三浦弘行九段の会見の中でひとつ、真実ならば大問題となることが明かされました。
10月11日の連盟理事による聴取の際、「竜王戦は開催されなくなった」という説明を三浦九段が受けたとのこと。

刑法第246条
1.人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。

法的には、これにあたるでしょうか(詐欺罪)。私見ですが、竜王戦七番勝負はたとえ負けたとしても大きな金額をいただけるので、その権利を放棄させたことは「財物を交付させた」と解釈されそうな気がします。債務不履行を通り越して刑事事件の可能性もあるのだろうか?

もちろん名誉毀損罪のほうもあります。

刑法第230条
公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、 その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に 処する。

こちらのほうはまさに、「限りなくクロに近い」印象を受けます。

竜王戦だけではなく他のいくつかの棋戦の調整も併せて、三浦九段側弁護士と連盟との協議がこれから進むのでしょう。私見および希望的観測ですが、三浦九段が逸失した利益を納得ゆく形で連盟と調整することが出来たならば、穏便におさまると願いたいです。ただ、詐欺罪あるいは名誉毀損罪、これらで刑事告訴をするという選択肢は、三浦九段側は常に持っているということになりそうです。