今日はひとつ、新鮮な驚きがあり考えさせられました。

午前中の七中教室。速攻型の手将棋でとても強い子が居るのですが、トーナメント前の練習将棋をふと見ると有段者をあいてにとてもよい形に組んで戦っていました。で、互角のいい勝負をしている。

玉なんて囲わないスタイルを貫いていて、「上にいきたいんであれば、それだけでは限界がある。せっかくの才能がもったいない」というのを一時期かなり言ったのですが、ずっとなおらなかった。見てるしかないかなと最近なにも言わなかったのですが。いつのまにかやるべきことをやるようになっている。
あいてが級位者だと相変わらずなのですが。その子はテーブルマーク杯の低学年決勝Tでベスト16まで残った実績があり、速攻スタイルも極めればそれくらい勝てるのは事実。実際、級位者だと、ホントに攻めの強い人が序盤から殺到したら正確に受けきれない。

いっぽう、まさに同じ日に別々の保護者の方々から、子供が自分のスタイルで指したがるといったような報告や相談を受けました。つまり、囲いよりも攻めを優先させたがるということのようです。

囲っている途中にツブされてしまうこともあるし、それよりは先攻したほうがいい。「こっちのほうが勝率がいい」というのは、実戦的には現実問題、級位者なら正しい。私がその先を見据えて小難しいことを言っても、子供は「今、自分のまわりのレベルのあいてに、より勝てる」ほうを選択したがる。何より、同じ頭を使うなら陣形整備なんかより攻めのほうが楽しい。

男の子の場合、押しつけをきらう、オヤジ離れをしたがるということもあるでしょう。
いや、男の子だけではなくGSGにもそんな子があります。一時形が乱れてしまいダメ出しした時期があったのですが、そのときはなおらなかった。今年にはいり、あとから入ってきた子たちに負けだした。「地盤沈下していっちゃうな」と思っていたら、今日見たらいい形にもどしていて、やっぱ強い。前より強いかもしれない。

最初から、何も言わないでよかったのかな?

いや、たぶん、そうじゃないんだろう。潜在意識に刷り込むくらいにある程度は言って、適度に煙たがられて目の上のたんこぶになって。たんこぶになった後に、じょうずに干からびたかさぶたになってあげて、次第に気にならない存在になってはがれおちてあげるのがいいのかな(←ワケわかんねぇ、飲んでるだろオマエ)。

ある時期グレる子がでてくる。そんな子も旅をした結果、自分の意志として、本来やるべきことにとり組むようになっている。そしてそのときは、強い。同時多発的に、いろんな段階の子でそれを見たという、不思議な日でした。