逆らうとこうなるよという加盟国への圧力ですね。Politicoの記事です。

Politico


(10月9日 Politico )
【オルバン首相のスパイがブリュッセルのEU当局者を標的にしたとの報告を委員会が調査へ】

欧州委員会は木曜日、ハンガリーのビクトル・オルバン首相率いる政府がEU機関に関する情報収集とEU職員のリクルートを目的としてブリュッセルに諜報員を派遣していたとの報道について調査すると発表した。

ドイツのデア・シュピーゲル、ベルギーの日刊紙デ・タイド、ハンガリーのメディア「ディレクト36」などが共同で行った調査では、オリバー・ヴァールヘイ(現欧州委員・上写真)が駐EUハンガリー大使を務めていた当時、ハンガリーの情報機関員が外交官に変装してEU機関への潜入を試みていたと報じられている。

報道機関が閲覧した文書によると、報道機関により身元が明らかにされていないある工作員は、ハンガリー大使館の結束政策部に勤務する外交官として2015年から2017年までブリュッセルに駐在していた。

<報道によると、この工作員は実際にはハンガリーの対外情報機関に勤務し、欧州委員会やその他のEU機関との人脈を築いていたという。

欧州委員会のバラス・ウジヴァリ報道官は木曜日の記者会見で、「委員会はいつものように、このような疑惑を非常に深刻に受け止めており、委員会職員とそのネットワークを違法なスパイ活動から保護することに引き続き尽力している」と述べた。

ウジヴァリ報道官は、EU執行部は「これらの疑惑を調査するための内部グループを設置する」と述べ、業務上の安全確保のため、これ以上の情報は開示しないと付け加えた。

欧州委員会のパウラ・ピニョ報道官は、ウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長にこれらの報道について報告したと付け加えた。

ヴァールヘイ氏とハンガリー政府の代表は、POLITICOのコメント要請に直ちには応じなかった。

秘密会議

こうしたスパイ活動は、EU加盟国というよりは、むしろモスクワと北京の慣行に近いものとなるだろう。ブリュッセルにおけるハンガリーへの不信感を煽る可能性がある。

これらの報道によると、ブリュッセルの高官は、数ヶ月ごとにこの工作員と親しく会っていたものの、すぐにこのハンガリー人が欧州委員会に関する「あらゆるゴシップ」を狙っているスパイだと気付いたと述べた。

通常ブリュッセルの公園で行われていたこの会合により、工作員は最終的に、欧州委員会職員をハンガリーの対外情報機関である情報機関(IH)の「秘密工作員」として正式に認定する文書が作成されるに至った。しかし、この職員は欧州委員会で勤務し続けた。

高官は報道陣に対し、文書には署名しておらず、情報提供と引き換えに金銭さえ提示されたが断ったと述べた。報道各社は、治安当局筋がこの高官の証言を裏付けていると報じた。

当時、大使館における工作員の上司は、駐EUハンガリー大使だったヴァールヘイ氏で、現在は欧州委員会で保健と動物福祉を担当している。

出展:https://www.politico.eu/article/orban-intelligence-service-targeted-eu-officials-investigation-finds-varhelyi/