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昨日の投稿で何気にちょこっと出てきた「大道詰将棋」って何?というお話。

実はこれが流行ったのは大正から昭和の半ばくらいまでで、私自身も昔よく見たということではないです。ただ、将棋好きたちの間で話にはよく出てきました。今はそれもないので、どんなものか知る人も少なくなっていることでしょう。

祭りなどの縁日で、大きな将棋盤に駒が並べられています。それは、一見数手で簡単に詰みそうな詰将棋。
「さぁさ、どなたか詰ませてくださいな。一手百円。でも見事詰んだら千円差し上げちゃいます」
と、おっちゃんが声を張り上げています。
「よし、やろう」
腕自慢が名乗りを上げて指し始めます。
「おっと、そうきますか。それじゃ、ここにこれを合駒しましょ」
おっちゃんの手は、怪しげな中合い。それを客がとると、
「ひゃぁ、コワいコワい。じゃ、こう逃げましょか」
と、スルスルとかわされ、詰まなくなってしまいます。
「残念でしたねぇ。でも、なかなかお強い方とお見受けしましたよ。さ、どなたかほかのご仁はいらっしゃいませんか?一手百円。でも詰んだら千円だよ」

てな具合でしょうか。
もちろん最後は、どうやったら詰むのかを解説してあげます。参加費は授業料だったということで、納得していただいてめでたしと。

テキ屋商売なので、普通の人がやるんならそのままのスタイルはダメでしょうね。あまりヒネっていない簡単な問題にして、景品も現金ではなく、解けなくても参加賞として飴玉くらい、解けたら少しよいものをという感じでしょうか。