市川市の老人ホームで発生した集団食中毒事件、亡くなった方がついに4名となり、これはもう大惨事ですね。東京都羽村市の老人ホームでも同じ業者が納入した「きゅうりのゆかりあえ」で集団食中毒が発生し1名が亡くなっており、計5名。死亡者の数で事件の深刻度を測ることはできないですが、敢えて数でいえばどうやら、戦後最悪。
(9月15日追記: 市川の老人ホームで5人目の死者と県が公表)

記憶に新しいのは2011年、「焼肉酒家えびす」の集団食中毒で富山と福井の店舗で同じく計5名が死亡しています。複数店舗で同時発生していることから、食中毒菌(O-111)は店で発生したものではなく業者が納入した肉に混入されていた可能性も高いのですが、裁判では焼肉酒家えびすチェーンを経営する株式会社フーズ・フォーラスが訴えられ、同社は多額の賠償金を抱え倒産。銀行が同社の預金を押さえてしまったため賠償金は遺族へ支払われず。社長は遺族への支払いのため肉の納入元の大和屋商店を相手に訴訟を起こしますが、証明が難しく暗礁に。遺族たちへの補償問題は、いまだ解決していないようです。

フーズ・フォーラス社長が「必ず償います」と土下座したシーンは、強く印象に残ります。テレビ番組でも紹介された人気店だったこともあり、メディアも大きな事件として取り扱いました。

今回、市川市・羽村市の集団食中毒の報道は淡々としたものですが、あれと同じくらいの大きな事件であるという認識は持つ必要があるでしょう。扱いが小さいのは、老人ホームという発生場所の社会的役割上、運営母体にあまりマイナスイメージを与えることはしないということと思います。また、納入業者の(株)シーケーフーズはSOMPOケアメッセージ(株)のグループ会社ですね。SOMPOグループがメディアの大口スポンサーということもあるかもしれません。


食中毒ではありませんが、千葉市稲毛区の中台南小学校の給食に黒いゴムが混入していた事件もありました。のりごはんに混ざっていたそうです。9月7日のこと。

給食混入ゴム


これが給食のごはんに混ざってたらイヤですよね〜。

現代は食品が生産地から消費地に届くまでのルートが長いので、様々のリスクがありますね。