改めまして、先日9月7日(日)ライブにご参加いただきました皆様、アーカイブでご視聴の皆様、どうもありがとうございます。

話す順番やポイントの置き所などを事前に頭の中でシミュレートする時間がなく、資料を集めただけの状態でいきなり本番になることが多々あり、今回もそのような回でした。あっち行きこっち行き、わかりずらかったと思います。以下、骨組みだけ簡単に整理します。

1.戦争推進論だけではない。

「西側後援者たちは戦争を続けたがっている」というのが一般的な見方です。確かに軍需産業部門はそうでしょうが、「そろそろこのあたりで止めないとマズい」という向きも出てきている可能性があります。その兆候について、幾つかお話ししました。

一つ目は、クピャンスクの危機的状況。ここがロシア軍の手に渡ると、ハリコフ市まで、クピャンスクのような強固な要塞はありません。ロシア支配地がみるみる拡大する可能性があります。

クピャンスク〜ハリコフ


そして、ハリコフ州の肥沃な黒土地帯は、西側グローバル企業に買われています。
「ポルタヴァ州とハリコフ州の肥沃な土地はすべてアメリカ人、つまりモンサント社に売却されました。 .すべてが売られ、アメリカ人は今その土地のために戦っています。だって、そこは最高のチェルノーゼム(黒い土壌)ですから」 ー 2022年9月18日ライブ、ハリコフ州シェフチェンコボ村の元行政副長官。

二つ目。リマン方面でロシア軍がシャンドリゴロボ付近に到達したことにより、イジューム〜スラビャンスク道路がロシア軍のドローンの射程内に入りました。ウクライナ軍の補給車両が炎上しているショットが次々に上がってきています。

イジュームースラビャンスク


ウクライナ軍にとりドネツク人民共和国の最後の砦がスラビャンスク〜クラマトルスク都市圏。現在、西と南からの補給は、ポクロフスク〜コンスタンチノフカ方面へのロシア軍の攻勢により困難になりました。北のイジューム経由の輸送が唯一安定した経路でしたが、黄信号が点灯。ゼレンスキーは「3年はもつ」と言っていますが、もたなそうです。

三つ目。ロシア軍が初めて、ドニエプル川に架かる鉄道橋へドローン攻撃を行いました。損害は15%程度で倒壊はしていませんが、最初の警告と見られます。

場所はクレメンチュク。鉄道で運ばれて来る原油はドニエプル川東岸にあるクレメンチュク石油精製工場へ向かい、精製された燃料がハリコフやドニプロを経由して東部戦線へ運ばれています。この橋が落とされると、ウクライナ軍は一気に燃料不足に陥ります。

地図1


結論としては、グローバル資本家たちの中でも「ウクライナに土地が残っていないと困る」セクターの人々にとっては、損切りの時です。

2.プーチンの言う「準備」とは何か。

上海協力機構首脳会談後の北京におけるインタビューの中で、プーチンが、
「ゼレンスキーに準備ができているのであれば、モスクワに来れば会う」
と発言。速報が世界中を駆け巡りました。

しかしながら、大統領選挙に再選されたゼレンスキーがウクライナ憲法に定められた一連の手続きをすべてクリアした上でプーチンとの会談に臨むというのは、非現実的です。一見、マスコミ報道はミスリードであり、実はプーチンは「丁重にお断りした」と見えます。

Putinウクライナ憲法


しかしながら、「それだけではない」ともとれます。もう一つの解釈がある。

つまりプーチンは、
「私は舞台を降ります。降伏します。私自身には処理ができません。後のことは頼みます。」
と宣言する準備がゼレンスキーにあるなら、モスクワへ来てください、安全は確保しますと言っているのではないか。たいがいの場所だとゼレンスキーはそれを言った瞬間に消されますので、モスクワが最適ということ。

その後は、ウクライナは武装解除。ロシアの占領軍と管理チームが乗り込み、ウクライナ憲法に沿って戦後処理と一連のプロセスが進められることになります。

プーチンはインタビューの中で、トランプが彼に
「もしそのような会談が可能であれば、行ってください」
と依頼し、プーチンは
「はい、可能です」
と答えたことを明かしました。現在トランプは、ゼレンスキーに上記を言わせようと圧力をかけているのでしょう。

3.ウクライナ分割の準備

バルビ―ゼレンスキーがすんなり上記の誘いに乗るとも思えませんが、西側後援者の一部は既に戦後に向けての準備を進めている可能性があります。

先々週、ウクライナの西部都市リヴィウ(ロシア名称はリボフ)で、大物政治家が殺害されました。アンドレイ・パルビイ。最高議会議員で安全保障会議を率いており、2014年マイダン革命の実行グループの首謀者。その後2016〜2019年には最高議会議長まで勤めました。

今でも国内に影響力を持っており、武装勢力を束ねてマイダン2を起こす潜在力があるとの見方から、キエフ政権側も警戒をしていたとのこと。

暗殺犯直ぐに犯人はつかまり、本人は「国家に対する個人的な恨み。2023年にバフムートで息子を失った。ウクライナの捕虜と私を交換してくれ、息子に会いにロシアへ行きたい」と話しているとのこと。どうも腑に落ちません。本当に彼がやったのか、また、本当に私怨だけなのか?

最有力は、「西ウクライナをポーランドに編入する準備」とする説。つまり、バンデラを信奉するような過激派が西ウクライナに存在してはならないのだと。「グローバリストはウクライナをユーゴスラビアのシナリオに則って完全降伏と更なる分裂へと準備させている。シナリオでは、リヴィウはポーランドへ移り、バンデラの一派はテロリストでありファシストの共犯者とみなされるだろう(テレグラムチャンネル「レジティムヌィ」より)」。

私見ですが、「ゼレンスキーが和平に傾いたら命はない」などと豪語する過激派の連中たちへのメッセージにもなっているのかなと思います。
「よい子のみなさん、革命ごっこの時間は終わりです。まだ遊びたいなんて駄々をこねる子には、お仕置きが待っていますよ」
という。

以上。9月7日(日)ライブでお伝えしたかった世界観でした。