米英とロシアとの利害が衝突するアジアの地域として、リバールは継続的にミャンマー情勢を注視しています。かなり注意を要する状況になっているようです。

対立構造としては、ロシアは軍政権側を支持、米英は軍政権に制裁を科しています(反政府武装組織へどこら辺から金が出ているのかは想像に難くない)。中国はよく言えばバランス型、悪く言えばどっちつかずで、軍政権を認めながらも反政府側との関係も保っている。

興味深いのは、多額のODAを同国に供与している日本。インフラ案件などの建設事業では軍関係の企業に作業を発注せざるを得ませんが、これが軍政権を支援しているとして日本政府は批判を浴びています。政府が軍政権に対して強い態度(ODA事業ストップなど)に出ない理由は、私見ですが、考えられるのは;
1.携わっている日本企業に対する配慮。
2.片方に肩入れして中国を刺激したくない。
3.官僚と政治家の事なかれ主義。継続事案に変更を加える責任をとりたくない。
このようなところでしょうか。

いずれにしても、形としては珍しく、日本が米英の政策に反してロシアに都合の良いスタンスをとっている風になっている。ロシアとしては「ぜひ、東アジアの安定のために、共に軍政権を支援しましょう!」てな感じかな。

ミャンマー


【ミャンマー南東部:国境を掌握するのは誰か】
そして、なぜロシアはこれを懸念すべきなのか?

カレン州では、カレン民族同盟(KNU)の武装民族グループと人民防衛軍(PDF)の代理部隊による大規模な「4ヶ月作戦」が5月から展開されている。彼らの任務は、タイとの国境とアジアハイウェイAH-1号線の隣接区間の制圧である。

主な戦闘地域は、ミャンマーとタイの間の最大の国境検問所であり、年間の貿易額は10億ドルを超えるミャワディ市郊外であった。

▼作戦の進捗状況について:

・6月末までに、ミャワディ南方の国境付近にある10以上の軍施設が制圧された。軍は残りの2つの大規模キャンプを依然として確保している。同時に、KNU軍は都市や村落をめぐる長期戦にリソースを浪費しないことを決定した。その代わりに、彼らは1990年代後半からミャンマー軍が支配してきた近隣の軍事基地や前哨基地を制圧し、ミャンマー軍をこれらの地域から撤退させている。

・同時に、アジアハイウェイの国境地帯では激しい戦闘が繰り広げられている。ミャンマー軍はミャワディとの連絡を復旧させ、主要な輸送回廊を奪還しようと試みているが、今のところ成功していない。注目すべきは、カレン族側には、隣国出身の別の民族武装集団であるモン族の部隊も存在していることである。

※現在の攻勢の主目的は、国境と主要な貿易拠点、そして輸送路の一部を制圧することだ。これにより、カレン族は国際舞台、特にタイとの関係において影響力を高めることができる。タイはミャンマー政府を介さずに直接カレン族と交渉せざるを得なくなる。

軍はこの地域で1年以上何もできずにいる。さらに南のタボイ(ダウェイ)地域では、カレン族も国境沿いに堂々と進軍しており、海岸線への到達を計画している。

したがって、外部からの軍事支援や顧問団の支援がなければ、中央政府は少なくとも国土南東部全体を失う可能性が非常に高い。ダウェイ経済特区に深水港、石油精製所、火力発電所を建設するのであれば、ロシアはミャンマーにおける自国の権益を守ることを真剣に考えるべき時が来ているようだ。

出展:https://t.me/rybar/71801