森友学園問題は、何が問題点なのか整理しないといけませんね。
1.9億5千万円の土地が1億3千万円で売られてしまったこと
2.その経緯が記されていた文書の改ざん
この2つが問題になっているのですが、それぞれについて、
 ,かしかったところはどこで、どう正すべきか。
◆|かが刑事責任を負わなければならない部分があるか
と見てゆくべきでしょう。

一昨日の佐川元財務省理財局長の答弁、個人的に最も注目したのは土地取引について「適正な取引だった」と同氏が今も信じている点。つまり近畿財務局側が妥当と判断するに十分な根拠があったと。根拠というのはゴミですよね。ゴミがある、あるいはその可能性が高く将来的に賠償責任を負うリスクがあると判断した。どんな資料あるいは事実に基づき判断したのか。
まずはゴミが本当にあるのかないのか。
ないなら、
・ダマされたのか
・ないのがわかっていたのにあることにして値引いたか
後者なら背任行為ですが、100%何の根拠もなくということはないでしょうね。スーパー頭のいいはずの佐川氏が正当と言い切っている。落ち度がありずさんだったとしても、財務省の誰かが刑事責任を負うまでゆくかどうか。
ただ、近畿財務局をだました業者が居るなら、その人は罪に問われる。

次に、文書の改ざんについて。
「そりゃダメだろう」と直感的に思いますよね。私も思いました。局長が「交渉経緯は破棄した」と答弁した後で書き換えた。嘘つくなという話。
さて、では刑法上どの条文に抵触するかと言えば、156条「虚偽公文書作成罪」にあたるかどうかということらしいです。
「刑法156条
公務員が、その職務に関し、行使の目的で、虚偽の文書若しくは図画を作成し、又は文書若しくは図画を変造したときは、印章又は署名の有無により区別して、前二条の例による。」
前二条の例というのは、詔書偽造罪や公文書偽造(変造)罪と同様ということ。公文書偽造罪は一年以上10年以下の懲役。
78ページに及ぶ書き換え前と後の文章(こちら)にざっと目を通してみたのですが、細かい経緯をことごとく削除したんだなということがわかります。ただ、罪に問われるのは「虚偽」の記載がある場合。権限のある人が書き換えを行うこと自体は即犯罪ではない。はじめに書いてあった事実を捻じ曲げるような書き換え部分があるかどうかですね。
細かく一言一句読み比べたわけではないのですが、感覚的にはデタラメに書き直したまではしてない印象です。単純に、詳細を消した。

騒がれている「安倍昭恵夫人の名前が文書に出てくる」ですが、これは土地売却に関する部分とは全く別の個所です。価格交渉そのものに昭恵夫人が絡んだ形跡はない。

さて、本件の向かうべき方向性なのですが。
とにもかくにもまずは、ゴミがあるかないか。
「ゴミなんてない」という報道もあれば「掘りゃぁ色々出てくる土地だよ」という地元の人の話もある。まずはこれをハッキリさせること。

個人的な推測です。
たぶん、8億値引きを正当化するほど大量のゴミは、実際にはない。
しかし、タフネゴシエーター籠池氏と彼にたむろった業者たちの圧力により最終的には近畿財務局は折れた。その際、大物政治家や昭恵夫人への忖度もあったかもしれないが、ゴミがあることを信じ込まされたそれなりの根拠をそろえて値引いている。

国でやるべきことといえば、
一、国有地売却の際の価格決定方式の見直し
二、公文書管理の見直し
三、公務員が政治家を忖度しすぎる現状についての議論

実はこの原稿、一昨日に9割がた書いてアップできずにいたのですが、理由は締めの言葉が見つからないのです。確かに上記重要な問題で改善すべきではあるのですが、正直、そこまで悲痛な嘆きの言葉は私の中からは出てこない。完璧な制度はないし、不具合があれば都度改善してゆく。その範囲内の事案に映る。
もちろん、大物政治家や昭恵夫人が土地値引きや文書改ざんに直接働きかけた証拠が出てくれば別です。

唯一、自ら命を絶たれた近畿財務局のご担当の方の心情については、私も入札の世界で似た境遇にありましたので、痛いほどよくわかります。心よりご冥福をお祈りいたします。