オデッサ旅団


ロシア語のSNSで、物騒な映像が拡散されています(いちばん下に埋め込み)。

調べたところ、出所は「へルソンの主な出来事」という、へルソン州のニュースを伝えるテレグラムチャンネルです。(https://t.me/hercon_ru/1810

記事の翻訳は以下:
【 ヘルソン州では、オデッサ旅団が戦闘準備を完了しました。攻撃作戦が、ニコラエフとオデッサの方面で近い将来に開始されます。
  旅団の代表は「近い将来、連合軍とともに、ニコラエフ市と英雄都市オデッサの解放を開始する。ウクロナジス、傭兵、バンデラスカムに慈悲を示すことはない」と語りました。
  もうひとつ、旅団はウクライナ南部の、オデッサとニコラエフ州の人々で構成されていることに注目してください。】

その他、司令官が映像の後半で語っているのは、(オデッサや二コラエフだけでなく)ウクライナ全土から兵士たちは集まってきているとのこと。ここは我々の土地であり、すべて浄化するのだと言っています。いまのウクライナはウクライナ人によるウクライナではないと言わんばかりです。

チャンネルを調べたところ、開設されたのは今年の3月14日です。人道支援物資の配給情報や交通情報を提供するところから始まっています。ロシアの軍民政権が人々の暮らしに必要な情報を与えながら新ロシア的な意識を醸成する目的で運営していると見るのがシンプルな見方です。が、軍民政権の公式あるいは公認のものなのかも、確認がとれません。現在登録者は8万1千人ほどです。

画面に「Tass」と、タス通信の英語のロゴが入っているのが非常に気になるところです。タス通信本体のサイト上では、英語版・ロシア語版ともに、この映像は確認できません。しかし、単なる悪戯とも言い切れません。

二コラエフ・オデッサを獲りに行く地上戦の戦闘が近い将来に開始されるのかどうか。要注目です。



(追記)
タス通信のツイッターより。へルソン州でロシア軍の動きをウクライナ軍に流していたエージェントを拘束する現場。その現場にタス通信の記者が同行していることからも、へルソンの軍民政権とタス通信の連携の強さがわかります。