Hara Blog

千葉県市川市の行徳で弾き語り活動を行っている、フォークシンガー原の日記です。公認将棋指導員として、子供たちの将棋の話題なども。

コメント欄の運用について。様々な経緯から、次のようにさせていただいています: ブログ主およびコメント投稿者含め、互いの意見に対する反論や、ネガティブなニュアンスを感じさせるとブログ主が判断したものは、削除します。続く人はブロックし、解除しません。何卒ご了承ください。

2023年11月

(雑談飲み会) ロシア軍のバフムート郊外フロモボ制圧に想う 今年の振り返り

バフム―ト西部


皆様、傍らにお酒でもご用意ください😃
まぁ、一杯やりましょう。

さて・・・

今日のロシア-ウクライナ関連のトップニュースは何と言ってもロシア軍によるフロモボの占領。バフムートの西の郊外、重要な道路が走る要所です。

しかしながら、その騒めきの中にありながら、ふと、何だろう...
淋しさというか、
釈然としなささというか、
そんな得体の知れない感覚に陥った。孤独感を抱えながら。
Hara Blogの読者さんには、そのような方が多いと思います。
私がそうですから。

その気持ちの根底にあるものは、そう、

7月の休暇を明けて、8月に普通にワグネルがバフムートに戻って来ていたなら。
フロモボ一帯は既にワグネルの勢力下でしたから、ここを獲ったと大騒ぎすることなどなかったでしょう。クラスノエはほんの通過点。8月にさっさと終えて、9月にはチャソフ ヤール。スロビキンもその予定でいたはずです。ウクライナ軍は、ザポリージャとバフムート西部北部で四方八方に戦力を引き裂かれ、現在より遥かにバラバラになっていた。

そのイメージが心の中にくすぶっている。「ロシア軍がフロモボを獲ったぞ!」という歓喜の声に、眠っていたその感覚が呼び起こされてしまう。そんな感じですかね。

でもまぁ、世の中、そうそう一直線に進むことなどない。紆余曲折、山あり谷あり。
個別の組織や個人の挫折を飲み込みつつ、歩みは遅いが、大局的には、ロシア軍が優勢であることには違いない。

そして、先はまだ長い。

日本酒

バフムート方面11月29日19時の状況 ロシア軍 クラスノエへ向けた動き

バフムート方面の11月29日19時の状況です。

ロシア軍は、クレシェエフカとフロモボを押さえ、クラスノエを挟み込む形をつくりたいところです。クラスノエを獲れば、次はいよいよチャソフ ヤ―ルです。

バフムート1129


ソルダール方面:アルテモフスクコエ(フロモボ) の解放
2023年11月29日19時現在の状況

バフムートの側面ではロシア軍が、都市包囲の試みが失敗に終わった間にリソースを使い果たした敵から主導権を奪いました。

▼バフムート北西部では、第98親衛空挺師団の部隊がベルホフカ貯水池での攻撃を撃退し、ボグダノフカとフロモボ(アルテモフスコエ)方面に向けて反撃を開始しました。

・その結果、ロシアの空挺部隊は貯水池周辺の支配地域を拡大することに成功し(数百人の命を犠牲にして、ウクライナ軍が数カ月間占領していた場所を奪回した)、フロモボへの進軍にも成功しました。

・民間軍事会社ワグネル部隊によるバフムート自体への攻撃の間でさえ、この村はウクライナ軍の駐屯地に物資を供給する上で重要でした。 現在、集落の解放はバフムートの南郊外への圧力の前提条件を作り出すことになります。

▼フロモヴォはクラスノエ(イワノフスコエ)の近くに位置しており、クレシェエフカとその周辺地域にあるロシア軍の陣地への砲撃が行われた村です。これで、ロシア軍の部隊はバフムートの別荘とクラスノエ方面の陣地を改善し、両側から攻撃できるようになります。

・前線の構成の変化はすでにクレシェエフカの戦線に影響を及ぼしており、そこでの火力の強さは大幅に減少しています。おそらく大砲や迫撃砲の一部が前線から引き離されたのでしょう。

・現在、ロシア軍の戦闘員がクレシェエフカへの付近からウクライナ軍を組織的に撃破しています。低地に位置しているため、村自体はそれほど重要ではありません。北側とクラスノエ方向の高地が重要であり、そのために戦闘が行われています。

出展:https://t.me/rybar/54583

オレホフ地区11月29日の状況 ロシア軍による失地回復の試み

オレホフ地区の11月29日の状況です。

オレホフ1129


オレホフ地区:陣地戦と、以前に失われた戦線を取り戻すためのロシア軍による試み
2023年11月29日16時現在の状況

オレホフ地区での戦闘はずっと前から陣地戦の段階に移行していました。ウクライナ軍は、装甲車両を大量に投入して夏と初秋に行ったような大規模な攻撃を、長い間行っていません。

同時に、ロシア軍は先月に失ったラボテチノとベルボボエ付近の陣地を徐々に取り戻しつつあります。 今のところ、ある種の大規模な反撃を試みるという話ではなく、より戦術的に有利な位置を占領することが話されています。

※現在、いくつかの地域で同時に観測されている悪天候は、軍事作戦に大きな影響を与えています。航空機やドローンの使用が制限され、土壌が泥で侵食されて機器の移動が困難になっています。このような状況では、軍事衝突の激しさは減少せざるを得ません。

同時に、敵軍司令部はオレホフ近郊で以前活動していた部隊をアウジェエフカに移管しており、特に第116機械化旅団の部隊は最近そこに移されています。現時点では、ウクライナ軍にとりザポリージャ方面はますます二義的なものになりつつあります。

出展:https://t.me/rybar/54578

クピャンスク方面11月29日の状況 シンコフカへの到達を確認

クピャンスク方面の11月29日の状況です。リバールもシンコフカへのロシア軍の布陣を確認しました。南部でロシア軍が支配地を広げられるかにも注目です。

クピャンスク1129


クピャンスク地区:シンコフカにおけるロシア軍の強化
2023年11月29日12時現在の状況

▼クピャンスク近郊では、ロシア軍の「西側」部隊の隊員が、数週間にわたりウクライナ軍の防衛陣地深くまで組織的に進軍し、リマン1stの南と南西のいくつかの上陸地点からウクライナ軍の編隊を撃破しました。そしてシンコフカ村に入りました。

・この集落は、その規模は小さいものの、実際にはその区域内にあるウクライナ軍の拠点とも言えます。ウクライナ軍司令部は村を守るために大規模な予備兵力を投入しましたが、ロシア戦闘機はなんとか足場を築きました。

・最近の戦闘の結果、ロシア軍は敵に重大な損害を与えました。 迎撃データによると、ウクライナ軍連合部隊は死者1名、負傷者20名、行方不明者30名を出しており、これは殲滅または捕獲されたものと考えられます。

▼東のイワノフカ・キスロフカ戦線では、前線に目に見える変化は見られず、陣地戦が続いています。しかし、放棄されたザゴルイコフカやチムコフカ村の近くでは、ロシア軍は敵の防御に食い込むことができました。

・要塞化された陣地はありませんが、かつての集落は丘の上にあり、ここでウクライナ軍はチムコフカ〜イワノフカ〜キスロフカ線に沿って防衛を構築しました。

・このため、ウクライナ陣営はポドルとペトロパブロフカの第2防御線を強化するために緊急に増援を移し始めました。また、身元不明の3部隊がベルゴロド州との国境からクピャンスクに移送されました。

出展:https://t.me/rybar/54570

スバトボ〜クレメンナヤ11月29日現在の状況

スバトボ〜クレメンナヤの11月29日現在の状況です。

このセクターでロシア軍が強い動きをした場合、ウクライナ軍は援軍をやりくりするのが苦しくなります。ロシア軍が損失を覚悟で活動を活性化させるかに注目です。

スバトボ〜クレメンナヤ1129


スバトボ〜クレメンナヤ間:ジュラフカ峡谷付近での戦闘と初のレオパルト1の敗北
2023年11月29日13時現在の状況

クピャンスク地区に加えて、南のスバトボ方向とクレメンナヤ方面でも前線のわずかな活性化が認められます。この地域で特にボロバヤは、オスコル川を通る橋が破壊されたため、クピャンスクのグループへの補給においてウクライナ軍にとり重要です。

▼先日、ロシアの攻撃部隊は、ジュラフカ梁の南にあるテルヌィ村の東にあるウクライナ国軍第21機械化旅団の拠点に対して大胆な攻撃を行いました。

・戦闘の結果、ウクライナ軍の部隊は陣地から逃走し、援軍が救援に派遣されました。3台の歩兵戦闘車に乗った第21歩兵旅団のいくつかのグループが反撃したが失敗し、人員と1台の歩兵戦闘車を失いました。

▼スバトボの現場では、マケエフカとネフスコエの境界でのウクライナ軍の動きも注目されます。敵はロシア軍がジュラフカ〜マケエフカ線沿いで活動を活発化させると予想しており、それがクピャンスク近郊を含むウクライナ軍の部隊編成に問題を引き起こす可能性があります。

・こうした背景を背景に、接触線沿いのロシア軍陣地への戦車や大砲による砲撃が激化しました。昨日、私たちの兵士はその瞬間の一つを捉えました。Leopard 1A5 DK がビシュヌボエ村の東で発砲していたところ、砲弾が着弾しました。

その結果、乗組員は車両を野原に放棄し、これが紛争におけるこのタイプの戦車の損失として初めて記録されました。

出展:https://t.me/rybar/54572

プーチン演説 世界ロシア人民評議会にて

プーチン


世界ロシア人民評議会でのプーチン演説が、彼の世界観をよく現していますので、ご紹介します。

埋め込み動画はXに投稿したもの。新機能で、枠線や投稿文を外してスッキリ動画だけ埋め込めるようになりました。これはブロガーにはありがたいです。見やすいですね。



ロシア人とは、単なる国籍ではありません。ちなみに我が国の歴史において常にそうでした。これには、文化的、精神的、歴史的アイデンティティが含まれます。 ロシア人であるということは、何よりもまず責任が伴います。繰り返しますが、ロシアを保全するには大きな責任が伴います。(つづく)

ここに本当の愛国心があります。ロシア人として、私はこう申し上げたいのです。統一された、強い、主権を有するロシアだけが、ロシアの、そして何世紀にもわたって私たちの国に住み共通の歴史的運命によって結ばれてきた他のすべての民族の、将来と本来の発展を保証することができるのです。



主権と正義のための私たちの闘いは、誇張ではなく、民族解放の性質を帯びています。それは我々が国民の安全と幸福を守るからであり、歴史的法則は、ロシアを強力な独立大国、文明国であることです。歴史上何度も、世界の支配や排他性を主張する者たちの行く手を阻んだのは、我が国、ロシアです。(つづく)

私たちは今、ロシアだけでなく全世界の自由のために戦っています。 私たちは公然と、一つの覇権国の独裁政治について語ります。私たちはそれを見ており、今では誰もがそれを見ています。それは老朽化しつつあります。(つづく)

これはすでに世界の大多数の人々にとり明らかです。しかし、繰り返しますが、現在より公平な世界秩序を構築する最前線に立っているのは我が国です。そして私が強調したいのは、主権を有する強いロシアがなければ、永続的で安定した世界秩序は不可能であるということです。



今日、ロシア恐怖症や他の形態の人種差別とネオナチズムは、西側支配層エリートのほぼ公式のイデオロギーとなっています。それらはロシア人だけでなく、ロシアのすべての人々に対しても向けられています。西側諸国は基本的に、ロシアのような大規模な多民族国家を必要としていません。(つづく)

私たちの多様性、文化と伝統、言語、民族グループの統一は、西側の人種差別主義者や植民地主義者の論理、完全な非個人化、不統一、抑圧、搾取という残酷な計画とは、全く適合しません。ですから、彼らは再び古いオルガンを鳴らし始めました。

ロシアは刑務所国家であり、ロシア人は奴隷の民族であると。 何世紀にもわたって、これを何度も聞いてきました。また、ロシアは今日、植民地化されなければならないことが判明したという話も聞きました。しかし、彼らが本当に必要としているものは何でしょうか?(つづく)

実際、彼らはロシアを解体し、略奪する必要があります。力ずくで出来ない場合は、混乱を招くようにする必要があります。強調したいのは、民族間または宗教間の紛争を引き起こすことを目的とした外部からの介入や挑発は、我が国に対する攻撃的な行為であると我々はみなしているということです。



総主教法王は、「我々は旧世界を破壊する、そして…」というソ連の歌を想起されました。法王が仰せられたように、私たちはその廃墟の上に新しい建物を建てます。 これは、1917 年の社会主義革命後にソ連当局が計画したものです。すべてが瓦礫になっているように見えました。(つづく)

実際には、すべてが瓦礫ではないことが判明したように私には思えます。これらは、当時の新しいロシア、ソビエト国家が成長するための種子でした。なぜなら、24年後に、宗教意識と私たちの文化的ルーツを根こそぎにしようとするあらゆる試みにもかかわらず24年後、思い出してください、大祖国戦争が始まりました。(つづく)

そして何が起こったか? モロトフがソビエト国民に戦争が始まったことをどのように告げたか覚えていますか?彼はどのように呼び掛けたでしょうか?「国民男性女性のみなさん」です。そして数日後、スターリンはもう別の言葉を発しました「兄弟姉妹のみなさん」と。(つづく)

人々はすぐに神、教会、そして私たちの永遠の伝統を思い出しました。そして今日もこれは続いています。これを根絶することはできません。これは基礎であり、ロシアの本質であり、私たちの国民の本質です。

サイト運営について Blog / YouTube / X / Rumble / Instagram

万年筆


いつもHaraのサイトにお越しいただき、ありがとうございます。
サイトの実務的なお知らせと、運営に関する報告です。

まずHara Blogに関してですが、LINEにブログ更新の通知が行く「ブログ登録者」の機能をご利用いただいていた方には申し訳ござません。この機能が12月末に廃止され、以降はライブドアアプリによる通知となるとのことです(既にLINEへ案内が流れていると思います)。引き続き通知が欲しいと思っていただける方は、お手数ですがアプリのダウンロードをお願いします。



さらに、この機会に以下、現状報告しておきます。年末を迎え、今年の振り返りと対策を行っているところです。

YouTubeについて。愚痴になりますが、人間が内容をチェックして登録者数を減らしているとしか思えない状況です。私が日本の官僚を演じてウクライナへの円借款を弁護し反駁せずにそのまま終わった回にはドンと登録者数が戻ったのですが、その後ワグネルなどの配信を経て再び大きく減らされてしまいました。

リミッターをかけられ「もう諦めろ」というGoogleからの無言のメッセージが聞こえますが、出来る範囲で出来る限りのことをやってみます。「ショート動画は再生されやすく新しいユーザーにリーチしやすい」ということのようですので、週前半の一本を暫くショートで試してみたいと思います。
もしかすると、「Hara Channelは表示自体がされないので、相乗効果を生まない。これまでの視聴者さんが離れるデメリットのほうが大きい」かもしれません。しかし、それもやってみないとわかりませんので。

Xについて。登録者数についてはYouTubeと同じ状況にありますが、イーロン・マスクになってから、若干状況は改善されています。
悩みは使い方のほうです。XのユーザーはX上でコンテンツを完結させてくれることを望むため、Haraの発信を知ってくれる人を増やすためには、X向けのコンテンツを継続的にアップする必要があります。ところが、そうするとブログのための労力が削られますので、Hara Blogの愛読者さんにとっては内容が薄くなるということになります。

Hara Blogは最も内容を充実させられる媒体であり本体なので疎かにしたくないのですが、新たにHaraを知ってもらうにはYouTubeとXを伸ばす必要があり、このジレンマは悩みの種です。

暗い話題ばかりですが、プラス材料としてはRumbleの視聴数が不思議に割と多いことがあります。ブログに埋め込むために使っているだけなのですが、ブログのアクセスより多い。どんな人が見てくれているのか全くわからないのですが、研究してみる価値はあるのかもしれません。

最後に、これはあまり「本腰を入れる」というものではありませんが、Instagramを稼働させてみます。インスタは政治の話はせずに、日常の他愛のない投稿をします。たぶん、週に一回も投稿しない頻度で。このようなものでもお付き合いいただけます方は、どうぞよろしくお願いします。

クピャンスク方面 ロシア軍がついにシンコフカ攻撃を開始 初の確認映像

ウクライナ軍戦車


クピャンスク方面より、大きなニュースです。クピャンスク市北東方面に隣接するシンコフカ村への攻撃をロシア軍がついに開始したことが、初めて映像で確認されました。

実は、日本時間の昨晩に「ロシア軍がシンコフカの北部を制圧した」という情報がネットで流れました。しかしながら、この村についてはこれまでも様々なフライング情報があり、映像もしくは画像による確認が待たれるところでした。

映像は、「クピャンスクは壊れない」というウクライナのサイトから(https://t.me/kupyansk_ua24/10851)。主旨としては「ウクライナ軍の戦車がロシア軍の陣地へ至近距離まで迫り砲撃を行い、木っ端みじんに吹っ飛ばしたぞ」というアピールです。

しかし逆にそれは、ロシア軍がシンコフカに陣を敷いていることを示しています。映像に映った風景から、それは紛れもなくシンコフカの北端であることが確認されました。以下、Rumbleに保存したものを掲載します:

リンク:https://rumble.com/v3yh7yi-1128.html
埋め込み:


ご参考まで、位置を示した地図をMilitary Summary Channelより掲載します(https://youtu.be/itM66YRDUec?si=Vf78Ao7_4eUWCw96&t=1213
クピャンスク方面シンコフカ

上図の赤丸をした辺りが映像に映っている場所です。クピャンスクの北の端。
クピャンスク北端


Xに、クピャンスク方面におけるロシア軍部隊へのウクライナ軍のドローン攻撃の映像をアップしてあります。センシティブ動画で埋め込みが出来ませんので、リンクのみ掲載します。激しい戦いを経て、ようやくここまでの状況の進展がありました。

https://x.com/GyotokuShogi/status/1729674963613782383?s=20
https://x.com/GyotokuShogi/status/1729676716509979020?s=20

The Guardian記事 ウクライナ政権が国民に嫌がられない徴兵制度を考案「最前線ではない分野へ」

The Guardianの記事です。キエフ政権が、新しい方法で徴兵を行うとのこと。必ずしも最前線ではなく、それぞれのスキルを活かした分野に配置されるよう、人材紹介会社を使って徴兵を行うとのこと。

これですが、実は日本が警戒しなければなりません。11月17日の動画をご参照ください。日本も数百億円の資金と15億ドルの支払い保証を提供する世銀経由のウクライナの「政府改革支援」の中で、いかにも使われそうな予感がします。人材派遣会社に発注する形で、中抜きの汚職が発生するでしょう。

新たに動員された人々の配置先ですが、最前線の戦闘ではない業務を行う人員が新たに大勢必要であることは確かです。つまり、前回のライブでお伝えした「強固な防衛ライン設置」のための穴掘り。ロシア軍は、それが間に合わない位にスピードアップする必要があります。

theguardian


(11月27日 The Guardian)
【ウクライナ、戦闘能力維持のため徴兵政策変更へ】

ウクライナ政府は、約2年に及ぶロシアとの本格的な戦争を経て、戦闘能力の維持を目指して徴兵制度の変更を計画している。

ある高官によると、今週発表される予定の変更には、より的を絞った徴兵を実施し、単に前線に送られるのではなく自分のスキルに合った役割に配置されるよう徴兵された者たちを安心させるため、民間の人材紹介会社の利用が含まれる。

「怖い、死ぬのが怖い、発砲するのが怖いという人もいますが、だからといって他の活動に参加できないというわけではありまん。今、私たちは新しいアプローチを持った新しい大臣を迎えました」と、ウクライナ安全保障評議会長官のオレクシー・ダニロフはガーディアン紙に語った。

9月初旬、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、戦争開始以来国防大臣を務めていたオレクシー・レズニコフを解任し、後任にルステム・ウメロフを任命した。彼は、戦争の初期に壊滅したロシアとの交渉を行った人物である。ゼレンスキー氏は金曜日、ウメロフ首相が今週中に一連の新たな動員政策を提示してくれると期待していると述べた。

ゼレンスキー氏は記者会見で「計画は練り上げられ、すべての答えは出るだろう。来週、この計画を見ることになるだろう」と述べたが、さらなる詳細には触れなかった。

ダニロフ氏は、軍は特定のスキルを持つ人材を特定し、軍を助けたいが前線には行きたくない熟練したウクライナ人が徴兵を回避しようとするのを思いとどまらせるために、ウクライナ最大の人材紹介会社2社と協力すると述べた。

「動員はより柔軟になり、必要とされる専門分野が発表され、人々は具体的なポジションに志願するようになるでしょう。 たとえば、溶接工や機械工などが必要です」とダニーロフ氏は語った。

国防省関係者は人材紹介会社と契約が締結されたことを認めたが、それ以上の詳細には触れなかった。人材紹介会社がこのプロセスにどのように関与するのか、また、より対象を絞ったプロセスと並行して、最前線での仕事のための一般採用がどのレベルで継続されるのかは、すぐに明らかにはされなかった。

ゼレンスキー氏の発表は、ウクライナが再び戦争の冬を迎える準備をし、最前線と社会全体に疲労が広がっている中で行われた。 夏から秋にかけてのウクライナの反攻では、広大な領土を取り戻すことができず、ウクライナの西側パートナーの間では、遅かれ早かれキエフが交渉による戦争終結を検討する必要があるかもしれないと内密に示唆する声が高まっている。

戦争の最初の数か月間は、数十万人のウクライナ人が愛国的な決意の波の一環として戦いに志願し、ロシアに衝撃を与え、ロシアの最初の進撃を撃退した。しかし、戦争が長引くにつれて、戦う意思のあるほとんどの人がすでに登録しており、すでに前線にいる人々の多くは負傷したり疲労困憊したりしている。

軍隊は隊員を補充するためにますます動員に頼らなければならなくなっている。徴兵のため路上で拉致された男性の動画が拡散しており、免除のために賄賂を受け取った役人の汚職スキャンダルも数多く起きている。8月、ゼレンスキー氏は地域の採用責任者全員を解雇した。

徴兵されると新兵は数週間の訓練を受け、その後前線に送られる。ウクライナ人の多くは、要請されれば軍隊に行くと言っているが、前線に送られることを望まない徴兵年齢の男性の多くは、徘徊する動員将校の部隊を避けようとして、自宅で数週間、あるいは数か月を隠れて過ごしている。多くの人がTelegramグループに参加し、動員担当官がその日どこで働いているかに関する情報を共有しています。

夏、オデッサ市の情報筋は、市で人気のある計画について説明した。それは、兵役を希望しない男性が現金5,000ドルの手数料を支払えば、深刻な脊椎疾患を示唆する偽の医療報告書を受け取ることができるというものだった。これにより、彼らは徴兵免除が宣言され、出国が許可されることになる。

ダニロフ氏は、徴兵問題があったことは認めたが、ロシアのプロパガンダが問題の規模を誇張していると述べた。「ロシアは、十分な兵士がいない、動員に問題があるなどと言って、この問題を加熱させようとしている。人生には常に問題がある。過大評価しないようにしよう」と彼は語った。

YouTubeショート動画【ラブロフ外相「西側はウクライナ紛争を『こっそりと』終わらせたい」】

ラブロフ顔


YouTubeショート動画に【ラブロフ外相「西側はウクライナ紛争を『こっそりと』終わらせたい」】をアップしました。

チャンネル登録者数を減らされる制裁圧力が続いており、少しでも上向き推進力を与える工夫を試行錯誤してみているところです。短い動画で恐縮ですが、何卒ご了承ください。

「プーチンは優しいから、またミンスク合意的な停戦要請に応じてしまうのではないか」と気をもんでいる人々は多いことでしょう。「それはない」ということをラブロフ外相が示唆した点は、大きな出来事ではないかと思いました。

ショート動画は「埋め込み」が出来ないため、X経由で埋め込みます。

YouTubeリンク:
https://youtube.com/shorts/FkwX-yJRMuU?feature=share

埋め込み(X):

アウジェエフカ北部ではロシア軍の妨害電波が効果 携帯型装置が性能を発揮

アウジェエフカ北部ウ軍ドローン


前の投稿に続き、アウジェエフカの妨害電波に関する話題。北部では逆に、ロシア軍の妨害電波にウクライナ軍が手を焼いていることを示す映像がアップされています。上の地図上に示されているのが、下の埋め込み映像。

いつも見るドローン攻撃の映像と比べ、かなり高い位置から爆弾を落としていることがわかります。つまりこれは、昨日Xでご紹介したロシア軍の新兵器「携帯式小型妨害電波発信装置」が効果を上げていることを示しています。低い高度では、ドローンが妨害電波で落とされてしまうのでやむを得ずこうしているのでしょうが、これでは狙った場所へ落とすことは困難です。





参考資料:
https://t.me/kiber_boroshno/5410
https://youtu.be/pXUA7d4nDh8?si=T1AYtXsmBROFz2TQ&t=1113

アウジェエフカ南部市街地攻略の課題 ウクライナ軍の妨害電波

アウジェエフカ南部の戦いは、穴掘り部隊の活躍などもあり、ロシア軍がここまで快進撃を続けて来ました。特に工業地帯を支配したことは大きく、2014年以来ウクライナ軍の管理下にあったこの場所を奪還したことは、ずっとパルチザンを続けてきた民兵上がりの人々にとっては感無量といったところのようです。

精神的な面に加えて、実質的な意味も大きく、下の図はアウジェエフカ南部の高低差を現わした図面ですが(緑が低地、赤が濃くなるほど高い)、この工業地帯が高地であることがわかります。

アウジェエフカ高度マップ


この先ですが、ロシア軍としては市街地のほうへ北上するために、ドローンを使い敵の拠点や装備を見定めて破壊してゆきたいところです。ところが、市街地はウクライナ軍の妨害電波が強く、ドローンが使えない状況にあります。それを示す映像がネットにアップされていますので、いちばん下に埋め込みます。下図で示した工業地帯から偵察のために市街地のほうへ行こうとした矢先で墜落しています。

従い、差し当たってロシア軍としては、一気に市街地へ攻め入るのではなく、「ツァーリの狩りキャンプ場」にかけての高地一帯へ支配エリアを広げ、市街地を見下ろす良い陣形をつくることから始めることになりそうです(Military Summary Channelより)。

ワグネルであればバンバン大砲を浴びせてズカズカと追撃前進するところですが、この辺りがスピード感の違いではあります。ロシア軍は人員の損失を極力避ける戦い方です。

アウジェエフカ南部




参考資料:
https://youtu.be/pXUA7d4nDh8?si=VwXJWKJQeHo8_Fvt
https://t.me/militarySummaryHub/475

へルソン方面11月27日 悪天候の中の駆け引き

へルソン方面の11月27日の状況です。

天候が悪く、吹雪いているようです。従いロシア軍は新兵器の夜間ドローンを使うことができず、ウクライナ軍はこの機に物資の補充とローテーションを行いました。

ヘルソン1127


ヘルソン方面:クリンキへの上陸を継続するウクライナ海兵隊の試み
2023年11月27日16時現在の状況

▼昨日、ロシア南部のいくつかの地域に影響を与えた強い嵐の直前、ウクライナ海兵隊は再びクリンキ中部の森林地帯に進入しようとしました。

・ウクライナ海軍第38歩兵旅団第2大隊の2つの攻撃グループが小さな森の南に足場を確保し、そこに陣地を整え始めました。我々の砲撃とそれに続く偵察部隊の出撃の結果、敵は損失を被り、西の予備陣地に後退しました。

・同時に、温室の近くの小さな森の東でウクライナ第36海兵旅団の攻撃グループが拠点を占拠しましたが、そこですぐに砲撃を受けました。 11月27日の夜、嵐の中で、負傷者と死者はフロロフ島に避難しました。

▼それにもかかわらず、悪天候と視界不良を利用して、ウクライナ海軍の別個部隊はクリンキに隣接する森林地帯で前線を維持しようとしています。 戦線を強化するために、手榴弾投下システムと弾薬を備えたドローンがそこに送られました。

物資のローテーションと補充が完了したおかげで、ウクライナ軍は村の橋頭堡を維持できるようになりました。そして森の中に足場を築こうとしましたが、これは私たちの指揮が戦術を変更したおかげで成功しませんでした。

しかし、土壌が凍結すると、この地域に限らず、活動が活発になる可能性があります。このことは、本日海兵隊がポイマ地域に出撃したが、すぐに砲撃によって撃退されたことからもわかります。

出典:https://t.me/rybar/54523

ブレミエフカ地区11月27日の状況 ロシア軍スタロマイオルスコエへ迫る

ブレミエフカ地区の11月27日の状況です。

ロシア軍が失地回復の動きを見せています。

ブレミエフカ1127


ブレメフスキー地区:スタロマイオルスコエ近郊への第394連隊の前進
2023年11月27日18時現在の状況

▼比較的平静になった後、第 127 自動車化ライフル師団の第394自動車化ライフル連隊の兵士たちは、プリユトノエ〜スタロマヨルスコエ線の上陸地点への攻撃を再開しました。

・「戦士DV」サイトによると、ロシア軍人は大胆な進出の結果、ウクライナ軍の部隊を要塞に追い込み、その後、そこから敵からそれを排除することに成功しました。

・このおかげで、ロシア軍の部隊はより有利な位置を占め、グルシェワ峡谷からスタロマイオルスコエまで前進し、第128陸上防衛旅団の分遣隊がそこに定着しました。

・このような背景を背景に、ATGM乗組員を含む第121領土防衛隊第175大隊の部隊が集落の北西郊外に移送されました。この部隊は、以前はヘルソン方面で行動しており、隊員は襲撃作戦を行うよう訓練されていました。

出典:https://t.me/rybar/54525

ラブロフ外相「ウクライナはロシアに戦略的敗北を与えるための手段」

ラブロフ


昨日のライブのテーマに通じる点をラブロフ外相が語っていますので、Xにアップしました。こちらにもシェアします。

ウクライナはロシアに戦略的敗北を与えるための手段。そして、コーカサスも、中央アジアも同様です。従って、ウクライナ紛争をどう収拾をつけるのかすら、黒幕の連中にとっては大した問題ではない可能性があります。

   

【ウクライナ周辺の情勢について話すときの彼らの言葉に耳を傾けてください。ウクライナは、我々に戦略的敗北を与える手段として設計されています。これが定められた目標です。加えて、ロシアの欲望ははるかに貪欲でありこれはほんの始まりにすぎないとして、自国の有権者を怖がらせています。(つづく)

そう、バルト諸国、ポーランド、そしてその他の欧州におけるアメリカ政策(EU弱体化の利益を含む)の指揮者たちは。そして国防総省のオースティン長官は個人的に、もし我々がウクライナを支援しなければロシアが勝利し、そしてそこでは止まらないだろうと述べました。(つづく)

次の標的はバルト三国、ポーランド、その他ロシアの近隣諸国になるだろうと。ウクライナに関して何が決められいるか正確に理解しているはずの責任ある立場の人物がそう語りました。ロシアはいかなる攻撃的な意図も軍事的な計画も持っておらず、持ったこともなく、持つこともできません。(つづく)

特別軍事作戦の主な理由は、ネオナチ政権が公然と西側諸国の後押しを受け、何世紀にもわたりロシア人が開拓し定住してきた土地でロシア人全てを根絶する方針を設定したことです。同時にこのネオナチ政権は、西側諸国の利益のために戦場でロシアに戦略的敗北をもたらす手段となりました。(つづく)

これが私たちの利益、私たちの安全、そして曽祖父、祖父、父、母の時代から自分たちをロシア人だと思っていた人々に対する直接の脅威ではないと言うのなら、西側には理解できる分析家が存在しないか、あるいは単純に良心を持っている人がいないのです。】

アフマト映像 バフムート郊外にてウクライナ破壊工作員のアジトを殲滅

アフマト バフム―ト郊外にて


久々に、アフマトらしい映像です。バフムート郊外でウクライナ破壊工作員グループのアジトを発見、殲滅作戦を実行し完了。埋め込み動画の下に、カディロフの投稿を掲載します。

通常の戦い方であれば爆撃だと思いますが、確実に仕留めて死を確認すべき相手だったのでしょう。あるいは、今後はより攻撃的なスタイルをとるという決意表明かもしれません。

Rumbleリンク:
https://rumble.com/v3y3v9x-202311.html

埋め込み:



親愛なる兄弟ウスマン・エディルギリエフ指揮下のチェチェン共和国内務省PPSP「グロズヌイ」独立大隊の兵士たちは、第2軍団の軍人らとともに、バフムート郊外で別の破壊工作員グループを殲滅しました。敵の拠点に関する情報は、特別部隊「AKHMAT」の工作員によって彼らに与えられました。

このようなハイクオリティで効果的な部隊間の相互作用により、建物の1つで敵を包囲することが可能になりました。有利な防御陣地をとった敵の激しい抵抗にも関わらず、我が兵士は人員の死傷者を避けながら素早く敵を殲滅することができました。

ウスマン・エディルギリエフと、最高のプロレベルでこの特別作戦を実行したすべての戦闘員に、心から感謝します。それを維持しましょう! 勝利は我々のものだ!

出典:https://t.me/RKadyrov_95/4200

11月26日ライブこぼれ話 ウクライナ「反転防衛」と周辺諸国からのロシア切り崩しの目論見

タジキスタン


11月26日(日)ライブにご参加いただきました皆様、アーカイブでご視聴の皆様、どうもありがとうございます。

一か所、間違いがございます。ドンバスの多くの人々は現在「井戸水」で生活していますと言うべきところ、「水道水」と言ってしまいました。失礼しました。

今回の要点は:
・ウクライナ政権に停戦圧力をかけている停戦派と主戦派の妥協ラインが、ゆっくり負ける「反転防衛」ということになりそう。
・停戦派も主戦派も、要はウクライナがどうなろうが、ロシアを内部崩壊させバラバラになるのが最終目的。ウクライナ国内は、何でもいいから長引かせグチャグチャやっていればいい。
・ロシアをウクライナで手一杯にさせている間に、コーカサスや中央アジアから揺さぶり周辺から瓦解させる。
欧米勢力は、どうやらこのようなイメージでいるらしいというお話でした。

その中で日本はどうするかですね。

ライブで使用した冒頭の地図は、昨年9月22日に掲載した記事からのものです。より詳しくご興味ある方は、ぜひお読みください:
【タジクvsキルギス紛争 アフガニスタンからの麻薬ルートを巡る争い】
http://hara.livedoor.biz/archives/52326176.html

ナゴルノ・カラバフ紛争を利用してアルメニアとアゼルバイジャンを戦わせコーカサス地域を支配しようとしたのと同様の手法で、中央アジアに触手を伸ばす米国。それとプーチンとの戦いです。

下は、ライブでご紹介したプーチンとタジキスタンのラクモン大統領のランチミーティングの映像。米国の衛星国に対しては考えられないような、破格の待遇です。このような状況で気さくに対等に接してくれたら、好印象になっちゃうでしょうね。プーチンの人心掌握術です。

プーチンとラクモン

11月26日ライブ 【各戦闘エリアの大局観】 ・セベルスク ・マリインカ ・アウジェエフカ 【「ゆっくり負ける」】 ・「反転防衛」作戦 【プーチンの国境政策】 ・中央アジア ・コーカサス

明日11月26日(日)は、定例のYouTubeライブです。

11月26日ライブ
【各戦闘エリアの大局観】
・セベルスク
・マリインカ
・アウジェエフカ
【主戦でも停戦でもなく「ゆっくり負ける」】
・ウクライナ「反転防衛」作戦
【プーチンの域内経済・国境政策】
・中央アジアとコーカサス


YouTubeリンク:
https://www.youtube.com/live/j-B4uMTGGUk?si=eoko35_2WWuA6CUk

埋め込み:

独ビルト紙「ドイツと米国はゼレンスキーにロシアと交渉するよう圧力をかける」

本日、とても話題になっている記事です。

TheTelegraph記事


(11月25日 The Telegraph)
【ドイツと米国は「ゼレンスキーにロシアと交渉するよう圧力をかける」】

ドイツと米国は、キエフの勝利への期待に大きな打撃となる武器供与の縮小により、ロシアと交渉するようウクライナに圧力をかけると、ドイツメディアが金曜日に報じた。

ドイツのタブロイド紙ビルトは、ドイツ政府関係者の話として、ウクライナに和平交渉の開始を強制するドイツ-アメリカの「秘密」計画とされる内容を報じた。

この計画では、ワシントンとベルリンは、現在の前線を維持するのに十分な武器と装甲をウクライナに供給するが、それは占領地を奪還するには十分ではない。

彼らは、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領にロシアの指導者ウラジーミル・プーチンとの交渉のテーブルに着かせることを望んでいる。

「ゼレンスキー大統領は、このままではいけないと認識すべきだ」とドイツ政府関係者はビルトに対し、ウクライナの東部でのロシアに対する反攻が停滞していることに言及した。「彼は自らの自由意志で国家と向き合い、交渉の必要性を説明する必要がある。」

ドイツ政府関係者もビルトに対し、武器供与から交渉に焦点を移す必要性についてホワイトハウスがドイツの見解を共有していると語った。

金曜日夜の時点で、報道に対するホワイトハウスからの反応はなかった。米国政府は、ロシア軍を追い出すウクライナの取り組みを支援すると繰り返し表明している。

ビルト紙は、ウクライナ軍への武器と防衛の最大の提供国として、ドイツと米国からの要請はゼレンスキーが真剣に受け止める必要があると指摘した。

ドイツ政府はビルト報道にすぐには反応しなかったが、占領地の奪還を含むロシアに対する完全な軍事的勝利を目指して努力を続けるキエフ当局者らはこの報道に不満を抱くだろう。

ビルト紙はまた、ドイツ政府内でオラフ・ショルツ首相とボリス・ピストリウス国防相との間に亀裂があることを示唆した。後者は、ウクライナに「破壊されない程度の兵器」を与える計画の策定は何の役にも立たず、強力なトーラス・ミサイルのウクライナへの配備さえ支持していると関係者は述べた。

「ショルツ氏が就任して以来、国防省は連邦首相府の言いなりになっている。そこで多くの決断が下されるのです」匿名の国防当局者がビルト紙に語ったところによると、ドイツ-アメリカの共同計画とされるものから大臣を遠ざけようとする試みがあると思われる。

テレグラフ紙は、ドイツの他のNATO諸国において、ウクライナの反撃が「誇張されすぎた」という懸念があり、戦争の次の段階についての将来の期待に取り組みたいという願望があると理解している。

ショルツ氏のライバル政党であるCDU(キリスト教民主同盟)もこの計画には警戒感を示し、存亡をかけた紛争であるにもかかわらず、首相にウクライナの勝利を助ける意図がない証拠だと主張した。

CDU連邦議会議員ローデリヒ・キーゼヴェッター氏は、「首相がウクライナの勝利を信じておらず、勝利を全く望んでいないことがますます明らかになった」と述べた。

スロバキアのロバート・フィコ首相は、和平交渉が開始されなければウクライナ戦争は2030年まで続くリスクがあると述べた。ポピュリスト左翼は9月の総選挙で勝利し、選挙期間中に前政権がウクライナに与えていた軍事援助を中止すると公約した。

「この紛争は膠着しており、2029年か2030年まで続く可能性がある状態だ」とフィコ氏は語った。 「10年経ちさらに50万人か60万人の死者が出てから何の成果も得られずに交渉のテーブルに着くよりは、和平を行うか、もしくは戦闘作戦を中断して10年間交渉を主導する方が良い。」

オランダでは、ヘルト・ウィルダース氏がウクライナへの武器輸送を停止するとの公約を掲げて選挙活動を行った。

(※参考まで、オランダの選挙で大勝したヘルト・ウィルダース率いる極右政党「自由党」は、ウクライナへの追加支援に反対しています。下BBC記事参照。)


セベルスク方面 ロシア軍 ベロゴロフカへ向け包囲準備

ロシア軍の、ベロゴロフカ西部への爆撃の映像がアップされていますので、ツイッターにシェアし地図の下に埋め込みます。

映像は、地図の赤い丸で囲った辺りです。おさらいをしておきますと、ベロゴロフカは南側に石灰石の大きな採石場があり、ここから攻めるのは丸見えなので出来ません。これまでのアフマト部隊の陣地はロシア軍のマークがついている1箇所だけでしたが、一方向からの攻めでは突き崩すことが出来ません。そこで、セレブリャンカ森林地帯を北ドネツ川まで獲りきり、河渡してベロゴロフカを包囲する形をつくるための動きを、この数か月間に渡り行ってきました。その完成が、いよいよ、見えてきています。

ベロゴロフカ


アウジェエフカ南部 ロシア軍が浄水場拠点を支配

アウジェエフカ南部の状況です。ついにロシア軍が重要拠点の1つである浄水場を支配しました。「ロシア軍は2014年のウクライナ軍の防御を破り、ドネツク浄水場施設を制圧した。」とのことです。(出展:https://t.me/Suriyak_maps/1644

実は、Military Summary Channelによれば、ロシア軍が攻め落としたというより、ウクライナ軍が明け渡したそうです。引いて、森の中に隠れたと。工業地帯でロシア軍が前進していますので、このままですと浄水場が孤立する恐れがあったのかもしれません。

ドネツク浄水場

ウクライナ軍 最前線の女性兵たちからの映像 アウジェエフカとアンドレエフカ

ウ軍塹壕


11月24日、最前線のウクライナ軍塹壕で女性が攻撃グループの中で戦っていることが判る映像が2つ、ネット上に現れました。Xではエラーになるので、Rumbleにアップしました。記録のため。

国際的に問題視してストップをかけるべきです。

1.アンドレエフカ(バフムート南部)

Rumbleリンク:
https://rumble.com/v3xmmwl-1123.html

埋め込み:



2.アウジェエフカ北部

Rumbleリンク:
https://rumble.com/v3xmkfu-237878778.html

埋め込み:

へルソン州クリンキ11月24日の状況 ロシア軍の反撃

へルソン州クリンキの11月24日の状況です。

ヘルソン1124


ヘルソン方面:クリンキでのロシア軍の大胆な反撃
2023年11月24日16時現在の状況

▼昨日の夕方、第810海兵旅団と第144自動車化ライフル旅団のロシア兵が、クリンキに隣接する上陸地点に立てこもっていたウクライナ海兵隊にとり予想外の突然の反撃を行いました。

・素早い攻撃の結果、ウクライナ軍は森林地帯から叩き出され、ウクライナ海軍海兵隊の攻撃分遣隊は陣地から逃走し、敵の隊列は混乱と無秩序に陥りました。

・短い戦闘中に、ウクライナ海軍海兵隊は海岸に撤退し避難を要求しましたが、その間に再びMLRSの砲撃を受け、損失を被りました。

▼現在、上陸地には敵軍は残っておらず、ウクライナ軍の全部隊はドニエプル川岸近くの民間の建物に集中しています。夜には、反撃を実行するために西岸から2つの新たな攻撃グループが展開されました。 しかし現在、ロシア軍はその陣地を守り続けています。

出典:https://t.me/rybar/54455

アルメニア 軍事同盟からは抜けたいが経済同盟には残りたいジレンマ

政治的には完全に欧米の言いなりですが実際問題、経済的にロシアに代わるパートナーが居るかといえばノー。「アルメニアさん、どうするか12月までに決めてください」と、プレッシャーがかかっています。

パシニャン

(11月23日 タス通信)
ウシャコフ、サンクトペテルブルクでのCISとEAEU首脳会議へのパシニャンの到着を期待している

ロシア大統領補佐官ユーリ・ウシャコフは、アルメニアのニコル・パシニャン首相が12月にサンクトペテルブルクで開催される独立国家共同体(CIS)とユーラシア経済連合(EAEU)の首脳会議に出席すると期待している。

「私は(アルメニアの代表者が)サンクトペテルブルクに来ると信じています。CIS諸国の首脳による伝統的な非公式会議が開催されます。CIS諸国の首脳による非公式の伝統的な会議があり、EAEUの正式な会議もあるでしょう。ところで、この会議ではアルメニアが我々(ロシア)に次いで議長となります。したがって、(共和国首相二コル)パシニャン氏が(ロシア大統領)ウラジミール・ウラジーミロヴィチ・プーチン氏から(バトンを)引き継ぐことになると思います」とクレムリン報道官は記者団に語った。

ミンスクでのCSTOサミットにアルメニア代表が誰かいるかどうかタス通信が尋ねたところ、ウシャコフ首相は英語で「誰もいなません」と答えた。 ロシアのドミトリー・ペスコフ大統領報道官はこれに先立ち、ミンスクでの首脳会議にアルメニアが専門家レベルで参加することに期待を表明していた。

さらにウシャコフは、ロシアの指導者がアルメニアに行くのかとの記者らの質問に答え、「いつかは」と示唆した。

ミンスクでのCSTOサミットは、CSTOとアルメニアとの関係悪化を背景に開催された。パシニャンはこれに先立ち、2021年5月と2022年9月のバクーとの衝突の際にエレバンに支援を提供しなかったとしてCSTOを非難していた。こうした背景から、エレバン当局はCSTOに対し、同国への支援問題を議題から外すよう要請し、パシニャン自身もミンスクに行くつもりはないとルカシェンコ大統領に伝えた。アルメニア外務省と国防省の首脳はサミット前のCSTOの行事に出席しなかった。アルメニア国会のアレン・シモニャン議長は、12月のCSTO議会会議には参加しないと述べた。これに先立ち、アルメニアはCSTOの大使を召還し、新たな大使を任命しなかった。

同時に、エレバンはCSTOを離れるつもりはないと宣言している。シモニャン氏は水曜日に再びそのような声明を発表した。CSTOは、最近のエレバンの立場の変化にもかかわらず、アルメニアに使節団を派遣するプロジェクトに引き続き取り組むつもりであると述べた。

これに先立ち、CISとEAEUの首脳会議が年末に開催されると報じられた。

YouTube【11月26日(日)ライブ告知「20世紀最後の真実」第三帝国再興の夢の果てに】

YouTubeに【11月26日(日)ライブ告知「20世紀最後の真実」第三帝国再興の夢の果てに】をアップしました。


YouTubeリンク:
https://youtu.be/PjqPzFMHh3o

埋め込み:

R-POP(ロシアポップス)リバイバル曲が世界的ヒット ロシアの情報心理戦か?

カーチャ


面白いトピックをひとつ。R-POP歌手のカーチャ・レ二が歌う「私のマーマレード」という十年以上前の曲が、世界的リバイバルヒットとなっており、話題を呼んでいます。昨日時点で、スポティファイの世界ランクで第3位。ビックリです。

Spotify


ご参考まで、どのような曲か以下にご紹介します。
錯綜した歌詞とラリってる曲の雰囲気が、誰かさんを連想させます。
ロシアの情報戦だったらスゴイですね。ゴリゴリのプロパガンダ曲ではなく、怪し気に心の隙間に忍び込んで来る。何ともロシアらしい文学センスと高度な心理作戦です。

YouTubeリンク:
https://youtu.be/Tn-z95ev64s?si=u3jhiGs6LxDv_xEN

埋め込み:



「私のマーマレード」カーチャ・レ二

電話しないし、メールも開かない、眠らない
あなたの首を絞めそうになったけど、あなたの言葉を無視した
また頭がクラクラするような気がする
私のマーマレード、私は間違っている
キスしてハグして別れた
ほとんどあなたを愛していたのに、あなたの言葉を無視した
また頭がクラクラするような気がする
私のマーマレード、私は間違っている

※ムアムアしてよ、ジャガジャガしてよ
ウーウーしてよ、私にはそれが必要、必要なの
まためまいがする
私のマーマレード、私は間違っている
ムアムアしてよ、ジャガジャガしてよ
ウーウーしてよ、私にはそれが必要、必要なの
まためまいがする
私のマーマレード、私は間違っている

すっかり冷めた、許さないし、大切にもしなかった
それから私は決めた あなたの言葉を無視した
また頭がクラクラするような気がする
私のマーマレード、私は間違っている
彼にささやいて、ぶつぶつ言って、また電話をかけた
そしてあなたにキスしたのに、あなたの言葉を無視した
また頭がクラクラするような気がする
私のマーマレード、私は間違っている

※くり返し

ワグネル「カメルトン」部隊出陣風景 バフム―ト方面にて

元ワグネル兵からなる「カメルトン」のひとつのグループの出陣風景と見られる映像がネットに上がっていますので、下にご紹介します。司令官の肩に、ワグネルのシェブロンが見られます。

聖天使首ミハイルへ祈りを捧げており、このメンバーたちは正教会の信者のようです。
場所は「バフム―ト地区」とのことですが、司令官の言葉の内容から、個人的にはセレブリャンカ森林地帯ではないかと推測します。

ワグネルシェブロン


「注目!注目!部隊は29名だ。みな居るか?」
「丁度です。居ます。」
「武器の準備は?」
「できています。」
「薬莢、銃弾、カセット、弾薬、弾薬定量、みな持ったか?では、片膝を付け!」
(全員が片膝をつく)
「主よ、永遠の偉大なる神よ・・・」

(以下、聖天使首ミハイルへの願いと祈りの言葉。「アーメン」で終わる。)

「兄弟たちよ、私には毒々しさが必要だ。私には無礼さが必要だ。私には猛烈さが必要だ。我々には勝利が必要なのだ。この森は既に我々のものだ。あとはただ、すべてを獲りきることだ。命を惜しむな」

ロシア軍 へルソン以外のエリアでも夜間用ドローンが大活躍 ウクライナ軍の夜間の移動を封じる

ノボミハイロフカ夜間攻撃


昨日の記事で紹介したロシア軍の夜間用ドローンが、大活躍しています。

へルソン州クリンキから、また映像が上がってきていますので、Xに投稿したものを下に埋め込みます。ウクライナ軍はこれをやられると、兵士を送れないのはもちろんですが、弾薬や食料も運べません。狭いエリアで孤立した部隊は、飢えるしかなくなりました。昨日捕えられたウクライナ部隊の人質たちは、全員が足に凍傷を負っていたとのこと(https://t.me/militarySummaryHub/421)。ローテーションも出来ていません。



出典:https://t.me/Dnepro_Rub/1546
https://t.me/The_Wrong_Side/13188

さらに、ドニエプル川沿いのエリアだけでなく、ドネツク方面からも夜間用ドローン使用の成功を示す映像が現れています。場所は、ノボミハイロフカ。すぐに思い出せない方のため、ご参考まで下に地図を掲載します。マリインカを完全に獲りきるためには、ポベダとコンスタンチノフカとノボミハイロフカ・・・この一帯を支配する必要があると、以前ご紹介した記事にありました。マリインカに迫るための、重要拠点です。

ノボミハイロフカ


そして、下が直近の夜間攻撃の映像です。ウクライナ軍の拠点や車両が、次々と破壊されています。部隊の移動やローテーションは、上空から見られないために夜間に行われますが、この夜間用ドローンの出現によりロシア軍は、ウクライナ軍が最も数多く兵員や車両を晒す夜間に効率よく叩くことができます。



出典:https://t.me/sudoplatov_official/809

アウジェエフカ南部 穴掘り野郎たちの活躍 トンネルから地上作戦の奇襲

爆破シーン


アウジェエフカ南部のロシア軍の快進撃を牽引した穴掘り野郎たち(11月20日記事参照)のその後の様子が、映像で入ってきました。部隊の名称は混合部隊「ピャトナシュカ」。

記事の下に映像を埋め込みます。冒頭の、相手の拠点の下まで穴を掘り爆破した場面(上の写真)は、以前の動画で見たものです。続いて、その後の様子が映されています。何と、爆破の後にポッカリ開いた穴の中からピャトナシュカ部隊の兵士たちがゾロゾロと現れ、上空のドローンからの爆撃とコラボしてウクライナ軍の拠点を駆逐してゆきます。

下の地図をご参照ください。この数日の工業地帯におけるロシア軍の快進撃は、穴から出て来たピャトナシュカ戦闘員たちがウクライナ軍の側面を突く作戦が成功したことが大きな要因でした。見事です。特別軍事作戦の戦史に残る、名場面となることでしょう。以下、OperationZの記事です(地図はMilitary Summary Channelより):

トンネル


混合旅団「ピャトナシュカ」によるアウジェエフカ要塞地域への攻撃の迫力ある映像:
・まず、我が国の戦闘機は、170メートルのトンネルを使用して敷設された500kgの高性能爆薬により、環状道路ジャンクションにある敵の陣地を弱体化させました。
・その後、混合旅団の隊員たちがトンネルを抜け、側面からの砲火に紛れて漏斗を通ってウクライナ軍の塹壕に飛び出し、襲撃し始めました。戦闘中、ウクライナ軍の武装勢力は敗北し、生存者は負傷者と死者を残して逃走しました。
・攻撃隊はFPV無人機の攻撃によって援護され、塹壕に突破し手榴弾を投げて捕獲するチャンスが与えられました。

出典:https://t.me/RVvoenkor/57034

ロシア連邦はCSTOの下で統一防空システムへの供給を完了する準備ができている」タス通信

CSTOとは旧ソ連の6ヶ国(ロシア、アルメニア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギス、タジキスタン)からなる集団安全保障条約です。

アルメニアは抜けそうな気配ですが、プーチンは残り5ヶ国を防空システムの提供という形で囲い込もうとしています。期限を年末に設定して、踏み絵を踏ませています。以下、タス通信の記事です。

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(11月22日19時57分 タス通信)
プーチン大統領「ロシア連邦はCSTOの下で統一防空システムへの供給を完了する準備ができている」

ロシア側はタジキスタンにS-300システムの2部門を供給しており、集団安全保障条約機構(CSTO)参加国の統一防空システムへの納入作業を完了する準備ができているとロシアのウラジミール・プーチン大統領は述べた。

ロシア政府の会議で同氏はCSTO諸国の統一防空システムの形成について語り、「我々はすでにS-300防空システムの2セットをタジキスタンに供給しています。つまり8基の発射台です」と述べた。

「総合的に、我々はCSTO全体としてこの作業を継続し完了する準備ができています」とプーチン大統領は強調した。同氏はまた、CSTO諸国の統一防空システム構築における顕著な進展にも注目を集め、「我々はこの点ですでに多くの作業を行ってきました」と語った。

プーチン大統領は「しかし、念を押しておきますが、政府は年末までに関連する命令を出さなければなりません。これは技術的な問題ですが、見失わずに終わらせていただくようお願いします」と強調した。
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千葉県市川市の行徳将棋クラブを運営している原伸一です。ブログの更新情報をお届けしてゆきます。2020年11月米大統領選より関連情報の収集・発信に注力しています。
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フォークシンガー原
(原 伸一)

1967年生。千葉県市川市の南部、行徳・妙典でアコースティックライブの主催等の活動を行っています。また、将棋教室を開いています。

将棋教室の情報は以下サイトにて。

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