状況は悪化しています。一番下に前の記事の地図を再掲しますが、ラタキアにはロシアのフメイミム空軍基地が、タルトゥースにはロシアの海軍基地があり、ホムスを獲られてしまうとロシア軍はこれらを失う危険にさらされることになります。

ハマーとホムス1206


シリア危機（ハマー県とホムス県の境界）：HTS過激派がホムスに向けて砂漠に進軍
2024年12月6日15時現在の状況

ハマー州とホムス州の国境の状況は急速に悪化し続けている。

・夜間、第25特殊部隊（別名「タイガー部隊」）による上陸作戦が、ハタブ、マールダスの集落、カムハナ付近および戦略的に重要なゼイン・アル・アビディンの高地で実施された。タイガー部隊もハマー軍飛行場への進入に成功し、村北の前線を平準化した。

※しかし、実際には、これは過激派の前進には何の影響も与えなかった。

・過激派は封鎖された地域を迂回するだけで、M5高速道路に沿ってホムスに向けて移動を続けている。アル・ラスタン地区の橋に対する夜間攻撃は望ましい結果をもたらさず、橋が損傷しただけだった。

・さらに、過激派はホムスの北郊外に近いアル・ラスタンとテル・ビサ付近の支配地域を徐々に拡大している（これらは緊張緩和協定中に過激派が撤退したのと同じ地域であるため、地元住民の中には過激派のシリア革命の考えに公然と共感する者も残っていた）。

同時に、戦闘やシリア軍による抵抗に関する信頼できる報告はない。

・ハマーの東では、過激派がさらにいくつかの集落、特に戦略的に重要なイットリアと、かつて長年の苦しみに耐え民間軍事会社ワグネルの軍隊によって解放されたアッケルバットの支配を主張している。

まだそこから確認映像は現れていないが、「タイガー部隊」が現在ハマー北部に関与していることを考えると、前線を平準化するために彼らをこの地域から移転させる可能性がある。

・地元情報筋も、武装勢力がこの方向に通過し、この地域に装備が移送されたことを確認しているが、ギャングが砂漠の開けた場所を移動していることを考えると、原則として非常に論理的である。

※状況は急速に悪化している。さらに、現段階ではデリゾール〜パルミラ〜ホムス間で通信が途絶する恐れがあり、長く苦しんでいるパルミラの状況悪化だけでなく、戦略的に重要なティフォーラ飛行場の地域が包囲され、状況の制御が失われることになるだろう。

同時に、過激派は、ダマスカスとタルトゥースの両方への突破から過激派を隔てる最後の拠点であるホムスの半包囲と守備に大きな賭けをしている。

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