テキサス州の提訴は原告の要件を満たさないとして却下されました。大騒ぎの中で埋没していますが実は、ジョージア州のリン・ウッド弁護士が起こしていた裁判が12月11日に最高裁に提出されています。内容はストレートかつシンプル。不正があったかどうかではなく、行政的に選挙制度を変えるのが憲法違反かどうか。

「最高裁は逃げた」という印象が昨日は世界を覆いましたが、まだわかりません。最高裁がリン・ウッド弁護士に原告としての要件を認め審議に入るか、注目です。
トランプ大統領は最高裁に怒っていますが、これは盛り上げ作戦ではないかと個人的には見ています。世論の後押しがあれば最高裁はこの訴状を無下にはできないでしょう。

下記リンクの訴状を、各項目のタイトルと結論だけ和訳・要約しご紹介します。
リン・ウッド弁護士の訴状・原文へのリンク

(p.13)
A. 基本的投票権を持つ者として申立人は、被告のサイン検証のプロセスが憲法の平等保護権限を侵害していることから、憲法上の抗議を行う原告の資格を持つ。

(p.17)
B. 州務長官の完了同意書と2020年選挙報告を通じての行為は合衆国憲法に違反する。

(p.24)
C. 被告が不在者投票を無効にする制度を変更したことは、申立人の投票を許されぬほど貶め、郵便投票を人の票よりも価値あるものにし、平等保護の権利を侵害した。

(p.26)
D. ラケスの教義は申立人の抗議を排除しないし、このような憲法違反が行われているときまたさらなる違反が行われようとしているときには当てはまらない。

(p.28)
E. 原告の抗議および差し止め救済措置は、議論の余地のないものである。

(p.29)
F. 投票者の原告適格性についての第11巡回裁判所の決定は、この裁判所および他の巡回裁判所の上告への決定と競合する。

(p.31)
結論: 上記理由により、そして原告の控訴前の裁判や回答書に述べられた理由により、第11巡回裁判所の判決は覆されるべきである。そしてこの裁判所は次のことを認め、下級裁判所に認めるよう指示すべきである。ジョージアの2020年選挙が上記に述べられた憲法違反により欠陥があることを決定し差し止め措置を原告に認めること。被告に結果承認を取り下げさせ、訴訟措置を要するような不適切な方式でなく憲法と法的に確立された制度に沿った形に修復させること。さらにこの裁判所は、来たるべき上院議員決選投票において被告に憲法違反をさせないようにし、また下級裁判所にもそうさせぬよう指示すべきである。この救済措置は選挙プロセスが合衆国憲法に沿った形で行われることを保障する。そしてそれは、選挙結果への国民の自信を高める。

リン・ウッド弁護士訴状