連休は楽しくお過ごしでしょうか。将棋をがんばっている子もいるようですね。ご家族の方もお疲れ様です。

さて、将棋界の大きな出来事としては、5月3〜5日に「第26回世界コンピュータ将棋選手権」が川崎で行われておりニコ動で中継されました。コンピューターソフト同士の対戦によりNo.1ソフトを決定する大会です。

コンピューターがズラリと並んで戦いが行われている雰囲気は、きっと情報系の人やゲーム好きにはたまらなくワクワクする雰囲気なのでしょうね。ロマンを感じる空間なのだろうと思います。

優勝はponanzaでした。二連覇、強いです。
そして、今回強さが際立ったのが、「技巧」でした。実は、ponanzaとの2次予選での対決では技巧の勝ちでした。3日目の決勝リーグでponanzaに負け準優勝となりましたが、今大会での両者の対決は1勝1敗。互角の強さを見せました。

下図は2次予選で先手技巧が後手ponanzaを破った対局の終盤から。技巧が▲4六角と玉頭の歩を払いながら2四にいた角を引いたところ。次に▲2四桂△1三玉▲3二桂成という攻めがありますが、これが受けづらくなっています。

▲技巧△ponanza


そして下図は最終日の決勝リーグ、ここまで全勝同士の両者が優勝をかけ再びぶつかり合った対局から。今度は先手がponanzaで後手が技巧です。
コンピューターは全般的に、玉の囲いは銀冠を高く評価するのだそうです。後手の技巧は、相手の棒銀を利用して銀冠に組み上げようとします。下図は先手の▲2四歩に△1四銀とかわしたところ。次に先手の銀が逃げたら△2三歩と合わせて銀冠にするのでしょう。

▲ponanza△技巧


ところが上図でponanzaの指した手は驚愕の▲1六歩。銀をとらせて次に▲1五歩で銀をとりかえすというワケです。
さらに驚いたことに▲1六歩に対し技巧は銀を取らずに△4五歩。以下、人間が唖然とするような激しい撃ち合いをponanzaが征し優勝となりました。

コンピューターには「怖い」という感情がないというのは解ってはいますが、改めて見せ付けられると呆然としてしまいます。

もうひとつ、決勝リーグから注目した対局がありましたので紹介します。「ponanza」と「読み太」の対局。
相振り飛車の戦形で後手の読み太が穴熊に構えたのに対し、先手のponanzaがほとんど居玉のまま最短で端攻めの形をつくり上げたのが驚きの構想でした。
後手が△3六歩と攻めてきたのに対し、これすら手抜いて▲6五歩と突き出します。

▲ponanza△読み太


上図から、△3七歩成▲同金!△2五桂▲2六金△3七歩▲3九歩△2四歩▲8五桂と進行。端攻めを成功させたponanzaの勝利となりました。
相振り穴熊に対し二枚金など簡素な囲いから端攻めに出る戦い方は教科書にありますが、自陣の整備をここまで省略するかと目を見はりました。


最終順位は、優勝「ponanza」、準優勝「技巧」、三位「大将軍」、四位「Apery」、五位「大合神クジラちゃん」、六位「NineDayFever」、七位「読み太」、八位「うさぴょん2」でした。