マリア・バーティロモによる全国土安全保障省長官代行のチャド・ウルフにインタビューを概略ですが日本語訳します。

アメリカ国境を目指す人々の大群は大問題ですが、前長官代行がどう見ているか。現政権との関係はどうか。重要なインタビューと感じました。

私見ですが、政策転換を口で言うのは簡単だが実際に現場の実務を180度逆方向に変えるのは果たして現実的だろうか。現場の職員さんにとってはせっかく上手くいっているものを昔の不便で負担の多い方式に変えることになります。しかも国民の危険が増す。理解不能です。

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(マリア)チャド・ウルフは前国土安全保障省長官(代行)。合衆国の国境の安全保障について語ってくれます。長官、お会いできて光栄よ。ご出演ありがとう。

(チャド)ご招待ありがとう。

(マリア)今日は話すことがたくさんあるんだけど。大統領の初日、入国希望者の権利を保護し、イスラムからの渡航禁止を廃し、トランプ大統領の国内の法律をキャンセルし、合衆国とメキシコの国境の壁の建設を停止し、リベリア人の国外追放を延期し保護し・・・ あなたの初日の印象はどう?

(チャド)マリア、私が最も懸念するのは、我々はグローバルパンデミックCOVID-19に責任を負わなけりゃいけないし多くのアメリカ人が経済危機で仕事に戻りたがっているのだから、移民と国境保安に関してバイデン政権がとったいくつかの政策は今は必要ない。そんなことを大統領令で推し進めている。私に関連したことでいえば、その部署は過去数か月間いい仕事をしてきたよ。国境に違法に来る人の数の増加は抑制できているし。いまは逆戻りを見ているようだ。ホントに心配するよ。

(マリア)あなたは第一線で脅威を理解しているわよね。何が危険か解っている。これらぜんぶのことから、評価してちょうだい。なぜ私たちは国境の安全が必要なの? この違法者たちが国内で何を起こすの?

(チャド)幾つかある。メキシコで活動している犯罪者集団があって、彼らが基本的に合衆国への進入路をぜんぶコントロールしている。不法に個人が入って来るだけでなく、薬物や武器の密輸などなど。だからバイデン政権がとった方法に3つ疑問がある。1つ目、それは合法だろうか?ホントに法に基づいているか。2つ目、国家安全保障省にとり仕事がしにくくならないか? 3つ目、より多くの人間が来てしまう。(中略)国境政策で移民の手続きや庇護申請にリソースを動かすのはCOVIDの環境下ではとても危険だ。国境を越えてきた人を2時間以内に戻すことでやっている部局にそのまま続けさせるべき。バイデン政権が、リアルな脅威である国境の安全だけでなく、COVIDの環境下でどうかというのを考えてほしいんだ。それらのことを懸念している。

(マリア)長官、これは単にドナルド・トランプがやってことすべてひっくり返すって問題かしら? それとも彼らは何か重要な、危険なことを見逃してやしない? バイデン大統領の新報道官ジェン・サキなんだけど聴いて。

〜報道官ジェン・サキの映像が流れる〜

「この4年間、移民政策は壁に資することに基づいてきました。それは機能しなかった。国はより安全にはならなかったし、悪人を追い出すことにも役に立たなかった」

〜マリアとチャドの間に、しばし、沈黙が流れる〜

(マリア)あなたの反応は?

(チャド)それは真実じゃない。国境の壁のシステムは完璧に機能している。国境警備の男性職員女性職員のところへ、彼女は国境に行ったことがあるのか知らないが、彼らは第一に効果的な国境の壁のシステムの事を伝えるだろう。彼らの仕事のために必要だと。アクセス、カメラ、ライトが必要。光ファイバーケーブルが必要。彼らには仕事をするためにそれら完全なパッケージが必要。前政権で私が国家安全保障省に居たときに繰り返し私が言ったのは、国境の1マイルごとに国境壁システムは必要ない。戦略的な場所に必要で、それがCBPが行ったこと。効果的な国境壁システムは交通量の多いところには必要ない。密輸団が何度も何度も使っている場所は、我々は解っている。とても心配だよ。間違ったアプローチだ。効果的な技術で効果的な国境壁システムができる。バイデン政権は港の入管により高い技術を導入しようとしていてそれは歓迎。しかし国境壁システムを壊すのは非効率。現場の現実を無視している。

(マリア)そう、知ってる?私行ったのよ、壁に。(マリアが国境に立っている写真が映される)壁で何が起きているか見てくれという視聴者に答えて。そこで見たのよ、国境を越えて来る人を。多くのケースで子供だったわ。危険な状態にあった。そしてチャド、今ほとんどこれキャラバンよ。アメリカを目指す。今のはこれ違うものよ。疾病予防管理センターがこれから数週間で10万人がCOVIDで亡くなるって予測してるときに、このキャラバン(アメリカ国境を目指す群衆の映像)を見てるっていうのは、ハッキリ言ってぎょっとするんだけど、現政権は準備できてるのかしら?

(チャド)君はまったく正しいよマリア。最も危機的だった2018年に見たことさ。毎月十万人以上が違法にアメリカへやって来た。数か月続けて。トランプ政権と国土安全保障省がこの危機を問題視し政策を遂行した。それら政策のネットワークはとても効果的だった。バイデン政権は選挙マターを見ている。彼らが否定した政策を。でもこれは国土安全のことだ。政治的によい政策って訳じゃない。彼らは国境を安全にしなきゃいけない。捕まえて追い返す政策に戻っちゃだめだ。COVIDを持った人間が居るかもしれない。国境付近のコミュニティーが追加のヘルスケアシステムの負担を強いられる。これらすべてを総合し理解すれば、それは危険で複雑だ。

(マリア)そうね、それら全てホント酷いことを見ている時に、バイデンはトランプ政権の国境政策を完全調査すると言ってるわ。その意味ではあなたは調査されるかしら? あなたの反応は? 彼らは新しい政権を設置したから、私たちはブラックリストを見てる。人の背中のターゲットを見てるのよ。トランプ大統領政権の構成員という観点からは、支持者よね。

(チャド)不幸なことさ。私は省で4年間毎日何が行われてきたか知っている。国境の安全だけでなく、私たちがとった政策のすべてはアメリカの人々の安全のためだった。法の範囲で行った。そうなっている人を見るのは嬉しい。トランプ大統領やほかの人と私たちがとった政策は、主だった政策は、国土を守ることだった。効果的な国境壁システムにするか、国内で処理し行動指示するシステムにまたするのか。バイデン政権の政策は前政権の取り消し。行動指示にすればかつてないほどの人々がやって来るのは解っている。私たちは政策、手続きについて政権が私たちとこれまでより多くの情報を共有することにしている。ここ数日間での取り消しは、とても懸念すべきことと考えている。