонька.
Матушка земля, белая берёзонька.
Для меня – Святая Русь,
для других занозонька.
Матушка земля, белая берёзонька.
Для меня – Святая Русь,
для других занозонька.

Матушка земля…..
для других занозонька.

R-POP「ドンバスは我らの後ろに」

先にアップした、ウグレダール北部の共同ガレージに旗を掲げる動画に使われている楽曲をご紹介しいます。ドンバスを象徴する大ヒット曲です。

下に、YouTube公式チャンネルの動画を埋め込みます。

作詞はドネツクのシンガーソングライターであるウラジーミル・スコブツォフ、作曲は作曲家のミハイル・ホフロフ。歌唱している女性二人は、ドンバス音楽演劇劇場歌手のナタリア・カチュラとマルガリータ・リゾヴィナ。

実は、制作されドンバス音楽演劇劇場で始めて演奏されたのは2020年9月。瞬く間に人気を博します。そして2021年5月にYouTubeにPV(下の動画)がアップされ、現時点で視聴数2693万回という大ヒット曲になりました。

ドンバスの人々のロシアへの思いを一層高めることに寄与したことでしょう。その後2022年2月に特別軍事作戦が開始されました。作詞のウラジーミル・スコブツォフがドネツクの反ファシスト戦線(反キエフ政権)に積極的に参加していたことからすれば、政治的意図が無かったとは言えない。しかし、それを「プロパガンダ」と呼ぶか「ドンバスの祈り」ととるかは、たぶん定義不能だと思います。

しかしながら、一つ言えることは、狙ってヒットできるならは音楽業界の人々の苦労はない。楽曲そのものに力がなければ、こうはなりません。ドラマチックなメロディ、そして素晴らしい歌唱です。

(ぜひ他の楽曲もお楽しみください。旧ソ連音楽関係の記事はこちらをクリック。)



「ドンバスは我らの後ろに」

野獣は真っ暗闇の中で目を覚ました
そして神はその代償を告げられた
誰もが屈服した - キリストの兄弟たちも
すべて崩壊したが、我が国は違った

実り多きうるう年だった
死は血に酔いに酔った
空は鉛色の雲で曲がっていた
すべて崩壊したが、我が国は違った

空の半分は炎、空の半分はスモッグ
ドンバスは我らの後ろにあり、神は我らと共にある!
空の半分は炎、空の半分はスモッグ
ロシアは我らと共にあり、神も我らと共にある!

ここでは父親の記憶は裏切られなかった
この祖父の土地を手放しはしなかった
どれだけ代償がかかるか - 言葉が見つからない
祖国のために命を投げ出した人々

再びロシアの力が得られるだろう
祖国のための生も死も赤く
幾世紀も大空を支え続ける
我が未征服の国を

空の半分は炎、空の分はスモッグ
ドンバスは我らが後ろにあり、神も我らと共にある!
空の半分は炎、空の半分はスモッグ
ロシアは我らと共にあり、神も我らと共にある!

十字架で死ぬ運命でありますように
だが、屈服させないでください!
血まみれの棒に独り、すべてのために
ドンバスは空を抱えて立っている

空の半分は炎、空の半分はスモッグ
ドンバスは我らの後ろにあり、神は我らと共ににある!
空の半分は炎、空の半分はスモッグ
ロシアは我らと共にあり、神も我らとと共にある!

空の半分は炎、空の半分はスモッグ
モスクワは私たちの後ろにあり、神は私たちと共にある!
空の半分は炎、空の半分はスモッグ
ロシアは我らと共にあり、神も私たちと共にある!


"Донбасс за нами"

Проснулся Зверь в кромешной темноте
И Богу была названа цена
Прогнулись все — и братья во Христе
Прогнулось всё, но не моя страна

Был урожайным високосный год
И кровью смерть была пьяным-пьяна
От туч свинцовых гнулся небосвод
Прогнулось всё, но не моя страна

В полнеба пламя, в полнеба смог
Донбасс за нами, и с нами Бог!
В полнеба пламя, в полнеба смог
Россия с нами, и с нами Бог!

Здесь памяти не предали отцов
Здесь не отдали дедовской земли
Какой ценою — не отыщешь слов
Здесь за Отчизну жизнь не берегли

И снова сила русская в руках
И жизнь, и смерть за Родину красна
Стоит и держит небосвод в веках
Моя непокорённая страна

В полнеба пламя, в полнеба смог
Донбасс за нами, и с нами Бог!
В полнеба пламя, в полнеба смог
Россия с нами, и с нами Бог!

Пусть суждено погибнуть на кресте
Но на колени не поставить нас!
В кровавом полюшке один за всех
Стоит и держит небосвод Донбасс

В полнеба пламя, в полнеба смог
Донбасс за нами, и с нами Бог!
В полнеба пламя, в полнеба смог
Россия с нами, и с нами Бог!

В полнеба пламя, в полнеба смог
Москва за нами, и с нами Бог!
В полнеба пламя, в полнеба смог
Россия с нами, и с нами Бог!

キエフのバンド「ウーリッツァ・ボストーク」

先ほどXに投稿したクピャンスク近郊の橋などをロシア軍が空爆している映像に使われているBGM、「これイイ曲だなぁ」と思い調べたところ、「ウーリッツァ・ボストーク」というバンドの「銃に歌わせろ」という曲であることがわかりました。ちなみに「ウーリッツァ」は「通り」、「ボストーク」は「東」です。なので、バンド名は「東通り」もしくは「East Street」ですね。

ロシア語なんですが、キエフ拠点のバンドだそうです。この曲がYouTubeにアップされたのが1年前。ロシア語で歌って大丈夫なんだろうか?どこに居るのかな?など、謎。

しかし、アートに関してはそのようなことは関係ないでしょう。良いものは良い。プログレっぽくてカッコいい。ロシア語のロックバンドは米国を真似るより北欧に寄ったほうが芸術センスが光るものが出来そうだと思いました。

詩もいいです。現在ロシアでは、この時代に勝利せんと国民を鼓舞するような歌が重宝されている感がありますが、そんなもんクソです。このダラ〜っとした退廃的な印象が何とも言えず素敵な響き。アートはこうでなくては。



「銃に歌わせろ」

ずっと目にしたものが
ボルトを壊し突然出てゆくとき
もうそれに耐えることはできない
犬を解き放とう

銀行は溢れてしまうだろう
シャワーで塗料が落ちてしまう
砂上の楼閣は崩壊するだろう
みなが請求額を支払うことになる

この顔を見てくれ!
奴らは生きる価値があるのか?
それぞれがカートリッジを持っていた
買うのは難しくないと聞いたよ

挨拶の代わりに撃たれたんだ
誰も無実ではない
謝らないでくれ友よ
機関銃ベルトのことを

すべての言葉は考慮されない
氷が割れるときには
武器に歌わせるんだ

再掲:漫画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ウロジャイノエ」

前の記事でお伝えしたウロジャイノエへのロシア軍の襲撃開始について。この村への現場部隊の思いを改めて感じるために、2023年9月6日に掲載したリバール制作の漫画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ウロジャイノエ」を再掲します。ロシア軍部隊が撤退する際、味方が高台に足場を築く時間を稼ぐために、一時的に村に戻り幾つかの建物を占領する第155海兵旅団Z襲撃部隊のドラマ。
尚、Page7の「ドイツ野郎」は「ナチス野郎」のほうが誤解がなかったと思います。

また、この漫画の前段階で、ウクライナ軍の夏の猛攻を2か月間耐え抜いたドネツク人民共和国特殊部隊「カスカド」の兵士たちが自作したビデオクリップも一番下に再掲します。亡き仲間たちへのレクイエム。登場する兵士たちのほとんどが、既にこの世には居ません。BGMは、インナー・サークルというジャマイカのバンドの「Bad Boys」。「全米警察24時コップス」という全米大ヒットドラマのテーマ曲で、90年代に世界的にヒットしました。悪さをする不良少年たちに「奴らが来るぞ、どうする気だい?」と繰り返し語りかけます。現在の状況を重ねて見たのかもしれません。


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Page 7(注:「ドイツ野郎」は憎き敵を意味し、実際にドイツ人でなくても使う)
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(2023年8月15日Twitterに掲載した動画再掲)

R-POP(ロシアポップス)リバイバル曲が世界的ヒット ロシアの情報心理戦か?

カーチャ


面白いトピックをひとつ。R-POP歌手のカーチャ・レ二が歌う「私のマーマレード」という十年以上前の曲が、世界的リバイバルヒットとなっており、話題を呼んでいます。昨日時点で、スポティファイの世界ランクで第3位。ビックリです。

Spotify


ご参考まで、どのような曲か以下にご紹介します。
錯綜した歌詞とラリってる曲の雰囲気が、誰かさんを連想させます。
ロシアの情報戦だったらスゴイですね。ゴリゴリのプロパガンダ曲ではなく、怪し気に心の隙間に忍び込んで来る。何ともロシアらしい文学センスと高度な心理作戦です。

YouTubeリンク:
https://youtu.be/Tn-z95ev64s?si=u3jhiGs6LxDv_xEN

埋め込み:



「私のマーマレード」カーチャ・レ二

電話しないし、メールも開かない、眠らない
あなたの首を絞めそうになったけど、あなたの言葉を無視した
また頭がクラクラするような気がする
私のマーマレード、私は間違っている
キスしてハグして別れた
ほとんどあなたを愛していたのに、あなたの言葉を無視した
また頭がクラクラするような気がする
私のマーマレード、私は間違っている

※ムアムアしてよ、ジャガジャガしてよ
ウーウーしてよ、私にはそれが必要、必要なの
まためまいがする
私のマーマレード、私は間違っている
ムアムアしてよ、ジャガジャガしてよ
ウーウーしてよ、私にはそれが必要、必要なの
まためまいがする
私のマーマレード、私は間違っている

すっかり冷めた、許さないし、大切にもしなかった
それから私は決めた あなたの言葉を無視した
また頭がクラクラするような気がする
私のマーマレード、私は間違っている
彼にささやいて、ぶつぶつ言って、また電話をかけた
そしてあなたにキスしたのに、あなたの言葉を無視した
また頭がクラクラするような気がする
私のマーマレード、私は間違っている

※くり返し

「モスクワ郊外の夕べ」プリゴジン追悼ライブより

プリゴジン追悼


昨日のプリゴジン追悼ライブで冒頭に歌った「モスクワ郊外の夕べ」を切り抜いてクリップにしました。下に動画を埋め込みます。

「モスクワ郊外の夕べ」

庭には木の葉の音さえ聴こえず
ここはすべてが朝まで静まり返る
私にとり君がどれだけ大切か解ってくれたなら
モスクワ郊外の夕べよ

ハリコフで14歳の少女がロシア国家を歌いネットに投稿 当局に拘束される

ハリコフ少女


これぞ、フォークシンガー原が伝えるべきニュース。

ハリコフで14歳の少女がロシア国旗と「Z」を伴いロシア国歌を歌う動画をネットに投稿。様々な思いを抱かせる映像はネットでロシア人の感動を呼びましたが、もちろんウクライナ保安庁に拘束されました。
その後取調室で絞られ沈んだ声で答える映像も出ていますが、それはやむを得ない。歌をアップした勇気を讃えます。
 
讃えましょう 私たちの自由なる祖国を
親愛なる民たちの 世紀に渡る団結を
祖先より与えられた 民の知恵
祖国よ永遠なれ 君は私たちの誇り

ワグネル 戦闘映像のBGMに日本アニメ攻殻機動隊劇場版映画「イノセンス」の音楽を起用

バフム―トウ軍


ワグネルのテレグラムにアップされたバフム―トでの戦闘の映像ですが、何とBGMに日本アニメの音楽が使われています。押井守監督の攻殻機動隊の劇場版映画「イノセンス」からのもの。しかも、たぶんDJの手法を使って加工してあるように思います。近未来のハイテク戦争を30年も前に描いた名作を、ワグネルの面々も好んで見ているということがわかります。

日本でもワグネルが報道やSNSを賑わしていることを先方も知っていることでしょう。グッズや映像作品の販売も目論んでいるかもしれませんね。

下はその映像とワグネルのコメント。そしてコメントに記されている「ベスト・イン・ヘル」のYouTubeトレイラーを埋め込みます。昨年プリゴジンがプロデュースしたマリウポリの実際の戦闘を忠実に再現したドラマとのこと。この映画を、戦闘の教科書としても使っているようです。



レヴァネフスキー通り95番地にある高層ビルの壁を爆破する民間軍事会社ワグネルの突撃部隊は、ある入口から別の入口へと侵入し、ウクライナの過激派を退却させました。

しかし「ミュージシャン」は、敵が占領した入り口に入ることができただけでなく、建物の2階と3階に登り、ウクライナ人を建物から追い出しました。

「ワグネル」は、映画「ベスト・イン・ヘル」で見たものをバフムートで示しています。 敵陣が撤退する中、建物に残った者達は「楽団」の猛攻を何とか抑えようと、手榴弾を床に投げつけて戦っています。

出典:https://t.me/orchestra_w/6547

(参考:プリゴジン2022年プロデュース映画「ベスト・イン・ヘル」トレイラー)

最前線のヒット曲「ヴォルノヴァーハ」第155独立親衛海軍歩兵旅団に捧ぐ

Волноваха


最前線のインターネットにおけるヒットソング「ヴォルノヴァーハ」。ヴォルノヴァーハはドネツク州/人民共和国の都市。昨年11〜12月にロシア軍とウクライナ軍が衝突し、激戦の末ロシア軍が支配しました。この歌はその際に活躍した第155独立親衛海軍歩兵旅団に捧げられたもの。旅団の錨のエンブレムの防弾チョッキを着て汗だくになっている男たちの姿が目に浮かびます。

第155独立親衛海軍歩兵旅団「ヴォルノヴァーハ ヴォルノヴァーハ ヴォルノヴァーハ
 海に浸かった訳でもないのに塩まみれのベスト
 錨(いかり)の鎧の下に
 俺たちは言い合う
 『奴らが何を望もうと、無駄なこと』」





出典:https://t.me/RVvoenkor/42750

ワグネル バフムート コンサート

ワグネルコンサート


ワグネルのテレグラムに掲載された、バフムート中心部の建物の上でのワグネル戦士たちによる息抜きビデオクリップです。ツイッターに投稿できる長さに切ってありますので、フルでご覧に鳴りたい方は下の「出典」のURLをクリックしてください。

実は、このクリップには、ある秘密が隠されています。それはなんでしょう?
というのを、次回3月5日(日)ライブの謎解きにしたいと思います。ヒントは、戦闘に関するものではなく音楽に関することです。

【「オーケストラ(ワグネル部隊)」戦闘員によって作成されたヴィカ・ツィガノワの曲「ワグネル」のクリップは、バフムートのほぼ中心部でヘリコプターから撮影されました。

「彼らはいたずらをして、自家製のクリップを撮影しました。今朝、彼らはバフムートからそれを届けました」- エフゲニー・プリゴジン。】

出典:https://t.me/orchestra_w/5310




「ワグネル」(ヴィカ・ツィガノワ)

戦争楽団員は恋に狂う
大砲オラトリオの中で
金色の昼と夜の切れ目で
そして病棟の狭間で

炎を目指し戦争楽団が生まれる
牧歌なき戦いのために
キメラの叫びの下、指揮者ルシファー
戦女神の舞いを司る

さあ、ワグネル、奏でよ
己が楽団員たちを鼓舞せよ
弓の軽いしなりで舞い上がれ
私らがロシアの民間軍事会社

戦争楽団員は沈黙を望まない
ヴァルハラへの道は明るい光の中
空には月だけ 心には戦争のみ
そして狂気の死のタンゴ

さあ、ワグネル、奏でよ
己が楽団員たちを鼓舞せよ
弓の軽いしなりで舞い上がれ
私らがロシアの民間軍事会社

アゾフスタリの地下より「私たちは素晴らしい時に生まれた」(ウクライナ民族主義組織 愛国歌)

今週、アゾフスタリ工場の地下で歌われているOUN(Organization of Ukrainian Nationalists ウクライナ民族主義組織)公式の愛国歌「私たちは素晴らしい時に生まれた」の動画がSNSで拡散されました。

様々な見方が様々な角度からされると思いますが、フォークシンガー原の活動の一環として、この歌のことをここに記録しておきます。

(追記:歌っている女性はカテリーナ・ポリシュチュク Катерина Олександрівна Поліщук。ボランティア救急救命士)



(歌詞)

「私たちは素晴らしい時に生まれた」

私たちは素晴らしい時に生まれました
戦争の火から、火の炎から
私たちはウクライナを失うことの痛みによって育まれました
敵への怒りと憤りが私たちを養った

これから私たちは人生の戦いに行きます
花崗岩のように硬く、強く、壊れにくい
哀哭はまだ誰にも自由を与えていないから
そして戦う者は平和を得るのです

私たちは名声や報酬を望んでいません
私たちへの支払いは闘争の贅沢で!
戦いで死ぬのは私たちにとってより甘い
愚かな奴隷のように鎖に住むよりも

うんざりする廃墟と意見の相違
兄弟対兄弟の戦いに参加してはいけません!
青と黄色の自由の旗の下で
私たちすべて偉大な人々を団結させよう

偉大な真実はすべての人にとって同じ
人々への私たちの誇り高い呼びかけ!
愛国者たちよ、死ぬまで忠実であれ
ウクライナは何よりも私たちにとって!

倒れた戦士の栄光が私たちを戦いに導く
私たちにとり最高の掟はこれ、この命令
「大伽藍ウクライナ国
西安からコーカサスまで 自由で力強い」


(歌について)

作曲者は不明。詞は、1929年にパリでオレス・バビーによって書かれました。

オレス・バビーは1897年3月17日、イヴァノフランキフスク州のカルシ地区のセレドニャ村で生まれ、1924年から1929年にプラハで高等教育を受けました。1922年に、V.ボビンスキー、R.クプチンスキー、Y.シュクルリヤクとともに、象徴派詩人「神話」のグループを組織。政治的および公的活動に積極的に参加し、解放闘争の参加者であり、ホーン奏者であり、キーウシーチ銃兵隊報道部の協力者でした。 1929年にOUNの創設会議に参加。ポーランド政府は、彼に懲役4年の刑を言い渡しました。

詩集「憎しみと愛」(1921)、「詩」(1923)、「交差点」(1930)、「欺瞞による幸福のために」(1930)、「収穫」(1939)、小説「最初の道」(1937)「2人の妹」(1938)「最後」(1938)の著者。
1930年からスロバキア、ホルム、ドイツ、シラに住む。亡命中、詩「収穫」(1946年)、「反乱軍」(1956年)を執筆。詩集「世界と人間」(1947年)を出版。「文学科学会報」に寄稿。

1975年3月2日にシカゴ(米国)で亡くなりました。彼はOUN(Organization of Ukrainian Nationalists)の不滅の国歌の作者です。

参考サイト:


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フォークシンガー原
(原 伸一)

1967年生。千葉県市川市の南部、行徳・妙典でアコースティックライブの主催等の活動を行っています。また、将棋教室を開いています。

将棋教室の情報は以下サイトにて。

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