ドワンゴの川上社長が、アルファ碁の強さについて
「衝撃を受けた。電王戦のシナリオが変わってしまった」
とコメントされていて、早速同社が世界トップレベルの囲碁ソフトを開発するプロジェクトを発足させると報道されています。

そうですね。本来ならば将棋と同じように、囲碁ソフトの開発が徐々に進みソフトが人間に追いつき追い越してゆく過程を、ハラハラドキドキ演出でエンターテインメントに仕立て広告価値を上げ収益構造を育てる・・・んだったんでしょうが、いきなりボーンと超強いソフトが出現してしまった。

囲碁は全世界で競技人口が多いので、将棋の電王戦よりも世界中で注目され、よりワールドワイドなビジネスが見込めたのでしょうけど。ドワンゴの衝撃が解る気がします。
また、このまま見ていたのでは同社がせっかく将棋で作り上げたビジネスモデルが、少し違う物語にはなります(ソフトがいきなり強い)が、囲碁では世界というより大きなパイでグーグルにごっそり焼かれ食われててしまう。

こんなビッグなビジネスチャンスをみすみす逃す訳にはゆかないので、もぅこうなりゃグーグルvsドワンゴの構図に持っていこうということでしょうか。そしてリングに立つためには、アルファ碁に匹敵する強さのソフトを持たないといけない。

なんか、人間が置いてかれてる感あるんですけど(笑)。

また、先日の「紙離れ」投稿とも関連しますが、囲碁・将棋文化を古くからずっと支えてきてくれている紙メディアの業界にとっては微妙かも。一連の流れはWEB広告の価値を高めているけれど、紙媒体広告の価値を相対的に弱らせているかもしれない。

時代の潮流が劇的に変化する変革点においては、新しい世を象徴するようなスターが誕生するものです。
さまざまな余波を各方面に与えながら、アルファ碁。今世紀最大の成長分野、成長産業となるであろう人工知能のジャンルに現れた、新星なのかもしれません。