昨日の小学生名人戦千葉県大会の会場では、大会運営や将棋界の構造的問題についてブログを読んでくださった将棋関係者の方々から色々と情報をいただきまして、有意義でした。ありがとうございました。

手合い係はじめ運営のお手伝いさんたちにしっかり手当てを出すべきという考えは突拍子なくはないようで、心強いです。実は同じ意見をお持ちの方もいらっしゃいました。そこで問題になるのは運営予算。

ひとつの方法としては、参加者のご理解を得る。現在子供対象のローカルの将棋大会参加費は、弁当や高額商品などを出さない限りひとり数百円で何とか止めて耐えている状況です。が、これをさしあたり1500円とかですかね。それくらいがスタンダードになる様にしていく。
ほらもう原アブナイです。「将棋大会の参加費をみんなで上げよう」とか言い出しかねない。

別の方法としては協賛してくれる企業を探すですが、これは中々難しいそうです。ローカルで事業をしていて、百人二百人程度の地元の将棋ファンあるいはその家族に会社をアピールすることにメリットがある、と捉えてくれる企業がない。あったとしても、企業の名称が入ったパンフは学校では配れませんね。

3つ目の考え方は、政治とのつながり。先の投稿で将棋はじめ文化部門は政治力がないので隅に追いやられている事情を述べましたが、体制ができている自治体もあるのだそうです。そうですよね、地元祭りの一環として将棋が盛大に行われていたり、あるいは「将棋祭り」とかやっている。そこまでいかなくても、将棋に手厚く予算が下りる所もある。そういう自治体はやはり、県議とか市議とかを上に置いて組織をつくっていると。そうすると別の効果もあって、例えば県代表の生徒さんが全国で活躍したような場合に、バッと県知事や市長への報告の場が設定されてマスコミも地元の英雄のようにして盛大に報じてくれるのだとか。千葉はそれが薄い。

3番目はブームに頼らない将棋繁栄をつくれる反面、
「面倒を請け負う」
と。そうですね。先日の市川の話し合いの中でも「票のとりまとめの依頼などきてしまい面倒」という話が出ました。そのようなギブアンドテイクはご免こうむりたい。
スポーツ界など見ていると結構、ギブアンドテイクしないでいい人が政治家になっているんですけどね。一流アスリートが現役引退して国会議員になったり。とりまとめなんてしなくても票は入るし、その人もそのジャンルのために必然的に尽くす。しかし将棋界は難しいでしょう。日本将棋連盟は右から左まで、すべての大手新聞社にお世話になっている。特定政党に肩入れできない。また、人気を集めるスター棋士ならかなり上の年齢まで現役でやるでしょうから。
冗談で話したのが、今にして思えば船橋の萱間先生あたりを県会議員にでも担ぎ出すべきだったかと。あるいは「将棋の時代がきっと来ますからそれまで死なせませんよ」と酒を飲まさないか。ムリですけどね。彼はあのままでしか居られなかったでしょう。ご存知ない方のため、船橋に「えんだい」という子供将棋教室があり萱間先生の自宅で行われていました。焼酎をコップにゴボゴボ注いで水みたいにして飲む大酒豪。日頃接する人にとっては困ったところもいっぱいあったかもしれませんが、長年にわたり将棋親子から慕われました。お亡くなりになってからもうすぐ一年が経とうとしています。

さて、将棋愛好家のみなさんに問いたいところです。過去幾度かの将棋ブームがあり、その度に嘘のように盛り上がっては、あれは何だったのかという程に冷めて長い冬が訪れました。いい時に体制をつくるか、ボランティアに頼る苦しいやりくりをこのまま続けて行くかどうか。今回のチャンスを見送ると、次の冬にはそれは破綻するかもしれない。

数々のドラマが生まれた、千葉県青少年女性会館。老朽化でもうすぐ廃止となりますが、新しいものは建ちません。将棋会場は次はどこになるのでしょう。もしかすると、上記のような事情に関わらず参加費アップせざるを得なくなるかもしれませんね。
千葉県の将棋愛好家たちに成す術はなく、状況を受け入れるしかありません。

千葉県青少年女性会館