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2012年12月5日に放映された、水谷豊さん主演のテレ朝のドラマ「相棒11 ・ #8 棋風」。
今日(7日)の昼に再放送されたのを録画して見ました。1年前の放送の時に見逃したので、助かりました。

以下、日本将棋連盟サイトの番組紹介より引用:
『ついに将棋界の名人と将棋ソフトとの将棋電脳戦が実現する!
世紀の対局を前に、将棋ソフトの開発者が、研究室で遺体となって発見される。事故死と思われたが、右京(水谷豊)が現場で不審な点を発見し殺人事件であることが判明。コンピューターに敗れることを恐れていたとして将棋連盟会長、名人が容疑者として浮上するが......。
右京と享(成宮寛貴)の捜査で驚くべき過去が明らかになっていくと同時に、将棋電脳戦はいよいよ決戦の日を迎える――。果たして勝つのは、人類の頭脳か、コンピューターの人工知能か!? 。』

第2回電王戦の発表記者会見が同年の12月15日。まさにドンピシャリの素晴らしいタイミングで放送された作品でした。今回も、3〜4月の第3回電王戦へ向け、将棋界としてはありがたい再放送です。
特に鑑識の米沢さん(六角精児さん)には大感謝ですね。名人が勝ってあんなに喜んでくれるなんて。

容疑者は3人。
1.時田名人(電脳戦で負けられない立場)
2.曾根崎将棋連盟会長(同じく、コンピューターにどうしても勝ちたい。殺された開発者に裏取引を提案されていた)
3.篠田彩子(元奨励会三段。時田により棋士としての道を断たれたと思っている。被害者とともに将棋ソフト開発に携わってきた)

こういったミステリーのレビューでは犯人を言っちゃダメだんでしょうね。「ネタバレ」ということになるのかな。

時田名人が最後の場面で右京に語る台詞がこの作品を象徴しています。
『彼女の将棋が好きだったんですよ。ひとつ間違えれば負けるかもしれない場面でも、ひるむことなく踏み込んでくる。そんな棋風が・・・』
宇宙に存在する粒子の数よりも多いという将棋の指し手。選択肢は無数にあれど、結局は自分の生き方でしか生きられない。

あ、それからもうひとつだけ(右京ふうに・笑)

ドラマが放映されたときに、「電脳戦の駒、なんであんな安っぽいの使ったの?」という声が将棋ファンの間でかなりありました。
制作者の名誉のため。駒の良し悪しがわからない訳ではなく、暗い状況設定で駒を強調した絵をドラマ的にキレイに撮るためには、白に近い色の駒でないといけないようです。「月下の棋士」でも、クライマックスの氷室と滝川名人の対局でプラ駒を使っていました。盤面をクローズアップする効果を求めて駒を選択した結果だろうと思います。

これから将棋もメディアに取り上げられる機会が多くなるでしょうから、様々の撮影環境を意識した駒を工夫してつくっておいたほうがよいかもしれませんね。