
14歳7か月でのプロ棋士は、昨年藤井聡太四段に破られるまで(14歳2か月)長期にわたり最年少記録でした。「神武以来の天才」と呼ばれ、カリスマ的な人気を誇った。
「藤井四段みたいにすごかったの?」
と聞かれたら。いやー、もっとすごかったです。藤井四段は爽やかなイメージで、中高年の方などは可愛らしく感じていると思います。が、ひふみんは雰囲気としては格闘家のオーラですね。カミソリのような鋭さを持った。え?信じられない?
その圧倒的な存在感から、数々の伝説が生まれていますが、そのひとつをご紹介。とある旅館での対局の際、近くに滝がありました。と、ひふみんが
「滝の音がうるさい。止めてくれ!」
そんなムチャなですが、ほどなくして滝の音が止まったと。
実はこの滝、旅館の庭に設置された人工の滝で、電気を切れば止まる訳です。止めてくれませんかというひふみんのお願いに旅館が応じてくれただけという普通の話なのですが、カリスマひふみんですから。「滝を止めた男」伝説は口から口へ語り継がれ広まることとなりました。
他にも、「将棋盤を割った男」みたいなのもあります。力いっぱい駒を打ち付けたら盤が割れたとか、いや割れたのは駒だとか。どんな風に打ち付けたかも話に尾ひれはひれついていますがこれも、乾燥が不十分だとそうなることがあるらしく、盤が自然と割れたのだそうです。駒を打ち付けたからではなくて。
そんなことがホントにありそうなくらいの才能と気迫の塊。それがひふみんだったのでした。

(滝の写真はイメージ写真です)