テキサス州の最高裁への提訴の件ですが、個人的には一歩引いた見方も持っています。

トランプ弁護団のジェナ・エリス上級顧問の12月8日のツイートのリンクを以下に貼ります。内容を簡単に要約しますと
「ジョージアの州議会議員さんたちはケンプ州知事を必要としません。他の立法課題は議会の招集が必要ですが、州の代表団(選挙人)を決めることは独自に行うことができ、またそうしなければなりません。憲法第2条により州知事は州議会議員からその権利を奪うことができないのです」
ということ。つまり、
「議会なんて開かなくてもあなたたちで選挙人を決められるの。お願い、そうして!」
と言っている訳です。過半数の州議たちで集まって決めたらそれで憲法上オッケーと。

ところが、そこまでやってくれる係争中の州が出てこない。無理もないことだと個人的には感じます。

まず第一に、政治家は保身を真っ先に考える。現状では怒りの声を上げているトランプ支持者および共和党支持者たちと一緒になり「そうだ!けしからん!」と演技をしつつ、自分が矢面にならないよう立ち回りながら収束を待つというのが普通の議員さんでしょう。議会を招集しない州知事に責任をなすりつけ時間切れを待つ。それが普通です。

さらに、状況を想像してみてください。
例えばジョージア州知事は、つい最近年頃の娘さんのボーイフレンドが事故死しています。
「選挙結果を変えるんじゃないぞ。次は娘だぞ。」
というメッセージに否が応でもとれます。
つまり、州議たちが選管の結論を変えるという行動もまた「命がけ」です。戦場よりたちの悪いことに、自身だけでなく愛する家族を危険にさらす。過半数の議員たちが一致団結して全員でそれをやってくれるでしょうか?

テキサス州の提訴は、もちろん被告州の勇気ある州議さんたちにとっては力強い援軍です。しかし普通の州議たちにとってはありがた迷惑ではないかとすら感じます。もしテキサス州が勝訴した場合に州議たちは言い訳が出来なくなり、何らかの決定を行うことを迫られます。選管が出した結果を覆すことができるでしょうか? マフィアが黙って見ているはずがありません。また、トランプ大統領が名指しする中共関連の企業と既に関係を持ってしまっている議員も居るかもしれない。まだまだ、簡単ではないと見ています。



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