政務活動費による大量切手購入で百条委員会により調査対象となった市川市議会議員の捜査について、市川警察署に電話して質問してみました。担当部署の刑事さんによれば、
「百条の件は把握しています。できるところで動いているところです。今はそれくらいしか言えないのですが、またご相談等ありましたら来ていただいてけっこうです」
とのことでした。憤慨していらっしゃる市民の方々も多いと思いますので、ご報告まで。まずは見守りましょう。

よく知らない、という方のため簡単に解説します。
日本中で大騒ぎになっている地方議員の政務活動費の問題、実は市川市はその走りだったと言って過言ではないのですが、首都圏でマジヤバだからか、マスコミも通り一遍の記事のみ。

2014年に政務活動費による大量切手購入が問題となりました。翌15年には市議選があり、市民の審判により落選した議員については、以前ブログで触れたとおり個人的にはそれ以上追及するつもりはありません。問題は現職の議員さん。2名調査対象になりまして、1名は後援会会報を送るという私的広報活動に使ってしまったことを認めています。

もう1名について。「アンケート調査を実施した。切手は、アンケートを返信用郵便をつけて送るのに使用した」ということだそうです。ところがそのアンケートが、コピーの1枚すら残っていない。回収したアンケートも、すべて処分してしまったとのこと。

送られた郵便は万の単位の数なので、市民の誰かが残してないか探してみれば・・・と思うところですが、それが絶望的。アンケートは90%を超える回収率だったとのことで、市民の手元にはもう無いだろうということらしい。すごいですね。

切手貼るのタイヘンだったでしょうね。でも、家族でペタペタ貼ったんだそうです。別納郵便にすればいいのに。

「百条委員会は、『調査権』はあるが『捜査権』がない」
という壁に随所で阻まれたのが、市川市ホームページの会議録から解ります。

例えば、アンケートの印刷代。ある印刷会社に依頼し、確かに領収書と納品書はあるのですが、より詳細な内容が記された書類を黒塗りでよいので提出してほしいと印刷会社に依頼しても、「営業上の秘密」等で断られ、それまでになっています。警察が令状をとって捜査するのでなければ、それ以上は難しいと。

恐ろしいのが、その議員が宣誓を拒否するときの言い分。それに先立って行われた外部監査で、同種の指摘をうけるべきだった議員がたくさん居るじゃないかと。その時指摘を受けなかった自分を今度は対象にするというのは不公平で、この百条委員会は自分を追い落とそうとする一部の主導者によるもの。そのような場で宣誓などできないと。

確かにそうなんですよ。2014年は市川市議会メチャクチャだったようで、みなさん切手代返納された。ただ返納したということはやましいことがあったということで、やましいことがないという立場をとる者を裁こうとするのはおかしいと。
それで、実はその議員さんもついに疑惑の金額を返納したようです。これでいいでしょう、あなたたちと同じですよと言わんばかりに。

なんだか、絶望的な気分になる。

ひとつ解るのは、その議員さんは、せっかくの市民の声をごく短期間で捨ててしまう人なんだなということ。
「何で自分だけ」というのは、そうかもしれません。次の選挙では、どの会派のどういった議員たちが切手代を返納したか、もう少し勉強して整理してお伝えできればと思います。ご判断の参考にしていただけますよう。