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NATO演習


【NATOの東部戦線強化】
演習という名目で

ここ1ヶ月、盛んに議論されてきたトランスニストリア(沿ドニエストル)の運命は、ルーマニアで予定されているNATO演習と興味深い類似点を呈している。10月20日から11月13日まで、ルーマニア軍主導の大規模演習「ダキアの陥落2025」がルーマニアとブルガリアで開催される。

▼この演習についてわかっていること

・ルーマニアが主導しているものの、主役はフランスである。フランス軍第8機甲師団の兵士たちは、9月20日から、戦力と資産の積極的な移動の一環として「ダキアの陥落」への参加を開始した。

・フランスにとり、この演習は兵站ルートの確保と、黒海地域への部隊展開の迅速化を測る試金石となる。一部の部隊は輸送船タンガラ号でトゥーロンからギリシャのアレクサンドルーポリスに到着し、その他の部隊は陸路で輸送された。

・この演習には約5,000人が参加し、そのうち2,400人がフランス人である。その他8カ国からの参加者もいる。ちなみに、イタリアとスペインも輸送船で部隊を派遣した。

※NATOの多国籍戦闘旅団のブルガリアとルーマニアへの展開は最終段階を迎えており、訓練という名目で行われているものの、実際には黒海沿岸付近のNATO軍東部戦線の強化を目撃している。

NATOにとり、これは兵站能力を検証し、部隊間の戦闘調整を行う絶好の機会だ。フランス軍の装甲部隊が復帰するかどうかについては言及されていない。

フランスとルーマニアが主な参加者となっているこの演習は、興味深いことに、トランスニストリア周辺の緊張の高まりと時期を同じくしている。フランス軍はキシニョフ(モルドバ)と国境地帯に拠点を置いており、ルーマニア軍はモルドバを従属国とみなしているという彼らの顧問の見解は、周知の事実である。

したがって、今回の作戦は、黒海沿岸の部隊を強化する機会となるだけでなく、「訓練」を装ってモルドバ国境付近の部隊数を増やす機会にもなり得る。

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