11月16日(日)は、東京ビッグサイトにて行われたテーブルマークこども将棋大会でした。
今年の企画は、一万人の子供たちがそれぞれの「夢」をカードに書き、それを集めて貼り合わせた「一万人のモザイクアート」。全国の少年少女棋士たちの夢の結晶。輝いていますね。
東京大会の参加者は、低学年と高学年合わせて約3200名ほどとのことでした。
広い対局場に勢ぞろいした選手たちの風景はまさに壮観。
行徳将棋クラブの参加者は現在のところ私が把握している分で23名。恐らくあと数名参加していただろうと思います。
ブロック予選は2勝1敗の子が多かったですが、そうでない子も1つは勝ってくれていたようです。ブロックにひとりやふたりは有段者の強い子がいますので、そういった相手と当たってしまったら仕方がないですね。みなさん、よく力を発揮してがんばってくれました。全員を称えたいです。
予選3連勝して決勝トーナメントに進んだ選手たちを紹介します。
まずは高学年の部。
岸野伊吹くん。ベスト16まで勝ち上がりました。
数年前のこの大会では体調を崩し救護室に入ってしまったこともありました。集中力がすごく体のほうがもたないことすらあるやに見えたのですが、それもいつのことやら。すっかり体力もつき、この日は気迫がみなぎっていました。
通路側に近い場所でで指していたので見ていたのですが、「ほぉ、そうするか」「うん、それはいいな」と私も勉強になりました(笑)。
ベスト8をかけて戦った相手は、今年も縁がありましたぐんまキッズの新藤篤隼斗くん。強かったです。素晴らしい指し回しでした。ありがとうございました。
根本祐くん。ベスト32へ進みました。
道場や教室に通いはじめたのが4年生ですので、本格的に将棋に取り組んでまだ2年ほどという驚きの急上昇。日が浅いこともあり戦型によっては思わぬ作戦負けになることはあるものの地力の強さは申し分なく、経験を積んでワンランク上の強豪たちに伍す存在になってゆくと思います。今回はゴキ中の菅井流4五歩に快進撃を阻まれましたかね。ひとつひとつ補って、来年の千葉県の中学部門に新風を吹かせてくれることでしょう。
先山倫太郎くん。1回戦シードでしたが2回戦をしっかり勝ち、3回戦まで進みました。
実はテーブルマーク杯とは相性が悪く、予選ブロックにきまって強敵がいて「あと一つ」が遠かった。小学生最後の年に決勝Tの舞台に進めてよかったです。
夏休みに連盟道場にたくさん通ったのが功を奏したようで、小学生有段者の将棋のトレンドの中で勝ちやすい形をつくっていました。具体的には振り飛車率が高くなっているのですが、序盤の負担を軽くするためにそうしているのであって、スキあらば襲いかかってくるような相手は少ない。つまり、比較的楽に居飛車穴熊に組むことが出来ます。固めてガンガン攻める作戦がうまく機能しました。作戦勝ちでしたね(笑)。周りをよく見て「ならばオレはこうしよう」と考える柔らかさが持ち味です。
浦野雅都くん。ご存じテーブルマーク杯男(笑)。今年も決勝Tの舞台で3回戦まで進みました。
とはいえ、このところ調子が悪いということをこぼしていていました。「周りから詰んでるじゃないかと言われてもそれが見えなかったりする」と。詰将棋の浦野と言われた自分がそうであるとさすがにメゲますね。
しかし、どんな競技も技術的に不調なときこそ人間としての力が問われるもの。この日の雅都くんは立派でした。しっかり読みを入れて確認しながら指している様子が遠くからでもわかりました。
スランプのときに不調な自分を何とかコントロールして結果を出せた。この経験はとても大きく貴重なものだと思います。
日野貴文くん。3回戦まで進みました。
テーブルマーク杯は季節柄ということもあるかもしれませんが、この人混みの中でひしめき合って座っているだけでも相当消耗するでしょうね。途中で体調を崩し、後半はマスクをして見ているほうも辛かったですが、最後までよくがんばってくれました。立派でした。
得意戦法に磨きをかけてきています。今ではあまり使う人のいない戦法なので、日進月歩する現代定跡の進化に煩わされることがありません。ひたすら自分の指した将棋で鋼を叩いていっている力強さを感じます。
まだ体が小さいですが、次第に体力もつき集中力も持続できるようになることでしょう。今日はタイヘンでしたね。ゆっくり休んでまたがんばってください。
低学年の部。
藤原義武くん。決勝Tは初戦の相手が強かったですね。でも大きな舞台でよく戦ったと思います。
とにかくブレない男(笑)。普通の子は、ある戦法を指して負けが込むとその戦法のせいにしてみたくなったり面倒くさくなってやめちゃったりするものですが、藤原くんはそれがまったくありません。これをやると決めたら揺るがずにやり続ける。その積み重ねが今回の成果につながったのでしょう。
そのまま一歩一歩、進んでいってほしいです。男の子は高学年のある時、身体の成長期と同様に頭脳の成長期があり、論理的思考力が飛躍的に発達します。そのときに現在の蓄積が開花して覚醒するだろうと期待しています。
引率の保護者のみなさまも、一日お疲れ様でした。GSCではないですが、決勝の壇上対局の頃には「もぅ帰ろうよ」「羽生さん見たい」の応酬を繰り返している親子も見かけました(笑)。タイヘンですね。付き添いどうもありがとうございました。
今年の企画は、一万人の子供たちがそれぞれの「夢」をカードに書き、それを集めて貼り合わせた「一万人のモザイクアート」。全国の少年少女棋士たちの夢の結晶。輝いていますね。
東京大会の参加者は、低学年と高学年合わせて約3200名ほどとのことでした。
広い対局場に勢ぞろいした選手たちの風景はまさに壮観。
行徳将棋クラブの参加者は現在のところ私が把握している分で23名。恐らくあと数名参加していただろうと思います。
ブロック予選は2勝1敗の子が多かったですが、そうでない子も1つは勝ってくれていたようです。ブロックにひとりやふたりは有段者の強い子がいますので、そういった相手と当たってしまったら仕方がないですね。みなさん、よく力を発揮してがんばってくれました。全員を称えたいです。
予選3連勝して決勝トーナメントに進んだ選手たちを紹介します。
まずは高学年の部。
岸野伊吹くん。ベスト16まで勝ち上がりました。
数年前のこの大会では体調を崩し救護室に入ってしまったこともありました。集中力がすごく体のほうがもたないことすらあるやに見えたのですが、それもいつのことやら。すっかり体力もつき、この日は気迫がみなぎっていました。
通路側に近い場所でで指していたので見ていたのですが、「ほぉ、そうするか」「うん、それはいいな」と私も勉強になりました(笑)。
ベスト8をかけて戦った相手は、今年も縁がありましたぐんまキッズの新藤篤隼斗くん。強かったです。素晴らしい指し回しでした。ありがとうございました。
根本祐くん。ベスト32へ進みました。
道場や教室に通いはじめたのが4年生ですので、本格的に将棋に取り組んでまだ2年ほどという驚きの急上昇。日が浅いこともあり戦型によっては思わぬ作戦負けになることはあるものの地力の強さは申し分なく、経験を積んでワンランク上の強豪たちに伍す存在になってゆくと思います。今回はゴキ中の菅井流4五歩に快進撃を阻まれましたかね。ひとつひとつ補って、来年の千葉県の中学部門に新風を吹かせてくれることでしょう。
先山倫太郎くん。1回戦シードでしたが2回戦をしっかり勝ち、3回戦まで進みました。
実はテーブルマーク杯とは相性が悪く、予選ブロックにきまって強敵がいて「あと一つ」が遠かった。小学生最後の年に決勝Tの舞台に進めてよかったです。
夏休みに連盟道場にたくさん通ったのが功を奏したようで、小学生有段者の将棋のトレンドの中で勝ちやすい形をつくっていました。具体的には振り飛車率が高くなっているのですが、序盤の負担を軽くするためにそうしているのであって、スキあらば襲いかかってくるような相手は少ない。つまり、比較的楽に居飛車穴熊に組むことが出来ます。固めてガンガン攻める作戦がうまく機能しました。作戦勝ちでしたね(笑)。周りをよく見て「ならばオレはこうしよう」と考える柔らかさが持ち味です。
浦野雅都くん。ご存じテーブルマーク杯男(笑)。今年も決勝Tの舞台で3回戦まで進みました。
とはいえ、このところ調子が悪いということをこぼしていていました。「周りから詰んでるじゃないかと言われてもそれが見えなかったりする」と。詰将棋の浦野と言われた自分がそうであるとさすがにメゲますね。
しかし、どんな競技も技術的に不調なときこそ人間としての力が問われるもの。この日の雅都くんは立派でした。しっかり読みを入れて確認しながら指している様子が遠くからでもわかりました。
スランプのときに不調な自分を何とかコントロールして結果を出せた。この経験はとても大きく貴重なものだと思います。
日野貴文くん。3回戦まで進みました。
テーブルマーク杯は季節柄ということもあるかもしれませんが、この人混みの中でひしめき合って座っているだけでも相当消耗するでしょうね。途中で体調を崩し、後半はマスクをして見ているほうも辛かったですが、最後までよくがんばってくれました。立派でした。
得意戦法に磨きをかけてきています。今ではあまり使う人のいない戦法なので、日進月歩する現代定跡の進化に煩わされることがありません。ひたすら自分の指した将棋で鋼を叩いていっている力強さを感じます。
まだ体が小さいですが、次第に体力もつき集中力も持続できるようになることでしょう。今日はタイヘンでしたね。ゆっくり休んでまたがんばってください。
低学年の部。
藤原義武くん。決勝Tは初戦の相手が強かったですね。でも大きな舞台でよく戦ったと思います。
とにかくブレない男(笑)。普通の子は、ある戦法を指して負けが込むとその戦法のせいにしてみたくなったり面倒くさくなってやめちゃったりするものですが、藤原くんはそれがまったくありません。これをやると決めたら揺るがずにやり続ける。その積み重ねが今回の成果につながったのでしょう。
そのまま一歩一歩、進んでいってほしいです。男の子は高学年のある時、身体の成長期と同様に頭脳の成長期があり、論理的思考力が飛躍的に発達します。そのときに現在の蓄積が開花して覚醒するだろうと期待しています。
引率の保護者のみなさまも、一日お疲れ様でした。GSCではないですが、決勝の壇上対局の頃には「もぅ帰ろうよ」「羽生さん見たい」の応酬を繰り返している親子も見かけました(笑)。タイヘンですね。付き添いどうもありがとうございました。