ここまでだと結局、どちらか解らないですね。
「自分のいるエリアであんなもんブッ放す訳ねーじゃん。頭おかしいんじゃないの?」
「自国民の居住地域にあんなもん撃ち込む訳ねーじゃん。キチガイかオマエ?」

住民の証言にしても、
「町中の人がみなロシアの残虐行為を証言している」
「いや、治安当局が怖いだけ。旧ソ連圏は昔からそう」
平行線になるだけ。

ひとつ、参考になりそうな資料がありました。テレグラムに「BUCHA LIVE」というブチャのニュースを伝えるサイトがあり、その4月4日の投降。「ロシア軍撤退時のウクライナ軍の砲撃」という説明書きで、ブチャから撤退するロシア軍へ向けて砲撃を行うウクライナ軍の映像がアップされています。


ウクライナ軍の砲撃


テレグラムは動画のままブログにシェアできないので、上記の動画をツイッターに転載して埋め込みます。ウクライナ軍がブチャの集落へ向けて大砲をブッ放し、ガンガン着弾しているのが見られます。つまり、ウクライナ軍はブチャを砲撃していた訳です。この映像だけではフレシェット弾が使用されたかまでは判らないにせよ。



という訳で、「ウクライナ軍が自国民の居住地を砲撃するはずがない」ことは、ない。それは確認できます。記憶に新しいのは、クラマトルスク駅への砲撃で子供を含む民間人50名が亡くなった件。砲学的な分析と着弾した砲弾のシリアルナンバーからウクライナ軍による砲撃である説が有力ですが、ウクライナと西側メディアからは反論がありません(Hara Channel動画はこちら)。反論がないままに、メディアも沈黙してしまいました。

私の個人的な見解としては、JCCCの記録でフレシェット弾の使用実績がウクライナ軍側にしかなく、今回もロシア軍は砲兵部隊すらキーウ近郊に居なかったのなら、ブチャへのフレシェット弾の使用はウクライナ軍が行ったものである可能性が濃厚と見ます。ウクライナ側が「ロシアの砲撃によるもの」と主張するのなら、ロシア軍の大砲の映像や写真などを提示すべきです。

余談になりますが、下の埋め込み動画は、話題になったロシア軍ブチャ撤退直後のウクライナ兵の会話。記録のためにここに掲載しておきます。
「Вон пацаны без синих повязок, можно по ним стрелять?」
「А то, бля!」
(「青の腕章がない男の子がいるんだが、撃ってもいいか?」
 「あっそれは、クソったれが!」 )