電王戦のニュースはかなり一般の人々も知っているようですね。ただ「人間が勝ったけど、コンピューターの落とし穴みたいなところをついたらしい」というイメージでくくられてそれがひとり歩きするんじゃないかと心配ではありますが。

記者会見でドワンゴの川上会長が、
「すべての対局を無事に終えることができてほっとしている。『無事』ということには異論があるかもしれないが」
「電王戦のテーマは、コンピューターと人間との関係を世の中に問うということ」
「今回の電王戦FINALがいちばん、コンピューターと人間が性能を競うというのがどういうことかという問いを投げかけていたのではないか。たいへんに満足している」
とコメントされています。
つまり、物議になったような手が指されたことにより、大いに電王戦のテーマを世に知らしめることができた。

これが電王戦というものであることを、改めて認識させられました。

「コンピューターvsプロ棋士」はこれで最後とのことですが、今後はどのような形で継続されるのか、されないのか。将棋界では議論になりそうですね。将棋がおかしな形で世に伝わることを危惧する声も出てきそう。

個人的な考えですが普及に携わる者としては、これほど世の人々に「将棋」に興味を持ってもらえるような企画ですから、それに相当の副作用が伴うとしても、今後もお話をいただけるなら継続・推進していただけたらありがたいと思います。

まして今後数十年、産業界で話題の中心となるであろう「人工知能」というジャンルと伴に将棋が居られる訳なので。将棋をがんばる子供たちが良いイメージで世の中に受け入れてもらえることが期待できます。

とか言ったら、ジョン・コナーに狙われるか(笑)。いや、それくらいのアブナさは秘めているのかもしれないですが・・・