米英がウクライナ軍上層部に「南部の突破に集中せよ」と圧力をかけウクライナ側も受け入れたと報道されていますが、現場を取り仕切るシルスキー司令官は逆に「南部の部隊を東部に移すことはしない」というレトリックを使って、東部の危機を強調しつつ、東部の兵力を南部に移すことを拒否している様子です。

「南部で少しでもメディア向けにカッコをつけたい」というのは政治家の事情で、現場はとてもそのような状況ではないことがうかがえます。

シルスキー

出展:https://www.pap.pl/ru/russian/news/general-syrskiy-samye-tyazhelye-boi-idut-na-napravlenii-kupyansk-liman

【シルスキー:最も激しい戦いはクピャンスク〜リマン方面】

ウクライナ地上軍司令官アレクサンドル・シルスキーは水曜日にテレグラムで、ロシア軍との最も激しい戦闘はウクライナ東部クピャンスク〜リマン方面のライゴロドク村とコヴァリウカ村で行われていると述べた。

同氏は、ウクライナ軍がこの方面への敵の攻撃を阻止していると強調した。ライゴロドクとコヴァリウカ集落地域では、ロシア軍は損失にかかわらず、装甲車両を使ってウクライナ軍の防衛戦を突破しようとしている。同時に、敵は部隊を再編成し、ロシアから新しい部隊を送り込んで来ている。

バフムート方面では毎日戦闘が行われています。「敵はどんな犠牲を払ってでも(昨年)失った陣地を取り戻そうとしており、一日に数回私たちの部隊に攻撃しています。私たちは敵の計画を妨害するためにあらゆる機会を利用しており、徐々に前進しています。特に、バフムート、クルデュモフカ、ヤゴドノエ、アンドレエフカで激しい戦いが起こりました」と指揮官は語った。