冨田真由さんの刺傷事件で、アイドル活動に潜む危険について焦点があたっていますが、別の側からの視点も重要と思います。一言で言うと、ひと昔前は別物だった「アイドルのライブ活動」と「ミュージシャンの音楽活動」のオーバーラップ。

サンデーサティーズの山口くんがライブハウスに勤務しているのですが、最近は女性弾き語りミュージシャンのライブが盛況という話を少し前に聞きました。ギターやピアノ弾き語りの女の子たちが、けっこうファンを獲得してがんばっているとのこと。

一方で「地下アイドルブーム」というのがあり、大手事務所には属していないが小さなライブハウスなどで歌とダンスのライブをやって上を目指している子たちがいるらしい。

そこで、客観的に見えてくる現象。より身近な存在である地下ドルを発掘し思い入れを持って応援する男性層が構成されつつある。また、地下ドルたちの活動形態が、「グループで振り付きで歌うスタイル」から派生して、芝居であったり弾き語りといったジャンルへ広がりつつある。

危ういのが、「地下ドルの活動形態の多様化」と並行して、「地下ドルファンの男性の指向の多様化」・・・彼らの興味が、弾き語り女性ミュージシャンへも向かいつつあるのかどうか。弾き語りの活動は何から何まで独りでやることが多い。
彼女らは、自身が音楽活動をやっているミュージシャンだという自覚はあるだろうが、アイドルという自覚は薄いと思う。ひとりでSNSでリスナーと交流してチケットを売って、ギターを抱えて遅い時間に当たり前に出歩きます。というか、危険を承知でもそうせざるを得ない。

良い面もあると思います。女性ミュージシャンにとっては、潜在的に興味を持ってくれライブハウスに足を運んでくれる人々の数が、それがどんな指向の男性だろうが、増えていることが悪かろうはずがない。がんばりがいのある時代がきているとも言え、難しい。

冨田真由さんはニュースではその経歴からアイドルとして紹介されていますが、現在は作詞作曲して弾き語りライブをするシンガーソングライターのようです。歌を評価してほしいという気持ちで活動をしているのではないでしょうか。がんばっている若者が、このような形で命を落としてよいはずがありません。回復を祈ります。


話がそれますが、女流棋士はどうかということもふと頭をよぎってしまいます。いっそうファンとの距離が近い。現在のところは女流棋士のファンは基本、将棋ファンであって、将棋ファンに・・・かなり面倒なオヤジは居たとしても・・・最終的に理性を失ってしまうほどの人は居ないと気持ち的には信じたい。ただ、女流棋士のTVバラエティー進出や将棋を指すアイドルの人気上昇といったことがリスクを増大させないか、要注意かもしれません。


こんなことを書くと、アイドルファンの男性から怒られるでしょうね。申し訳ございません。アイドルファンか音楽や将棋ファンかにかかわらず、人の心の歪みと暴走は起こりうること。根絶することができないリスクとの付き合い方は、すべての人々にとり課題なのでしょう。