将棋ブログを更新しました。
行徳駅前はこんな感じです。



さて、こちらのブログでは最近感じていることを。

もはや人気ゲームの1つではと思うほどポピュラーになっている将棋ウォーズですが、やっている人々と話をするとやはり高い級や初段への憧れがある様子です。大会に出るでもリアル道場へ行くでもないけれど将棋が好きで将棋ウォーズが自身にとり将棋の世界のすべてであるような・・・そんな人が巷に相当数いる手応え。

そうなると、いわゆる「デフレ」という問題が発生します。

先日「ウォーズで4級です」という大人の方と対局してみたのですが、とても4級なんてもんじゃない。もっと上と感じました。これ位に熱心で力のある人々が上級に溜まっているとすればこれもう、ウォーズで初段になるって普通の社会生活を営みながらでは至難の業になってないだろうか。

将棋倶楽部24のほうで色んなレート帯のアカウントを失礼ながらランダムに名簿で検索させていただいたところ、最高レートから700〜800点下がっている人はざらで、中には1000点くらい下がっている人もいる。最近始めた人は幅は小さいですが、id番号から5年とか10年以上キャリアの人はそんな感じ。
つまりイメージとしては、町道場で長年マッタリ三段前後で指している常連のじっちゃんたちが中級あたりに溜まっている状態。それを新規の勢いある若い人が追い抜いていって、じっちゃんたちはジワジワとレートを下げている。でも、じっちゃんたちが弱いかといえば決してそんなことはなく、立派にその段位を与えられてしかるべき棋歴と、何といってもブームに左右されず将棋文化を長きに渡り支えてくださった将棋界への貢献は大きい。実力も、ちょっとやってみました的な将棋ゲーマーには負けやしない。

24と同じことがウォーズで起こりつつあるとすれば「初段」のハードルはどんどん高くなるだろう。しかし「段位」は本来相対評価(対戦成績によるもの)ではなく絶対評価(一定の基準に基づく)のはず。レーティングとは違う。

連盟指導員に配布されている資料から「初段」の指標を一部抜粋しますと:
棋譜:自分の指した将棋を、ほぼ再現できる。
詰将棋:駒を動かさずに7、9手詰めが解ける(50題以上)
対プロ駒落ち:4枚落ちでプロと十分戦える。
実戦対局数:700局以上。

この状況を踏まえ、新しい教室では2種類の段・級の認定方式を考えています。

1.無料コース
将棋ウォーズではなく「81道場」で日々コンスタントに対局をしていただいて、一定期間の安定した段級をもってその段級を認定する。
81道場は定期的に「参加者が実際には町道場でどの段・級位で指しているか」を調査し調整を行っているので、ウォーズや24に比べ実態に近い段級位となっていると考えます。

2.有料コース
詰将棋の取り組み状況や対局数・内容の理解度を私が確認した上で、プロ棋士の先生をお呼びし駒落ち対局で検定の機会を設ける。

昭和世代的には、上記「2」を昔懐かしい雰囲気で復活させられたらと思う。緊張感の中での検定試験は案外、良きイベントとして機能するかもしれません。