閉塞感が一層強まります。千葉県知事の会見は、先週末は「東京に行ってくれるな」でしたが今週末はもはや「外に出てくれるな」ですね。いっぽう同日に埼玉県知事も同様の会見を行っておりこちらは「ストレスのたまる子供の遊びや散歩は自粛の対象外」と補足しています。

News23で、早くに感染が発生した屋形船の会社の厳しい状況が取材されていました。ほぼすべての予約がキャンセルで客がない。役所での資金繰り相談の場面の後で「返済しなければならないが先が見えない不安」を溢す女将さんの深刻な表情が印象的でした。

国はショボい補償しか出来ないのであればせめて事業者に対し「判断材料」を提供すべきです。つまり今後のロードマップ。そうでないと、どれだけ借りて大丈夫なのか目途が立たない。

それも無理なら100歩も1000歩も譲って「どうなれば収束なのか」政府としての考えを示すべき。それが見えれば経営者の方々は自身で予測を立てるでしょう。

国がどうしたいのかがワカラナイ。

来年7月に五輪をやるという。ならば年明けには終結してないといけない。

完全鎖国して全国民を検査し陽性者には補償を与えて1か月隔離・・・とか、出来ますかね?猛烈にムチャしてもやるのだというなら支持します。検査の精度が100%なら、それもひとつの方法論。

出来ないなら、新型コロナがゼロになることはない。というか基本、蔓延してゆく。蔓延してゆく新型コロナが、では一体どうなれば収束なのか?
専門家会議はもちろん重症者・死亡者を一人でも減らすための提言をし続ける。長い闘いの辛抱を国民や政治家に訴えながらワクチンの実用化を待つ。
ワクチンの実用化は最短でも一年数か月。ならば五輪なんて出来ないんですよ。早く中止にしてあげないと、人生をかけているアスリートや楽しみにしているファン・国民が可哀そうだ。

やはり専門家の分析と提言を参考にしつつも政治的に「収束という形をつくる」ことが必要。
ひとつ、治療薬が承認されるタイミングはチャンスではないでしょうか?
「国民の皆様、新型コロナに対する治療薬の臨床試験が終了し、この度実用化されます。新型コロナにかかったとしても、重症化するリスクは格段に減ることになります。従い、これまで休校や様々の自粛をお願いし大変なご負担をおかけしましたが、皆様の暮らしを元に戻す方向へ進めて参ります。もちろん治療薬で100%完治する訳ではなく、中には重症化しお亡くなりになる方もあろうかと思います。しかしながらそれは、従来のインフルエンザや肺炎も同様であります。気を緩めすぎることなく、手洗いや咳エチケットなどを今後も続けていただけますようお願いします」
・・・こんな感じでどうでしょうか?

マスコミの方へも切にお願いしたいです。
インフルエンザ関連死が年間約一万人、肺炎が十万人ちょっとですから、新型コロナ関連死も数万のレベルに当然なるでしょう。しかしそれをあたかも脅威であるかのように煽るのではなく「薬が出来てよかった。これで新型コロナも確かに怖いけど普通の病気」という形で前向きなムードをつくってほしいです。

最期に余談ですが、森田健作知事。この舞台設定でのスピーチはさすが役者さん、上手ですね。たぶんご自身が「頼りないキャラ」になっていることをしっかり把握している。その上でそれを活かして「困っちゃったよ、みんな頼むよ」という役作りをしている。役者としてはプロだと思いました。

森田知事会見