6月14日(日)は、千葉県青少年女性会館にて小学生倉敷王将戦千葉県大会でした。

倉敷杯2015


開会式、県連の会長さんの「6月は水無月(みなづき)」のお話しは勉強になりましたね(笑)。なぜ水無月というか、改めて調べて見ると新しい発見があり新鮮です。

さて、今日も熱戦が繰り広げられた素晴らしい一日でした。

全般的な感想として、毎度のことながら女子および性格の優しい男子。とても上手にいい手をたくさん指して優勢になるのだけれど、最後なかなか勝ちにならない傾向は永遠のテーマかなと思います。だからこそ、ゴールにたどり着いたときの喜びは大きなもの。また明日からそれを求めてがんばってほしいです。

トーナメント表を眺めると、教室内でツブし合いになってしまったり組み合わせの不運といったことがあちこちでおこっています。実力十分の子が、1つ負けて追い込まれて、そのプレッシャーでまた負け、気持ちが切れてついでにもう1つ負けてしまった・・・ボロボロの日だった子も居ます。
そういったことすべて含めて、将棋の神様はきっと見てくれています。みんな、そんなにたいした差はないんです。誰が表彰台でもおかしくなかった。自分が輝く日を信じて進みましょう。


Cクラス

望月くん望月雅仁くん(市川大和田小3年)、4勝1敗で第3位。
苦しい場面でもガッツで何とかしてしまう男と度々紹介してきましたが、ようやく順番が回ってきました。望月くんが星を稼いでくれたおかげで教室のほかの子が入賞できたりといったことが過去あったのですが、自身はあと一歩で・・・その繰り返しでした。将棋の神様はちゃんと見ていてくれましたね。おめでとう!


Bクラス

小山くん小山晋太朗くん(浦安美浜北小3年)、4勝1敗で第3位。
2月の小学生名人戦ではCクラス優勝。結果だけ見るといかにも順風満帆ですが、実はそうではありませんでした。熱せられたものは冷めるもの。しばらく燃え尽き症候の時期があったようです。お母様から残念な印象と「詰将棋くらいは毎日やっているようですが」とあきらめ混じりの報告をいただいたのですが、「そこっ!それっ!」
気分の浮き沈みは誰にだってあります。が、どんな日でも淡々と少しでも何かやる習慣。これが長期的にものすごく大きい。とてもよい例を見せてくれました。

田澤啓太くん(船橋葛飾小5年)、4勝1敗で6位。
Bクラスの実力者。4勝1敗ですがその1敗が・・・なんとも残念でした。
きっと、この先人生のいろんな場面で、今日のあの局面を思い出すことでしょう。これが自分の生き方と「損をしてもいさかいは避ける」を信念とするか。どこかの時点で意識して性格を変えるよう努力するか。
自分がどのような人間なのか、それを自分自身で知るというのは、なかなかできることではないです。表彰状1枚より、ずっと価値のある経験でした。


Aクラス

野坂くん野坂隼史くん(市川南行徳小6年)、4戦全勝で優勝。
アタればデカい。ホームランか三振か。やってくれるか、やっちゃうか。今日はやってくれました(笑)。
勝負型になると手がつけられないくらいに強い反面、突っ込みすぎてボロボロになることも。実は前日にも序盤に欠陥が判明し、当日朝までやっていたという・・・それを自分でわかって、すすんで聞きにきてくれたのは素晴らしい成長でした。
自分の強みはなんなのか。それを生かすにはどうすればいいのか。その考え方が、人生の糧になってくれたらと願います。

矢川慶多くん(市川新浜小6年)、3勝1敗で4位。
スイス式得点で、わずかに足りず。残念でしたが、初めてのAクラスで大健闘でした。
以前紹介しましたが、武道(空手)をやっていることが精神的にいい鍛錬になっているようです。ポイントを先行されても、気持ちを切らさず落ち着いて立て直すといい結果につながる。一局の中でも、また一日を通した戦いかたも、とてもバランスがよく、最後にきっちりまとめてくるのは立派。後輩のみなさんぜひ、参考にしてほしいです。


代表クラス

高学年に5年生が2人参加。代表決定に絡むことはできませんでしたが、いい相手といい戦いをして白星もあげ、それぞれに収穫を得てくれた有意義な日だったと思います。
行徳の将棋事情は過渡期にありその狭間で申し訳ないと思うのですが、公民館教室への大人の参加あるいは行徳囲碁将棋センターや南行徳道場を含めた全体の環境改善の中で、よい選手が育つ土壌ができたらと考えています。


最後に、とても感心したこと。この日はプロ棋士の真田七段と関六段が来てくださり指導対局をしていただいたのですが、GSCのみなさん、大会で負けても熱心にこの良い機会を求めて積極的に教わっていました。その姿勢は立派です。最後のほうはほとんどGSCの子でした(笑)。真田先生、関先生、たいへんお世話になりました。またご無理ぎみでも指導受けさせていただけるよう計らってくださった県連様にも。深く感謝申し上げます。


さあ、今日の日はさようなら。明日からまた、真っ白の白線を足にスタートです。気持ちを新たに、歩いてゆきましょう。