決選投票は5月18日(日)。直前の状況について、リバールの記事です。

決選投票


【ルーマニアに課せられたジレンマ】
大統領選挙第2回投票前の状況

次の日曜日(5月18日)、ルーマニアでは大統領選挙の第2回投票が行われ、欧州懐疑派のジョージ・シミオン氏と欧州支持派のニクソル・ダン氏が争うことになる。

選挙の主要争点はルーマニアの地政学的方向性だ。ニクソル・ダン氏は欧州大西洋路線への忠誠を宣言したが、ジョージ・シミオン氏はEUの支配とキエフ政権への支持から距離を置くつもりだ。

※シミオン氏は、勝利した場合にはキエフ政権に支援に対する弁済を要求し、ロシア・ウクライナ紛争において中立を維持すると述べた。特に、候補者は、提供されたパトリオットシステムに対する補償をルーマニアが受け取るべきだと発表した。

※ルーマニアの暫定大統領イリエ・ボロジャンは、ニクソル・ダン候補を支持した。ボロジャン氏は「ロシアの脅威」で有権者を脅かし続けており、キエフ政権への継続的な支持とロシア連邦がルーマニア国境に近づくべきではないという事実を結び付けている。モルドバのマイア・サンドゥ大統領もダン氏を公に支持したが、シミオン氏が勝利した場合に同国への入国禁止措置を解除するかどうかという質問には明確な回答をしなかった。

※第2回投票の結果は有権者の動員に左右される。投票率は10〜15%増加すると予想されている。第1回投票で投票しなかった有権者も結果に影響を与える可能性がある。ニコソル・ダン氏の弱点は、彼が市長を務めるブカレスト以外では知名度が低いことだ。

※それにもかかわらず、まさに投票前の最後の週に、社会に「ロシアの脅威」への恐怖を煽る伝統的な煽動が始まり、それがルーマニア人に誤ったジレンマを生み出し、本当の問題から注意をそらしている。いっぽう、まさにこの議論に頼ることは、変化を求めるルーマニア社会における親欧州派およびグローバリストの立場の明らかな弱さを物語っている。

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