以前ご紹介した、ウクライナ人女性ジャーナリストのパンチェンコ。キエフ政権に批判的ということでウクライナでは処刑リストに入っており現在は国を出てベラルーシで活動している彼女が、ルカシェンコにインタビューをしています。（一番下に埋め込み）
1時間50分というロングインタビューで、中々内容の濃いものです。情報的には特にビックリの新事実が飛び出すようなものではありませんが、いずれのテーマもベラルーシの大統領がこうして語ると説得力があります。
例えば特別軍事作戦初期にキエフにロシア軍が迫った場面。ウクライナにはキエフを守り切れるような軍隊は無かったが、「キエフさえ獲らないでくれたらすべてノーマルになる（ロシアの要求を飲む）」と合意してプーチンが軍を引き揚げたと言っています。これはいわゆる「幻の和平協定」ですね。
情報として新しいことは、40分前後あたり、ルカシェンコが地図を示して戦況の概略を解説しています。その中で、ウクライナ軍による南部反転攻勢の死者数が4万5千人であると述べています。これまで「死傷者」が10万人強という数字はありましたが、「死亡者」の数が然るべき国の当局者から出たのは、私が知る限り具体的数字としては初めてです。
また、ロシア軍のハリコフでの攻勢が成功しているとし（クピャンスクのあたり）、ここが破られると「キエフまで、守り切れる軍隊はない」ということを語っています。
そして、「いま停戦のテーブルにつかなければ、ロシアはここ（オデッサのあたり）を切り取るだろう。ここ（ポーランド側の西部一帯）は米国が手をもんで切り取ろうと待っている。ウクライナにはこの辺り（中央の小さいエリア）しか残らない。停戦しなければそうなる」と警鐘を鳴らしています。
以下の文章は、この動画を紹介しているパンチェンコのテレグラム投稿より：
「三日でキエフを」
人々に黒が白であると信じさせる方法。 およびその逆。
神話を創造し、育てるのです。シンプルでわかりやすい、美しい神話を。
例えば：ゼレンスキーはプーチンの攻撃を「撃退」した。
戦前、ゼレンスキーの評価は低下傾向にありました。 汚職、貧困、議会の混乱。
しかし、2022年2月24日以降、大統領府は系統的に美しい神話をウクライナ国民の耳に伝えました。
ゼレンスキーは英雄です。
⁃ 彼は逃げなかったから。
⁃ 彼はロシアの攻撃を撃退したから。
実際はどうだったのか:
⁃ ゼレンスキーには免責保証があった。
⁃ ロシア軍はキエフに入る可能性もあったが、撤退した。
最後の点は、バンコバ（ウクライナの国家機関）の職員にとって最も不便です。それは彼らのプロパガンダの基盤を完全に打ち砕くからです。
ルカシェンカ氏は、ロシア軍が首都占領を開始しなかった理由の1つについて語りました。
他にもあることは知っています。
数年が経ち、私たちはそれらの出来事について多くの興味深いことを学ぶでしょう。
出典：https://t.me/panchenkodi/3869
