「夏 市川から」に向けて、さだまさしさんの小説「精霊流し」を読み返しているところです。

私は宮崎出身ですが両親が長崎で、幼い頃は長い休みになると決まって長崎へ実家帰りでした。長崎の風景も故郷のように思い浮かびますので読むたびに色々感じるところありますが、それはさておき。

うまいなと思った箇所があります。市川に下宿していた中学生のさださんが同じ市川市内の従兄の家に遊びに行ったときのこと。従兄がインスタントコーヒーを入れてくれるのですが、その後の描写。

『それを雅彦に差し出し、もう一杯作って自分は立ったまま飲んだ。
 そして、「違いなんか分かんねえヨ」と呟いた。 』

ここでスパッと場面を切り替えて物語は次に展開します。
昭和世代はニヤリとしますね。「違いがわかる男の、ネスカフェ・ゴールドブレンド」一世を風靡したテレビCMでした。

グダグダ説明しないほうが引き込まれますね。行間を読まされる緊張感があったほうが油断ならない(笑)。

精霊流し (幻冬舎文庫)
さだ まさし
幻冬舎
2003-08-01