勝又清和先生と行徳将棋クラブとのつながりの始まりについて、ご紹介したいと思います。写真は10年前のこちらの記事のものですが、再掲いたします。

10年ほど前、将棋界がどのような状況下にあったかといいますと国が進める「公益社団法人改革」の真っただ中でした。日本将棋連盟は単に「棋戦を運営する興行主」であってはならず「将棋という伝統文化を広く世の中に普及せしめるための団体、公益に資する団体」・・・建前だけでなく名実ともにそうあらねばならない。さもなくば「公益社団法人」としての要件を満たさなくなる。

そんな訳でこの時期、プロの先生たちも自ら動いて様々な施策がなされました。小さな将棋大会や講習会などが各地で開催されており、今にして思えば将棋ファンにとりとても贅沢な時期でした。

勝又先生も普及活動に熱心で、大小さまざまのアマチュアや子供たちの大会を訪問され、また地域の将棋教室で子供たちががんばっているような場を見つけては指導に駆け付けておられました。ありがたいことに行徳も見つけていただきまして、かなり遠くにお住まいなのですが何度か遥々足をお運びいただきました。

写真から熱気が伝わってきますね。当時は将棋アプリなどなかったため行徳の将棋好きの子たちはここに来るしかないという事情もあった。場所を選ばずに将棋ができるようになったのは喜ばしいですが、昭和世代にとってはどちらかといえばこのような風景のほうがしっくりくるのは正直なところです。

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