アフマト司令部


昨日は、下のチェチェンの作戦会議が具体的に何を意味しているのかを考えていたら、日が暮れて夜も更けて・・・みたいな感じになりました。映像で後ろのドアの所に立っているのがカディロフのようです。議論している3人が見ている地図には見えないようにボカシがかかっています。



何を言っているかというと、
「次はクリボイ・ログを獲らないといけません。なぜなら、キエフを獲るのと同じくらい強力だからです。ここからと、ここから、(攻めを)開始することが出来ます。」
だそうですが・・・

クリボイ・ログって、下の図でご覧の通り、とんでもない箇所のことを言っているんです。俄かに信じ難い。へルソン州のドニエプル川の西岸は明け渡しているというのに。しかもクリボイ・ログって、へルソン州ですらない。ドニプロペトロウシク州ですから。

クリボイログ


「情報戦だろうな」というのが第一感でした。一発かましてビビらせるのが目的。
しかし、それにしても「ここと、ここから攻撃を開始できる」って、いったい何処なんだろう?気になるぅ・・・という訳で、地図とにらめっこが始まりました。

最初はへルソン州の何処かだろうという先入観があったので、ドニエプル川の下流のほうばかり見ていたのですが、どうにもそのような場所が見つからない。何しろ、クリボイ・ログまで遠すぎる。

試行錯誤の末に、「ちょっと待てよ、ザポリージャ原発をアフマトが守ってたな」と、ふと思い出しました。動画を止めてよく見ると、中央の薄い水色の部分が、何となくカホフカ貯水池に見えてきた。地図を重ねて見ても、河岸の地形が似ている気がする。

攻めの起点

カホフカ貯水池


と、いうことは。アフマトはエネルゴダール付近から渡河してクリボイ・ログを目指そうとしているのだろうか? 一見無謀に思えますが。

まぁ、情報戦なのだろうとは思います。「この選択肢もあるよ」と見せておくことで、ウクライナ軍はいざというときにクリボイ・ログに援軍を送らなければならなくなるので、下流域での動きが制約される。それを狙っているのだろうと思いました。