シリアの体制をどうするのか。米国とロシアを入れた和平会議が必要。まずはそこからだと思う。

シリアはソ連時代からのロシアの友好国、戦略的重要拠点。地中海に軍港がある。
そのシリアのアサド政権を倒そうと反政府勢力を米国が支援した過程で『イスラム国』が勢力を得た。

「安保理でロシアが空爆に拒否権を発動するのはけしからん。見ろ、『イスラム国』ひどいじゃないか」(米国)
「ウクライナにせよ『イスラム国』にせよ、オマエがちょっかい出してくるからこうなったんじゃないか」(ロシア)

セコンドに米露。リングの上には血まみれの中東諸国。そして観客席ではメジャーや軍需産業がもっとやれと歓声を上げている。

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『イスラム国』への攻撃が成功し組織を崩壊させることができたとして、自由シリア軍やクルドは勢いにのりアサドを叩こうとするだろう。政府軍とのさらなる戦闘が激化する。
「ひっそりと息をひそめて『イスラム国』の傘下にいたほうがマシだった」・・・一般市民にとっては、そうなる。

シリアに安定政権を確立する道筋について、関係各国が足並みをそろえる必要がある。
そろうはずがないのだが・・・
この危険なゲームが続くことを望んでいる連中の力が大きすぎる。

日本が、犠牲をはらった今だからこそ、できることがある。
「報復の連鎖を止めよう」 そうアピールすること。

もちろん、許してはいけないこともある。諸外国と連携して、決着をつけるべきところはつけてゆかなければならない。
しかしそれは、国防予算の増大や石油利権を確保するためであってはならない。復讐が目的であってもいけない。
あくまでその先にある、平和と安定。そこへ向かうために各国は尽くすべきだと、そう叫びたい。

「日本は血を流さない」
こうした局面で、いつも日本は発言力を持たなかった。しかし今はちがう。
二人の日本人の命を、むだにしてはならない。


すっかり『イスラム国』の蛮行にばかり注目が集まってしまっている。
一方現場では、とにかく支配者がだれであれ平和な暮らしを人々は求めているはずだ。それこそが、イチバンの願いであるはずだ。
「政府軍にヒドイ目にあった。それにくらべて『イスラム国』はまだよかった。なのに空から爆弾が降ってくるようになった」・・・
そうなってはいないか。その現実を、後藤健二さんは伝えたかったはずだ。