「居酒屋に酒7時まで営業8時までは『やるな』と言うに等しい」という店の人たちの嘆きが聞こえるので、早く仕事をあがって飲む。国や自治体は営業してよいと言っているのだから客に「行くな」とは言えないはず。それは矛盾。

驚いたことに、その店で働いているバイトの男性が客として飲みに来ている。また「私はこの店に選ばれたと思っているの。だからここにお金を落とすの」と店主に語る女性。この状況は泣かせる。家に居ろと言っても、彼ら彼女らにとっては気持ちとしてはここが家。閉じるのは「家にも帰るな。一人で居ろ」と言われているのと感情的には同じだろう。

また感じるのは、彼ら彼女らの孤独。

「大切な人を思い浮かべてください。その人を守ることを考えてください」
なんて言われると、なんてひとりぼっちだろうといっそう現実を突き付けられてしまう。自分とは遠い遠い世界に人間社会はあるのだ・・・

「先のことなんてわからない。せめて今日、愛する場と人と一緒に居たい」
刹那的に日々を生きる人々は、決して少なくない。

居酒屋