「大きな会社に勤めることこそリスクだ」
最近よく耳にします。いきなり突拍子無くすみません。テクノロジーの発達で、これまでの基幹産業が溶けてゆくそうで。自分で考え稼ぐ力をつけることが大切と。どうなのでしょうね?私はアナログ人間なのでよくわからないのですが。業種にもよるでしょうね。
 
なぜその話かといえば、前の投稿でフォーライフレコードに触れたのでその続き。「半世紀近く前にそんな歌があったな」と思い出すのです。
ビートルズがアップルをつくり欧米では既に、自身の楽曲に付随する権利を自分で管理する流れがあった。日本もいずれそうなるはず・・・見える人には見えていたでしょう。ただ、実際に踏み切るのは大ごと。
フォーライフの出現で、確かに同様の現象が日本でも起こりました。しかし最初に飛び出した者への風当たりはことのほか強く、消耗が激しかった。大手が資本力を活かしながら変化に対応してゆく。大樹の下で余裕をもって構え時代を見極めるほうが賢い生き方かもしれない。
 
吉田拓郎さんがフォーライフ設立後に初めて出したアルバムのタイトル曲「明日に向って走れ」:
 
「流れる雲を追いかけながら 本当のことを話してみたい
 いつか失った怒りを胸に 別れを祝おう
 通りすがりに微笑みを持ち 一人である事を忘れた時
 ノアの箱舟が笑って消えた 誰のせいじゃなく
 もう君に逢うこともない 心はゆれても
 だから 明日に向って走れ こぶしを握りしめて」
 
(時代の向かう先を見つめ、あるべき姿を話すよ
 心を鬼にして、それを置き土産にしよう。
 愛想よく集団に埋没し、一人で生きることを放棄した時に
 生き残る道が絶たれるんだ、君自身のせいでね。)
 
最期にちゃぶ台を返すようですがこのレコード、フォーライフがどうのこうのよりも「ギブソンJ-45」というモデルに全国のギター少年たちの心を釘付けにしたジャケットが輝きを放ちます。理屈抜きに問答無用でカッコよかった。