女の子のご家庭ではひな壇が飾られているでしょうか。現代人は忙しく住宅事情も昔とは違うため、ムリなところが多いかもしれませんね。我が家も娘がずっと小さいころにお内裏様とお雛様だけの簡易型をおじいちゃんおばあちゃんが送ってくれたのですが、いつしかそれも出さなくなりました。

さて3日の日は日本中の将棋ファンが固唾を呑んで見守った里見香奈女流三冠・奨励会三段の記者会見がありました。高熱や吐き気の症状が続いており半年間の休場という発表が先日あり、心配されていました。新聞社報道によると、今日の会見では「完璧な状態に戻したいと思った」というご本人のコメントがあったようで、恐らくは命にかかわるような疾病ではなさそうという印象を持ちました。不謹慎で申し訳ないのですが、少し安心しました。マイナビ女子オープン後はゆっくり休養されて、回復されることを願っています。

ふと考えたことは、病気の原因が心因性なのかそうでないかということは、将棋界にとり重要な問題かもしれないということ。

これだけ女流棋戦で活躍し併行して奨励会も三段までのぼったような女性は先例がないので、もし心因性の発熱・嘔吐ということでありストレスの原因が「将棋」であると、女流棋戦と奨励会のかけもちを許すことが「安全配慮義務」上どうなのかという、新しい問題が事業者に発生するかもしれません。女流棋戦もレベルが高くなり、戦いはいっそう熾烈になっています。
しかし、スポーツであれば「いくらなんでもそんなことをしたら身体が壊れるにきまっている」というレベルはある程度判断できるものでしょうが、将棋の場合、「脳に与えるストレス」というのは目に見えないものなので、厄介な問題です。
ひとりだけの事例で判断するのもまた難しいですね。受験のストレスで同じように心因性の発熱や嘔吐が出る子もいるでしょうが、受験の制度を変えなければという議論にはなりません。

心のゆとりは、健康上も大切ですね。
何かと気忙しい現代人にも、ひな壇を飾るくらいの余裕は必要なのかもしれません。