土曜の朝、公民館へ車で向かう途中に、よく小学生サッカーチームが集団で歩いているのを目にします。
『楽しそうだな』
友だちどうしでおしゃべりをしながら笑顔で歩く姿を見て、そう思います。
『運動部はこれがいいところだな』
と、うらやましく感じられます。

仲間と一緒に移動したりお弁当を食べたり、そんな時間が楽しいんですよね。競技そのものの魅力はもちろんなのですが、チームの仲間たちと過ごす時間が好きでクラブを続けているという面もかなりの部分あるでしょう。

将棋はといえば、どちらかというと将棋そのものの魅力にのめり込んでいるタイプの子が長く続けてくれているように思います。ただ、男子は本来ゲーム好きなので、のめり込むほどではなくとも、週一で教室に通い時々大会に出るくらいは、楽しんでくれる子が多い。

女子はそのあたりが難しいです。将棋そのものの魅力だけでは、なかなか何年間も引っ張ることができない。最近は大人の女性は練習会の後に女子会なども楽しんでいらっしゃるようで、とてもよい流れだと思います。けど、小学生は教室の後に「ちょっとお茶しない?」って訳にもいかないですよね〜。なので、何時から何時までびっしり稽古、終わったらはいさよなら、寄り道しないで帰りましょう、みたいなことだけを繰り返しては、たいていの子はそのうち興味が薄れてくる。女流棋士や大会での活躍を目指すようなハードボイルドな子だけが残る感じになってしまう。

「行徳将棋クラブは女子に特に力を入れていますね」
とよく言われますが、そんなことはないんです。ただ、気持ちを向けてもらうのに工夫が必要なので、色々考えて動いてみてというのをブログに書いているうちに、そんな印象を与えるようになっているのだろうと思います。
GSGはとてもよいチームだと思います。楽しんでもらえるように工夫して、「GSGに入りたい」と言ってもらえるようなグループになるといいなぁと思います。

LPSA(日本女子プロ将棋協会)の新体制が発表になっていますね。中倉宏美新代表は、昨年キッヅ団体戦のパンフを持ってあちらこちらの大会に足を運ばれていた姿が印象的です。女性と子供への普及を引き続き力強く推進してくれることと期待します。市川子供教室の大庭美樹先生が執行理事というのも心強いです。秋の市川市民大会と女子アマ王位戦東関東大会が、いっそう楽しみになりました。GSC/GSGもできる限りの協力をしたいと思います。石橋元代表が団体を離れることになってしまったのはとても残念です。恐らくは、女性と子供への普及という点に置いては、袂を分かつ理由はまったくなかったであろうと推測します。20代後半から30歳という多感な時期にビジネス社会の不条理の中で体を張る巡り合わせであった激しく悲しい物語は、多くの人々の心に深く刻まれたことでしょう。生み育てた団体にも、ご自身の将来にも、茨の道の先に明るい未来があることを心から祈っています。