ウォール・ストリート・ジャーナルが「Trump Promised to End the War in Ukraine. Now He Must Decide How. (トランプはウクライナでの戦争を終わらせると約束した。いま彼は、どのようにか決めなければならない)」という記事を掲載し、話題になっています。

個人的にはこの手の記事は、トランプ自身の考えというより、トランプに提言する(あるいはしていた)立場にある人々の考えであるように感じてはいます。

元記事は会員制のため、これを引用したKiev Independentの記事を掲載します。

トランプplan


（11月7日　Kiev Independent）
【トランプ陣営はウクライナのNATO加盟を少なくとも20年間延期することを検討しているとWSJが報道】

ドナルド・トランプ次期米大統領のチーム内では、ロシアとの戦争を終わらせるためのアイデアとして、ウクライナへの武器供給を継続する代わりに、少なくとも20年間はキエフのNATO加盟を延期する案があると、ウォール・ストリート・ジャーナル（WSJ）が11月6日にトランプ氏に近い3人の情報筋を引用して報じた。

11月5日の大統領選挙で勝利したトランプ氏は、戦争を「24時間以内」に終わらせ、米国をウクライナから「撤退」させると繰り返し述べている。

以前のメディア報道やトランプ氏の側近の発言では、これには現在の前線での戦争の凍結と東部の非武装地帯の設置が含まれると示唆されており、この主張はWSJの情報筋も確認している。

ロシアは現在、ウクライナ南部と東部の領土の約20％を占領しており、多大な損失を伴いながらも、着実にウクライナの防衛軍を押し込み続けている。

800マイル（1,300キロ）に及ぶ非武装地帯の警備を誰が行うのかは不明だが、匿名のトランプ氏の側近はWSJに対し、ワシントンは欧州の同盟国に軍隊の派遣を求めるだろうと語った。

この提案はトランプ氏のチーム内で検討されているアイデアの1つに過ぎず、次期大統領は主要な政策決定をその場で下す傾向があると関係者は語った。

トランプ氏の顧問2人、退役将軍のキース・ケロッグ氏とフレッド・フレイツ氏は6月、ウクライナがロシアとの和平交渉に同意しない限り、同国への軍事援助を停止することを提案した。

同時にケロッグ氏は、この計画は、停戦条件を拒否した場合、米国はウクライナへの軍事支援を強化するというロシアへの追加警告を伴うと述べた。

フレイツ氏は、トランプ氏がこの計画に好意的に反応したと述べたが、「私はトランプ氏がこれに同意したとか、その言葉すべてに同意したとは主張していない」と付け加えた。 この計画には、ウクライナのNATO加盟を「安全保証を伴う包括的かつ検証可能な和平協定と引き換えに、長期間にわたって」テーブルから外すことも含まれていた。

ウクライナは2022年にNATO加盟を要請したが、招待を受けておらず、ジョー・バイデン米大統領、オラフ・ショルツドイツ首相などから冷淡な反応を受けた。

キエフとモスクワの両国は、トランプ氏が主張するように24時間以内に戦争を終わらせることは不可能だと述べた。ウクライナはロシアによる領土占領を認めないと断固として主張しているが、外交手段で手放さなければならない領土もあるかもしれないと認めている。

一方、ロシアは現在、戦場で優位に立っており、ウクライナ軍を数でも火力でも上回っており、和平を求める動機はほとんどないと思われる。