Hara Blog

千葉県市川市の行徳で弾き語り活動を行っている、フォークシンガー原の日記です。公認将棋指導員として、子供たちの将棋の話題なども。

コメント欄の運用について。様々な経緯から、次のようにさせていただいています: ブログ主およびコメント投稿者含め、互いの意見に対する反論や、ネガティブなニュアンスを感じさせるとブログ主が判断したものは、削除します。続く人はブロックし、解除しません。何卒ご了承ください。

将棋教室

砂原奏女流2級の健闘 幻の△3八金とAI時代の方針選択

年に一度の日本将棋連盟の将棋指導員の更新の手続きを終えまして、ちょっと気分も将棋になりましたので😊、ブログ記事を書きたいと思います。将棋のわからない方にも何か考えてもらえる部分があるように書きますので、お付き合いいただけましたら幸いです。また、たまに覗いてくれている昔の教室の皆さんのためにも、年にひとつかふたつ位は将棋の新しい記事があるようにしたいと思います😊

さて、今週18日、我らがスーパーヒロイン砂原奏女流2級の、女流1級への昇級をかけた注目の大一番がありました。

中盤苦しくなったものの、持ち前の粘り強さで逆転。終盤はハラハラドキドキの展開でしたが、惜しくも勝利を手にすることが出来ませんでした。しかし、将棋ファンを熱くさせてくれる素晴らしい対局でした。

下は、終盤で最後に勝ちがあった局面からの変化図(本譜とは違います)。こうなる順を選択すれば勝ちだったのですが、砂原女流は「相手に飛車を渡すのを気にした」とのこと。そうですよね、この局面で相手に飛車なんて渡したら大変。
後手が砂原女流。局面は先手が▲3七玉と逃げたところ。実はここで△3八金というスゴイ手があり後手砂原女流の勝ちなのですが・・・秒読みの中で、数手前からこの局面での△3八金を読み切って指す人の世界は、少なくとも私には想像できません😂

先手x砂原奏女流2級


△3八金に▲同竜だと、以下△同竜▲同玉△4八飛▲3七玉△2八飛成▲3六玉△2七銀以下、詰み。

「AI的な勝ち方ができないとムリだろう」
そのように思いました。つまり、勝ち筋は勝ち筋なんだけど、要所で「ひょえ〜っ!」という手を指せないと勝てない道です。

一般的な教訓を導き出すとすれば。

今後、政治や行政、ビジネスあるいは暮らしの様々な場面にAIが入って来ます。人間がAIに「どの選択肢が一番効率がいいのか?」を聞くことが多くなる。AIは答えをくれるでしょうが、その答えはもしかすると、ある時点で「ひょえ〜っ!?」という常人には理解しがたい行動をしないと成立しないものかもしれないということを、人類は想定すべきだろうと思います。

特に、複数の人間、あるいは相当数の人間が理解・納得できなければその方針は選択できないことが、人間社会では多い。大半の人間が納得できる選択肢とのバランスが、実社会では重要になります。

将棋に戻って、上図の将棋では、AIソフトはこの局面の少し前で、△9二歩と角の頭に歩を打って、脅威になっている角を追い払う順を後手に何度か薦めています。勝てるかどうかは別として、より人間的な感じはしました。アマチュアでも「なるほど、がんばれば自分にも指せるようになりそうだ」と思わせてくれる手ではあります。

藤井聡太八冠誕生と砂原奏女流2連勝について

昨日10月11日、将棋界に2つの大きな出来事がありました。一つは期待の新人、砂原奏(すなはらかなで)女流2級がデビューから2連勝を果たすという快挙。もうひとつは、藤井聡太七冠が王座戦に勝利し八冠を達成した件です。

特に砂原女流は、今回の対戦相手が女流名人や女流王位、女王など数々のタイトルを獲得された矢内理絵子女流五段。女流棋界のレジェンドに新人がまさか勝利するとは。激震が走りました。
内容についても、初戦は慣れない持ち時間に戸惑ったか(プロの持ち時間はアマチュアより長い)終盤にピンチを招く場面がありましたが、二戦目はペース配分もきっちり修正し安定感が増しました。ごく短期間にこれほどの進化を遂げるとは。底が知れません。

下図は47手目に先手(手前側)の砂原女流が▲5五歩と突いて、将棋盤のど真ん中で宣戦布告をした場面。将棋がわからない人にも、陣形の美しさと駒の勢いは感じていただけるでしょう。この数手後に昼食休憩。砂原女流は豚生姜焼き弁当を注文。激しい戦を前にガッツリ腹ごしらえをする姿にも、スター性を感じさせます。

47手目


さて、もうひとつの話題。藤井聡太八冠誕生について。前人未到の偉業に日本中が沸き返っているかに見えますが。。。

もし皆様の身の周りに、道場で指されているような将棋のお強い方がいらっしゃったとしたら、皆様が「ホントよかったですよね!」と話しかけたなら、ちと戸惑いを見せるはずです。

将棋そのものは、完全に永瀬拓矢王座が勝っていました。下図は負けを覚悟した後手の藤井七冠が△5五銀と指して下駄を預けたところです。先手(手前側)の永瀬王座は、ここで▲4二金と打てば勝ちでした。以下、△同金▲同成銀△同玉▲5二飛から、詰みもありますし安全勝ちの順もあります。

122手目


この順を見つけるのがどれほどの難易度なのかと聞かれれば、これについて私が何か言うのは恐れ多いですが、少なくとも永瀬王座なら通常は数秒とかからずに見えることは間違いありません。この後に何度も頭を搔きむしる永瀬王座の姿は、将棋を熱心にやっているかやったことのある人にとっては、身震いに包まれるものでした。

個人的に、藤井聡太七冠(新八冠)と永瀬拓矢王座と、どちらのほうがより好きということはありません。しかしながら、身勝手に率直な気持ちを述べますと、この将棋には永瀬王座に勝利してもらい、五番勝負の五局目最終戦が見たかったです。

壮絶な人間ドラマを見せてくれた、永瀬王座を讃えたいと思います。そして、藤井新八冠、おめでとうございます。

この秋に新たなパンデミック バイデンが予告し岸田首相は早速準備

将棋や音楽を愛し、会所や演奏場所へ出向いて熱心に活動されている方々のことを思うと心が痛みますので、これを投稿します。「やっと解禁になりました。教室を元に戻したいです!」と、この5月に晴れ晴れと綴っている先生のブログなど、目にしました。とてもやるせない気持ちです。

実は、バイデンが「この秋に全員が新たなワクチンを打たなければならなくなる」と言っています。つまり、次のパンデミックが来ると。下に、記事の翻訳を掲載しておきます。

何か、ヘンだと思いませんか?
アメリカの大統領が、数ヵ月後に猛威を振るう病のことをもう知っていて、製薬会社は既にワクチンをせっせとつくっており、大統領は予算取りに動いている。
バイデンは人気低迷の中で大統領選レースを控えており、勝つには金が要ります。

「いや、でも、もー外出禁止モードには戻らないでしょ!」
と、思いますよね。信じられないと。
ところが、岸田首相は嬉々として「内閣感染症危機管理統括庁」なるものを立ち上げました。パンデミックモードに、戻る気満々です。その方が選挙で勝ちやすいと思っているかもしれない。これも、下に記事を掲載しておきます。

何か、騙されている気がしませんか?
2020年からの社会の対応は、どうすればベストだったのか、十分に検証されていません。と、いうことは、政治家や官僚は、そしてマスコミも、自分の間違いを自分では認めませんから、「前回同様あるいはそれ以上の体制を如何にスピーディーに整えるか」が彼らの行動様式になります。

Biden


(8月27日 Trandingpoliticsnews)
【バイデン氏、今秋に新たな新型コロナウイルスワクチンの追加接種を義務付けることを示唆】

週末にタホ湖で記者団と話したバイデン大統領は、新たな、そして「必要な」新型コロナウイルスワクチン追加接種のための資金提供を議会に要請したと述べた。さらに大統領は、これまでのワクチン接種歴に関係なく、新しい追加免疫がすべての米国人に「推奨」される可能性が高いと示唆した。

バイデン氏は金曜日、記者団から、報告されている新型コロナウイルス感染者数の増加と新たな変異種の出現についてコメントはあるかと尋ねられた。バイデン氏は「はい、あります」と答えた。「私は今朝、必要かつ効果のある新しいワクチンへの追加資金提供を求める議会提出のための提案書に署名しました。」

「暫定的で決定ではないが、つまり暫定的だが、おそらく全員がそれを接種することが推奨されるだろう」と大統領は続けた。 「以前にそれを接種したかどうかに関わらず。」

AP通信の報道によると、新しいワクチンにはXBB.1.5と呼ばれるオミクロン亜種のバージョンが含まれると予想されている。新しいワクチンは、元の新型コロナウイルス株と前年に流行した最近のオミクロン変異種を混合したこれまでの展開とは異なるものだ。

製薬会社が新しいワクチンの開発に取り組んでいるいっぽう、食品医薬品局(FDA)は各ワクチンの承認を得る必要があり、疾病管理センター(CDC)はワクチンの使用に関する推奨事項を発行する必要がある。

8月11日、バイデン政権は議会に400億ドルの資金要請を提出した。その中には新型コロナウイルス資金については言及されていなかったが、ウクライナと連邦災害救援のための追加資金を要請した。政権は以前、ウイルス対策に92億5000万ドルを要求していたが、この要求は議会によって拒否された。



(9月1日 FNNプライムオンライン)

新型コロナや新型インフルエンザなど、感染症に対応する政府の司令塔となる「内閣感染症危機管理統括庁」が、1日に発足した。

発足式に出席した岸田首相は、自らが筆を取って書き上げた看板かけを行った。

岸田首相「統括庁は、政府の感染症危機管理のいわば扇の要にあたる組織だ。次の感染症危機に備えて、万全の備えを構築してもらいたい」

統括庁は、感染症の対応に関する企画立案や調整を一元的に担う組織として、事前の体制構築や感染拡大の際の対応などにあたる。

将棋のお知らせ 砂原奏(すなはら かなで)さんが女流棋士に



さて、予告していた「嬉しいお知らせ」です。

日本将棋連盟より発表がありましたので(上のリンク)、行徳公民館サークル旧行徳将棋クラブ責任者として祝福の言葉を述べさせていただきます。砂原奏(すなはら かなで)さんが、見事に関東研修会で所定の成績を上げ、女流棋士の資格を獲得されました。9月1日より、日本将棋連盟所属の女流プロ棋士となられます。これまでのご努力を讃えるとともに、今後のご活躍を祈ります。本当におめでとうございます。

女流棋士の人数は、制度ができてから約半世紀の歴史の中でも100名ほどしかなく、現役で活躍されているのは80名ほどです。つまり、「自分が通っていた教室から女流棋士が誕生した」という喜びを享受できる機会はめったにあることではなく、旧教室のメンバーたちにこのような喜びを与えてくれた奏さんに感謝申し上げます。

行徳公民館サークル旧行徳将棋クラブの皆様へ:

奏さんが通ってくれたのは2008年から2020年までの歴史の中で後半の数年間ですが、彼女と同時期ではなかった前半メンバーのみなさんの熱意があの場を創り育てていたことは間違いありません。ぜひすべての世代のメンバーで、彼女の船出を祝いましょう。

行徳将棋クラブは将棋の初歩から基礎をつくる部分を行っていましたが、何よりも「将棋って楽しい」という心が育つ場としての役割を果たしていました。それは将棋の技量に関係なく、あの場をつくっていたみなさんひとりひとりの人間性により形成されていたものです。

みなさんが人生の一時期にあの場に注いだ情熱を受け継いで、奏さんが将棋の最高の舞台で輝き続けてくれることでしょう。ぜひ、私たちのシンボルとして、奏さんの活躍に注目してください。

また、メンバーそれぞれに、自分の道を力強く歩んでいることでしょう。それぞれの分野での活躍を祈り、この機会に私からみなさんひとりひとりに、奏さん同様にエールを送ります。

行徳公民館サークルのメンバーではない将棋愛好家の皆様へ:

検索などでたまたまこの記事をご覧になってくださった将棋愛好家の皆様へ、当ブログへお越しいただきどうもありがとうございます。

皆様がお立ち寄りになる将棋イベントに、もし砂原奏さんが出席している機会などございましたら、「将来有望な女流棋士さんと言っている人をネットで見ましたよ。がんばってくださいね」など、お声がけいただけましたら有難く存じます。どうぞよろしくお願いいたします。

将棋とは縁遠い当ブログの読者さんへ:

現在、当ブログの読者さんは、普段は将棋とは縁遠い方がほとんどだと思います。突拍子のない記事で驚かせてすみません。

皆様が「将棋のプロで、誰を知っていますか?」と聞かれて皆様の頭に思い浮かぶのは、「羽生さんと、藤井さんと、ひふみんと・・・」以下、ほんの数名だと思います。ぜひ、その数名の中に「砂原奏(すなはら かなで)さん」を加えていただけますよう、どうかよろしくお願いいたします。

砂原奏さん

旧行徳将棋クラブ(行徳公民館サークル)のみなさんへ

2020年頃まで行徳公民館で行っていた小中学生対象の将棋サークルに来てくれていた皆さま向けに、この記事を投稿します。ブログの内容が様変わりしましたので、ほぼ誰も見なくなったことでしょうが、ふいに気まぐれに覗いてくれたときに、これを読んでくれたら幸いです。元気でお過ごしですか?

突然に何故このような投稿をするかといえば、実は近々、公民館サークル出身のメンバーのことでひとつ、うれしいお知らせをすることができそうです。公になるまでは自重しますが、次の将棋関連の投稿を楽しみにしていただけたらと思います。

その際に「それはそうと、公民館はもうやってないの?」と言われてしまうでしょうから、その答えを予め。次に行うめでたい報告では、ネガティブなことには触れたくないので。

行徳公民館の行徳将棋クラブは、現在行っていません。
理由は・・・「諸般の事情により」と、やんわりかわすべきところですが、それは原らしくないので率直に申し上げます。私は個人事業主に近い形の仕事で生計を立てていたのですが、事業が傾き破産状態に陥りました。現在は生きるのに精一杯で、ボランティアを行う余力がない次第です。

また「余力ができたら復活するのか?」と聞かれると、遠くを見つめたくなります😂
ひとつには、長年の活動の結果、私は性格的に人の集まりを主催することに向いていないと悟るに至りました。さらに、新型コロナとウクライナ紛争後の社会とは、どうやら原は軋轢を生むことが非常に激しい生き物です。将棋を愛する素晴らしき人たちと、険悪になりたくありません。
年月が流れ、世の中の考え方が現在と正反対に変われば、その時の自分の状況次第ではまた検討したいと思います。

さて、久しぶりに次の一手問題です。
手番は先手(手前)。次に後手から△4九飛成とされると受けがきかなくなります。つまり、詰めろが続くかどうか。続けば勝ち。角一枚で、キメられるでしょうか?

3手一組の、要領のよい手順があります。後手を原先生だと思って、キメてください!
回答はコメント欄。

(尚、現在当ブログは返信を一切行わないスタイルとしています。ご質問いただいても回答しませんが、ご容赦ください。)

盤面

U-18将棋スタジアム

将棋ブログを更新しました。U-18将棋スタジアムのご案内です。
今年は参加者数が絞られる上に先着順とのことなのでご注意ください。申し込み開始は週明けの11月16日(月)です。

矢倉 桂ポン作戦への対応

(※投降後に色々とアドバイスをいただいており、後日追記させていただくかもしれません。恐れ入ります)

将棋教室をされている方には悩ましいのではないでしょうか。竜王戦第一局(▲羽生九段ー△豊島竜王)の序盤の形。先日のNHK講座で桂ポン作戦として稲葉八段も紹介していました。下図で▲7九角なら△6五桂のポン跳ねから破壊力ある急戦が待ち受けています。

で、これされたら「玉をしっかり囲いましょう」と習っているよい子のみなさんはどうしたらいいの?

矢倉 超急戦


有段者が「自分はこうする」ではなく、初級〜中級者が安全に駒組みする方法。悩んだ末ですが「△7三桂を見たら▲6六歩と突く」しか方策が見つからない。

するとたぶん▲6六歩を突かせたことにより後手は左美濃急戦に展開してくる。その場合は▲4六角型が安定がいいと思います。相手の銀の出方を見ながら・・・△6二銀には▲7九角、△6三銀に▲4六角。すると後手はすぐ△5四銀と出ると▲6四角と歩をとられてしまうのでその前に△6二飛が必要になりますが、そこで▲3六歩。で、△5四銀に▲3七桂と角の頭を守ります。

下図まで組んだら▲2四歩から角交換し1歩入手して▲7五歩を狙っていく。
そんな感じでどうかと思います。

左美濃急戦対応

バーチャル将棋は認知症防止になるか?

先日テレビ番組でVR(バーチャルリアリティー)の開発をしている会社の取材をしているのを見て、技術の進歩を益々感じました。コンビニで買い物もできるし、商品を手に取って見ることまでできる。たぶん、将棋を指すことも開発者が現れるかどうかだけで技術的にはできるのでは。

世界中の将棋ファンがアバターで集まるバーチャル将棋道場に入り臨場感たっぷりのリアル感覚で、いやリアルより刺激的に、家に居ながらにして将棋が指せる。そんな時代はそう遠くないだろう。

ひとつ興味あることが、囲碁将棋などのテーブルゲームは認知症防止に効果があると言われています。「人と対面で、頭を使う」がポイントだそう。これ、バーチャルでも同じあるいは近い効果が得られるだろうか?

なぜ気になるかと言えば、度々すみませんが、市川市民将棋大会から子供部門を引き取った経緯。市川市ではシニアの公民館サークルが愛好家たちのご努力で充実しており、参加者のみなさまの年に一度のイベントとして市民大会がある。が、子供の参加費を安くしていることが負担で運営が苦しくなっていた。市民大会ができなくなれば、コミュニティーの衰退につながる。

多くの地元のシニアの方々の健康に寄与している活動の柱が失われるのは、黙して見過ごすにはあまりにも損失が大きすぎる・・・が私の判断要素のひとつであったものの、その項目はいずれテクノロジーが解決してくれた可能性がある。研究機関による実験データなどはまだないと思いますので、現時点で決めつけはできませんが。

このところこれでもかという位に自虐ネタばかりですが、ご心配なく。将棋指しの性癖で「あれは悪手だっただろうか?」とイチイチ検証するのが癖になっているだけです。

応援しないでください

行徳に居る時間が長いので旧行徳将棋クラブの保護者のお母さんたちと出くわすのですが
「応援しています」
と言われると、危機感を覚えます。社交辞令ならよいのですが、本気で思わないでくださいというお話を。

どうも私が何かに取り組んでいると、それをやろうとがんばっているように見えてしまうらしく、後に災難となりのしかかってくる悪夢のループが付きまとって離れない。

今にして思えば市内小学生大会ができるかどうかで募金将棋活動をしていたときに、私が大会をつくろうと猛進しているような誤った認識を周囲に与えていたのかもしれない。自分の姿がどう見えているかを軽視したことを後悔しています。

「大会ほしい」が将棋好きの親子たちの答えであったという前提で事を進めていますが、コロナに限らずインフルエンザや自然災害で中止になった時にも何の文句も言わずに赤字を補填してくれるスポンサーとして想定し得るのは、子供たちが将棋をすることで直接メリットがある事業者、つまり地元の将棋教室しかあり得ません。

一方で、将棋はバーチャルと相性がいい。技術革新により、自宅に居ながらにして道場に通ったり一流の教育を受けられる時代がすぐ先に見えています。地域のお教室なんて要らなくなる。しかしながら、
「そうはいっても近くにあるなら習い事として行かせよう。歩かせたほうがよかろう」
というリアル習い事需要が少数は残るかもしれない。それがどれ程かは、予測できない。誰かがやって実験してみるしかないのです。

という訳で、今ココ。リアル習い事としての将棋がこの技術革新時代の中で成立・存続するかどうかの確認作業を実務的に淡々と行っている最中。それ以上でも以下でもないです。
成立すれば続けるし、
「やっぱバーチャルにみんな流れたね」
というのが確認されたら、事業を畳んで大会もやめます。

これを正しく理解してくれないと人生まで投げ出した上に「子供たちの夢を奪った悪党」の烙印を押される結末になってしまう。あ、ハンコ無くなるんだっけ?どうでもいいか。

趣旨としては「リアル習い事としての将棋が有意義かどうか」だけを考えてください。そう考える人が大会をバックアップする事業者を食べさせてくれるくらい存在するのかを調べる調査員的な役割を原がいま淡々と進めているところです。

将棋YouTuberさんたちの活躍

将棋系YouTuberさんたちのご努力とご活躍に脱帽する日々です。

みなさんがんばっていらっしゃいますので、どなたのチャンネルがいいと言うことはしませんが、バラエティに富んでいて時間がたつのを忘れるほど。

創成期は5年くらい前だったようですね。たぶんゲーマーさんたちが自分のゲーム実況をYouTubeにあげる形式に倣ってだと思うのですが、ネット将棋をしながら自分でそれを実況して感想戦も含め編集して動画にするスタイルが確立されていった。それがとても勉強になるしエンターテインメントしていて楽しい。

将棋をがんばっている子供たちにも夢のある話ではないかと思います。「プロ棋士」の定義が揺らぐのではないかとすら感じる。一局指すごとに数千人・数万人の人々が楽しみに見てくれてそれが収入になるなんて、プロ棋士でもそんなにたくさんの人数はないはず。
日本将棋連盟のいわゆる「プロ棋士」は「がんばればきっとなれるさ」とは言いづらいですが、将棋YouTuberは絶対的な棋力ではなく「面白い」「勉強になる」「自分と同じ戦型で応援したくなる」何らかの特徴でキャラを確立できれば成立する訳ですから、創意工夫次第で道は開けると希望が持てます。子供たちに「こんな道もあるよ」と言ってあげられる。

現在の将棋YouTuberのみなさま申し訳ありません。あまり入って来てほしくありませんよね。でも、もはやそういった夢の対象になりつつある存在と見えます。

音楽のジャンルに例えると、ようやく将棋にもJ-POPが生まれたのかなと。日本将棋連盟って、クラシック界なんだと思う。権威あるコンクールで優秀な成績を収めた人が世に認められ演奏活動で食べていける。将棋YouTube界はポピュラー音楽。ある程度の素地はもちろん必要だけど、必ずしも技術的に上回る人がより感動を与えファンを集めるかと言えば、そうではない。ワクワク感があります。

政治のこと

間借りしているパソコン塾の社長さんに
「このチラシをポスティングしていいですか?」
と許可を得に行ったところ
「上手じゃないですか。どんどんやってください」
と快諾いただいたものの、暫く眺めて
「原さんのキャラがもっと出てたほうがいいと思うけど」
とアドバイスをいただき、苦笑してしまった。一般論として人間が感じられるほうが惹きつけがいいのはその通り。しかし、政治関係者のアンテナに触れたくない。面倒だ。
どうも、視野は広がったが窮屈になった。

さて、その政治についてですが、実は最近はかなり希望がもてると感じています。

以前紹介した「新型コロナと貧困女子」という本にこう書かれてあり、腑に落ちるところがありました。
「コロナ禍では、猛威を振るった政府の新自由主義的な性格は影を潜めたのだ。さらに新自由主義を日本に持ち込んだ元政府中枢の人物が月5万円のベーシックインカムを提案したり、労働者を徹底的に働かせた”ブラック経営の神”と呼ばれた男が社長の上場企業が経営難に陥ったり、福祉活動家のロビイングで政府の意見が覆ったり、コロナ禍で政府や上層部の価値観や意識が変わり、さまざまな場面で逆転や反転が起こっている」

さらに私がこだわっている「大学無償化」の議論もよく目にするようになった。もちろん「大学がすべてではない社会にする」も大いに結構。ここまで土俵に乗ってくればイキそうだなと期待を持って見ています。

問題は、新自由主義の反転はつまりこれまで問題ありつつも雇用を支えてきた従来型の大企業の収縮を意味する。倒産や合併など今後バタバタと起きるだろう。仕事がない時代がくる。その時に自ら思考し手を打てる人間を育てることがいま重要なことなのだろうと考えます。

将棋教室チラシ

ブログ更新

将棋ブログを更新しました。
9手詰めです。


ドワンゴ社の叡王戦主催終了に思う

ドワンゴ社が叡王戦の主催を今期までとすることが発表され、将棋界に衝撃が走っています。
思うところを述べますが、まずは何より、電王戦にはじまり将棋界へ多大なる恩恵を与えてくださいました株式会社ドワンゴ様に深く感謝申し上げます。



さて、思うところ。
ニコ動の強いところはどこか。特徴を出して集中と選択をしなければ生き残れない時代なのだろう。

Google(YouTube)はひたすら広告屋さん。コンテンツはユーザーが作る。面白い動画をつくり視聴者を集めてくれるクリエーターに広告料を還元する。

AbemaTVは、番組を制作するいわばテレビ局なんでしょうね。個人のYouTuberではここまではできないというクオリティの番組を制作し広告主から広告料を得る。

ニコ動は、優秀な動画クリエーターが「課金チャンネルを設置し、広告主からではなく視聴者から月額で代金をいただきたい」と考える場合に、提供できるシステムが優れているようです。そこへ集中特化すべき状況下にあるなら、叡王戦という大きなタイトル戦の主催業務は確かに重た過ぎる。というか、本業から浮いている。
叡王戦の魅力の陰りなどではなく、もっと根本的な経営戦略上の選択ではないかと見ます。

ニコ動が見直される時代が来るかもしれません。有力YouTuberの間では「Googleは不安」と考える人々もいるよう。規約に触れると判断されると突然チャンネル凍結とか収益化停止とかされてしまう。広告単価もすべてGoogleの裁量次第なので、安心できないと。「チャンネル登録者何万人とかいうよりも、お金を払ってでも見てくれる熱心な支持者を1000人持っていたほうがカタい」と考える向きもある。ドワンゴ社はそのようなクリエーターにアピールしてゆく戦略ではないだろうか。

将棋界からも「ニコ動で成功しているクリエーター」が出ると良いかもしれません。課金しても一定の視聴者が集められるとなると、やはり戦術解説でしょうか。様々な戦型について過去の歴史・変遷から最新のトレンドまで、わかりやすく解説されたクリップがシリーズごとに並んでおりプロやトップアマ棋戦の動向を反映し随時新しい動画がアップされていくようなチャンネルがあれば、少なくとも「指す将」にとっては魅力的。しかしそんなのが月額500円とかで出てきたら出版界が困るかも。棋書が売れなくなる。あと、将棋教室も。私なんて完全にいらなくなるな(笑)。

市川市小学生将棋大会実施への課題

前の記事に関し、市の後援の有無に加え次のような課題があることを書いておきます。

物理的な問題として、会場のキャパ。市の施設ではコロナ禍において「収容人数の半分」が定員となっています。
全日警ホール・行徳文化ホールの通常の収容人数はそれぞれ190名・180名。その半分つまり90名程度が現在の最大人数。参加者それぞれに付き添いの保護者や家族がいるであろうことやスタッフの人数を考慮すれば、選手として参加できるのはせいぜい30名程度。

「参加クラス別に時間帯を分けて」というのがパッと思いつくところですが、そうするとスタッフの拘束時間が延びて弁当代や人件費がかさむことになる。会場使用料もかかる。採算が合うかどうか。

「30名でいいじゃないか。熱心に教室とかに通っている子を優先してさ」・・・そう言いたくなるところですが、どういう子を熱心に取り組んでいるとするのか簡単に決められない時代になっている。「道場や教室には行ってないが将棋ウォーズが好きで毎日やってます」という子も立派に将棋に取り組んでいる子。リアルとオンラインを同等に評価すべき時代だから。

何よりメンドクサイのは、たぶん30名以降の100名くらいを延々断わり続けることになるだろうということ。勘弁してほしい。

また、資金的な問題。市の助成金の制度ですが「実施された事業に対して定められた項目を半額もつ」というもの。コロナだけでなく自然災害等による中止の場合においても「実施されなかった事業に対しては税金を使うことはできない」というのが原則であることが判明しました。即ち運営者は大きなリスクを抱えている。事業実施の当日より前に経費は発生しているのですから。

そしてその理屈なら「基本的に市の助成金がなくても実施できる」事業である必要があります。矛盾している。自力で余裕で実施できちゃう事業に対し、市の税金をつぎ込むんでしょうか? いいんですかね?

ボヤきはさておき実際問題、市の助成なしで成立するような財務体質をつくる必要があります。どんなことがあっても継続的に資金面でバックアップしてくれるスポンサーが必要ですが、それは新生行徳将棋クラブ以外にないでしょうね。

投了 そして、それが旧行徳将棋クラブ最後の仕事だった

昨日記事の「行徳の子供たちが将棋が出来る唯一の場としての役割は終わっていた」について、補足。

旧行徳将棋クラブを閉じる前後に実は初めての方から何件かメッセージをいただきました。いずれも市川在住の方で「子供が将棋好きで行徳将棋クラブの活動の様子を心の支えにしていました」と。で、普段子供さんは将棋アプリで将棋をしている。たぶん何らかの理由・・・親御さんの都合で送り迎えが出来ないとか、子供が出たがらないとかで、リアル第2和室に足を運ぶことはなかった。

ほかの習い事は仕方がない、がんばって行かすけれど、忙しい日常の中で将棋はアプリで済むのであれば本来はリアルがいいと思っていてもそのままになってしまっていたのでしょう。
というのが、コロナで逆に「ネットで出来ることはネットで」がむしろ良いことと正当化される時代になった。原、投了。負けました。敗者へのお心づかいをありがとうございます。

ほんの6-7年ほど前・・・練習の一環に将棋ソフトやアプリを取り入れようとしたときに「私は実際に駒を持って指させたいんですっ!」とガンと保護者からお叱りを受けた。「時代が動くのはまだ先だなぁ」と痛感したのですが、逆にアッという間に追い越されてしまっていた。このあたり、私が経営者でないからアマい訳です。シノギを削る立場ならアンテナを張り巡らし「大丈夫、ぜったいクル」とじっと待ちその路線を整備した。ボランティアだから「そっかぁ〜」で傷んだ心を湯船に漬かり癒し頭からハズしてしまった。

4月から行徳公民館の代替でオンラインをやってみて感じたのが「アレ?若いお父さんお母さんたちワリと古風だな」ということ。でも、違うんです。「リアルこそ将棋」という昔気質ののお父さんお母さんたちが、最後まで行徳将棋クラブに残りガラパゴス原とお付き合いくださっていた。そしてコロナ禍において将棋アプリをご案内したところ、支障なく吸収してくださいました。

原を亡ぼすこと。それが行徳将棋クラブの最後の仕事、そして社会への貢献でした。

ウミガメ

行徳運河にて

今日は冷えそうですね。皆様くれぐれもご自愛ください。

と、イキナリ締めてしまいましたが以下駄文なので最重要課題を頭に。風邪などひいて熱を出すと面倒なご時世です。

さて、雨音を聞くと考えても仕方ないことがぼんやり頭に浮かぶ。

将棋教室の方向性については、歓迎の声もある一方でほとんどの人はついて来れなくなっただろう。今にして思えば「金とっていいからしっかり体制整備してくれ」という人と「行徳将棋クラブはサークル活動であってほしい」という人にきっと元々分かれていた。市内小学生大会の設置により前者が必然になったが、皮肉にも大会設置を後押した人々はサークル活動派だったのだろうというのが今だから解る。
しかし新しい人々と触れ合ったことで、行徳の将棋好きの子たちが将棋が出来る唯一の場としての行徳将棋クラブの役割は実は既に終わっていたことを把握もできた。将棋アプリはもはや立派な「場」だ。リアルの場を続けるならリアルならではの何かを提供する形に変化するか、きっぱり止めるか。そうすべき時代になっていた。いずれにしても。

おぉそうだ。その市内小学生大会ですが、市の後援をとって市長賞や教育長賞とするのならば、今期もムリでしょう。市や自治会の地域イベントが問題なく開催されている状況になるまで待ちですね。やるのなら新生行徳将棋クラブ主催・・・つまりほとんど原の単独犯になる。が、状況的には商売立ち上げ期の人寄せキャンペーンに見られますよね。イヤラシイ。
「バカッ、下心丸出しでそこはイクべき。やっちゃえ!」という意見と、
「そりゃ確かに止めといたほうがいいね」という意見と。ここも人々の考えは分かれるだろう。
ただ、市長賞・教育長賞がいいでしょうね。原の賞ならハラショーか(ロシア語で「good」)。親父ギャグにもなりゃしない。

行徳運河にて

段級の基準について

将棋ブログを更新しました。
行徳駅前はこんな感じです。



さて、こちらのブログでは最近感じていることを。

もはや人気ゲームの1つではと思うほどポピュラーになっている将棋ウォーズですが、やっている人々と話をするとやはり高い級や初段への憧れがある様子です。大会に出るでもリアル道場へ行くでもないけれど将棋が好きで将棋ウォーズが自身にとり将棋の世界のすべてであるような・・・そんな人が巷に相当数いる手応え。

そうなると、いわゆる「デフレ」という問題が発生します。

先日「ウォーズで4級です」という大人の方と対局してみたのですが、とても4級なんてもんじゃない。もっと上と感じました。これ位に熱心で力のある人々が上級に溜まっているとすればこれもう、ウォーズで初段になるって普通の社会生活を営みながらでは至難の業になってないだろうか。

将棋倶楽部24のほうで色んなレート帯のアカウントを失礼ながらランダムに名簿で検索させていただいたところ、最高レートから700〜800点下がっている人はざらで、中には1000点くらい下がっている人もいる。最近始めた人は幅は小さいですが、id番号から5年とか10年以上キャリアの人はそんな感じ。
つまりイメージとしては、町道場で長年マッタリ三段前後で指している常連のじっちゃんたちが中級あたりに溜まっている状態。それを新規の勢いある若い人が追い抜いていって、じっちゃんたちはジワジワとレートを下げている。でも、じっちゃんたちが弱いかといえば決してそんなことはなく、立派にその段位を与えられてしかるべき棋歴と、何といってもブームに左右されず将棋文化を長きに渡り支えてくださった将棋界への貢献は大きい。実力も、ちょっとやってみました的な将棋ゲーマーには負けやしない。

24と同じことがウォーズで起こりつつあるとすれば「初段」のハードルはどんどん高くなるだろう。しかし「段位」は本来相対評価(対戦成績によるもの)ではなく絶対評価(一定の基準に基づく)のはず。レーティングとは違う。

連盟指導員に配布されている資料から「初段」の指標を一部抜粋しますと:
棋譜:自分の指した将棋を、ほぼ再現できる。
詰将棋:駒を動かさずに7、9手詰めが解ける(50題以上)
対プロ駒落ち:4枚落ちでプロと十分戦える。
実戦対局数:700局以上。

この状況を踏まえ、新しい教室では2種類の段・級の認定方式を考えています。

1.無料コース
将棋ウォーズではなく「81道場」で日々コンスタントに対局をしていただいて、一定期間の安定した段級をもってその段級を認定する。
81道場は定期的に「参加者が実際には町道場でどの段・級位で指しているか」を調査し調整を行っているので、ウォーズや24に比べ実態に近い段級位となっていると考えます。

2.有料コース
詰将棋の取り組み状況や対局数・内容の理解度を私が確認した上で、プロ棋士の先生をお呼びし駒落ち対局で検定の機会を設ける。

昭和世代的には、上記「2」を昔懐かしい雰囲気で復活させられたらと思う。緊張感の中での検定試験は案外、良きイベントとして機能するかもしれません。

19手詰

自分の実戦より、相手の方が詰みを逃してくれて助かった19手詰め。
手数は長いですが詰み筋が見えるかどうかだけで、シンプルです。
答えはコメント欄。

19手詰

対策

将棋ブログを更新しました。



あちらでは言わない余計な一言を添えますと、エルモ急戦は振り飛車党にとっては厄介な作戦が出現したものですね。駒組がシンプルかつ固い。仕掛けもお馴染みで全く新しい知識をゼロから頭に入れる必要なしときている。

子供から「どうしたらいいですか?」と聞かれたら、どうすればいいだろう? 対策が必要。
今のところ、子供向けにわかりやすいとすればエルモと解った時点でエイと角道をあけて角交換振り飛車にしたらどうなんだろう?と考えているところです。模索してみよう。

それより先に台風の対策が必要ですね。みなさま気を付けてお過ごしください。

初練習会

将棋ブログを更新しました。勝又先生を招いての初練習会です。

自分としては基本やってることは以前と同じですが、しかしやはり親御さんたちとプロ先生のご協力を得て充実度は格段に上がったことを実感できました。

シンプル7手詰

7手詰です。

シンプルですが、実戦では「簡単な手がなぜか見えない」ということがありますよね。さて、一目で解けるでしょうか?

詰将棋

勝又先生と行徳将棋クラブ

勝又清和先生と行徳将棋クラブとのつながりの始まりについて、ご紹介したいと思います。写真は10年前のこちらの記事のものですが、再掲いたします。

10年ほど前、将棋界がどのような状況下にあったかといいますと国が進める「公益社団法人改革」の真っただ中でした。日本将棋連盟は単に「棋戦を運営する興行主」であってはならず「将棋という伝統文化を広く世の中に普及せしめるための団体、公益に資する団体」・・・建前だけでなく名実ともにそうあらねばならない。さもなくば「公益社団法人」としての要件を満たさなくなる。

そんな訳でこの時期、プロの先生たちも自ら動いて様々な施策がなされました。小さな将棋大会や講習会などが各地で開催されており、今にして思えば将棋ファンにとりとても贅沢な時期でした。

勝又先生も普及活動に熱心で、大小さまざまのアマチュアや子供たちの大会を訪問され、また地域の将棋教室で子供たちががんばっているような場を見つけては指導に駆け付けておられました。ありがたいことに行徳も見つけていただきまして、かなり遠くにお住まいなのですが何度か遥々足をお運びいただきました。

写真から熱気が伝わってきますね。当時は将棋アプリなどなかったため行徳の将棋好きの子たちはここに来るしかないという事情もあった。場所を選ばずに将棋ができるようになったのは喜ばしいですが、昭和世代にとってはどちらかといえばこのような風景のほうがしっくりくるのは正直なところです。

勝又講座

7手詰

7手で詰みの局面です。答えはコメント欄。

詰み局面

美濃崩しの手筋

勝又先生より前回の指導対局から、次の一手問題をいただいていますので掲載します。

戦後逆表示で手番は手前表示の後手居飛車。美濃囲いをどう攻略すればよいか?
対抗型ではよく出てくる形で、居飛車党の子も振り飛車党の子もおさえておきましょう。答えはコメント欄。

9月26日美濃崩しの手筋

将棋教室 行徳駅前の場所

許可をいただきましたので掲載します。

将棋教室の行徳駅前の場所ですが、ちばぎんの対面に「パソコン」という看板が出ています。「行徳パソコン教室」内に将棋専用の小部屋を一室をお貸しいただけることになりました。空調の修理が若干遅れており、10月中旬から使用可になる予定です。

位置としてはすぐ駅前で最高です。中の様子はまた、準備ができたら公開します。
新たに始まるドラマを期待したいです。

行徳パソコン教室

東京湾の子宮 その良さはそのままです

将棋教室関係者でお読みいただいている方もいらっしゃるかもしれませんので、微妙な点について書いておきます。

プロ棋士の先生にありがたくご協力をいただき一部ご指導をあおぎ将棋教室を運用しておりますが、一門の出先が新設されるものではありません。あくまで上級から有段者クラスまで稽古ができる場を少しだけでも設置するという、それ以上のものではありません。棋力向上に資するのみ。

最近は「見る将」(見る将棋ファン)も増え、それが広告媒体としての将棋の価値を高めていますが、過去に幾度かあったブームがそうであったように「指す将」が定着しなければやがてしぼんでしまう。そして、これも将棋界の課題ではあると思うのですが「指す将」として将棋を指す場に残ってくれる人々は現状、有段者クラスあるいはそれを目指して稽古している人々の割合が大きい。

従い「行徳でもいい稽古をした」という思い出・愛着を持ってもらいたいという観点からの施策です。行徳でどこまで将棋の環境をこれから整備してゆけるかわかりませんが「ふらっと寄れる場」ができるとよいと思います。

ここ行徳は「三番瀬」と呼ばれる遠浅の海に面しています。ここで生まれ育った魚たちが、やがて大きな漁港や市場のブランドになる。同じように、ここで級位者から有段者への道を歩んだ棋士たちがどちらかの一門なり学生将棋部などの一員として活躍するのを楽しみに見てゆきたいと考えています。

三番瀬

棋童戦千葉県大会

中止となった倉敷王将戦の代わりとして「棋童戦」が行われるとのこと。千葉県予選は11月15日(日)のようです。代表戦のみとのことでレベルの高い大会になりそうですが、チャレンジしたい子はがんばってください。

9月26日(土)の風景 さらば行徳将棋クラブ

9月26日(土)は、最後の旧行徳将棋クラブ活動でした。

コロナ禍でも子供さんたちが着実に力をつけてきたことに、驚きと期待を感じました。どんな状況下でも子供は育ちますね。

勝又先生よりいただきました、今日の指導対局からのハイライト。最後を飾るにふさわしい素晴らしい詰み局面で感動しました。7手で詰みの局面です。答えはコメント欄。

9月26日7手詰め

9月26日(土)は最後の行徳将棋クラブオンライン

9月26日(土)は、10〜12時にSkypeと81道場にてオンライン教室を行います。ビデオ通話のURLはこれまでと同じです。

そして、私の主催で土曜日の午前に実施していました将棋の時間はこれで最後となります。長年にわたり、これまでご利用いただきました皆様、どうもありがとうございました。小学生の皆さんは七中ブロックコミュニティークラブの活動が再開されましたら月に一度そちらでお会いできればと思います。また、勝又先生ご指導のメンバーは引き続き行徳公民館で稽古を行いますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。
(月に一度のコミュニティークラブ活動参加および月に一度の勝又先生招聘は引き続き個人的にボランティア活動として行います)

今後の予定:

9月26日(土) 10〜12時 オンライン教室(最終)

※勝又先生の指導を希望し受ける子以外は、無料です。

子供とインターネット

棋力向上にお金は要らない

将棋教室を行う者が言うことではありませんが、ご参考になればと思います。

現在、将棋YouTubeのジャンルが大変に充実している状況です。様々な将棋YouTuberさんたちの開拓精神とご努力により、驚くほどためになる動画コンテンツが無料で豊富にあります。トークも魅力的で飽きずに見られますので、オンライン授業を受けているのと変わらない効果があるはずです。

従いまして、タブレットをひとつ子供に渡して「将棋サイトならいくら見てもよし」としていただけるなら、のめり込む子は勝手に強くなってゆくはずです。放置で大丈夫。低学年の子は漢字がネックになるかもしれませんので、検索のお手伝い程度を手伝ってあげていただけたら。例えば自分が使っている戦法が中飛車なら「中飛車」と入れたらズラッと出てくるはずですから、色々見ながら「このサイトがためになる」「この人のトークが面白い」と、好きな番組や芸人さんを探すのと同じ感覚で好みを見つけると思います。

危惧されるのは、YouTubeを見たりアプリで将棋をやる姿が「テレビ見たりゲームしたりしているのと変わらない」こと。しかし目的を「将棋の上達」の一点に絞るなら、それでいい。例えば役者や音楽家を目指したい若者が好きな映画や演奏のDVDを繰り返し見ているのと同じですから。あるいはリスニング学習による英語の勉強と同じ。

「ひとりではやらない。しかし何か有意義な事を定期的に一定時間やる習慣をつけさせたい」
という場合はそれこそが「習い事」の目的ですから、教室を探すのもよいと思います。

現在の将棋界は「強くなる」ではなく「習い事として将棋という選択肢を世の中に認めていただき広げられるか」が課題と見ています。例えばピアノ教室なら、音大に合格させるまで対応している教室から街のお教室まで様々あります。ほとんどの親御さんは音楽家にさせるためでなく、一般教養としての習い事で考えておられることでしょう。

将棋教室の課題として「お金をかけているのに勝てるようにならないじゃないか」という不満を親御さんに持たれてしまうということがあります。楽器なら「所々間違えるけどずいぶん上手くなったなぁ」というのが聴いてわかりますが、将棋は一度でも大きな間違いがあると負けになってしまう。そして親御さんは「勝ち」か「負け」の二択でしか判断できないという難しさがあります。

話を戻しますと「ほっとくと将棋ばかりやってる」ような子供さんなら、お金をかけなくとも上達できる時代になっています。
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千葉県市川市の行徳将棋クラブを運営している原伸一です。ブログの更新情報をお届けしてゆきます。2020年11月米大統領選より関連情報の収集・発信に注力しています。
ライブスケジュール
毎週日曜日23時〜23時半 YouTubeライブ。
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GSG5(行徳将棋ガールズ)
GSG(Gyotoku Shogi Girls)は、行徳将棋クラブの女子のこと。音楽も大好きで、2013年女子アマ団体戦で歌を歌ってベストパフォーマンス賞をいただきました。
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ハラ

フォークシンガー原
(原 伸一)

1967年生。千葉県市川市の南部、行徳・妙典でアコースティックライブの主催等の活動を行っています。また、将棋教室を開いています。

将棋教室の情報は以下サイトにて。

http://gyotoku.livedoor.biz
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