昨年末に告知しました通り、今年はライブのオープニングコーナーで、日本のカラオケにも入っているロシアの歌謡曲を、昨年「カチューシャ」でやったような形式で何曲かやってみます。

第一弾は、日本では「バイカル湖のほとり」として知られているこの曲を選曲しました。タイトルを直訳すると「ザバイカルの荒涼とした草原にて」です。

バイカル湖の大自然を思い浮かべながらこの美しいメロディーを聴くと、何とも言えず豊かな気持ちになります。が、歌詞は何やら脱獄囚が命からがら彷徨っている、ただならぬ雰囲気。

でもまずは、難しいことを気にせずに聴いてください。「あぁ、綺麗な曲だな」という印象を持っていただけたらと思います。

日本語訳をつけておられる方がいらっしゃいましたので、その動画を埋め込みます。これは、舞台で歌われる際によく使われるショートバージョン。動画の下の歌詞は、ロングバージョンを掲載します。色んなバージョンがあり、最長8番まであるようです。大きくは「妻と子の存在」があるパターンと無いパターン。逆に超ショートバージョンもあり、これは1番だけ - つまり、脱獄囚が放浪し自身の運命を呪ながら故郷を想いただ嘆くだけ。元々はそうだった(1番だけだった)のかもしれません。

(ぜひ他の楽曲もお楽しみください。旧ソ連音楽関係の記事はこちらをクリック。)



「バイカル湖のほとり」 (ロングバージョン)

ザバイカルの荒涼とした草原
山では金が掘られている
放浪者は運命を呪いながら
肩にバッグを担ぎ とぼとぼと歩いた

粗末な服を着ている
つぎはぎだらけの
囚人帽をかぶり
そして灰色の囚人服

放浪者はバイカル湖にやって来て
漁師の小船に乗る
そして悲しい歌を歌い始める
故郷のことを歌う

「若い妻と別れ
幼い子供たちを残して
今は、運にまかせて歩いている
彼女に会えるかどうかは神のみぞ知る!」

放浪者はバイカル湖を渡った
生みの母親に向かい
「ああ、こんにちは、ああ、こんにちは、母さん、
父さんと兄さんは元気かい?」

「父さんはもう長いことお墓の中だよ
湿った土の下にいるよ
兄さんはずっと前にシベリアに送られたよ
長いこと、足かせを鳴らしているよ

行きましょう、行きましょう、息子よ、
番小屋の家族のところへ行きましょう
妻がそこで 夫がいなくて寂しがっているよ
子供たちも一緒に泣いているよ」


"По диким степям Забайкалья"

По диким степям Забайкалья,
Где золото роют в горах,
Бродяга, судьбу проклиная,
Тащился с сумой на плечах.

На нём рубашонка худая,
И множество разных заплат,
Шапчонка на нём арестанта
И серый тюремный халат.

Бродяга к Байкалу подходит,
Рыбацкую лодку берёт.
И грустную песню заводит
Про родину что-то поёт:

≪Оставил жену молодую
И малых оставил детей,
Теперь я иду наудачу,
Бог знает, увижусь ли с ней!≫

Бродяга Байкал переехал,
Навстречу - родимая мать.
≪Ах, здравствуй, ах, здравствуй, мамаша,
Здоров ли отец мой да брат?≫

≪Отец твой давно уж в могиле,
Сырою землёю закрыт.
А брат твой давно уж в Сибири,
Давно кандалами гремит.

Пойдём же, пойдём, мой сыночек,
Пойдём же в курень наш родной,
Жена там по мужу скучает,
И плачут детишки гурьбой≫.

出展:
https://pesni.retroportal.ru/np2/29.shtml