続いて、後半の質疑応答の内容です。


Q: 棋道奨励交付金20万円がなくなれば、県連で主催している大会に支障が生じる。これまでは、アマ名人戦の負担金10万円を差し引いて実質10万円の交付金であった。棋道奨励交付金が復活できなかった場合、アマ名人戦の負担金10万円を免除いただけるようご検討いただけないか。

A: (米長会長)公益社団法人になると、こちらが出したお金をどのように使ったかということが非常に大事なことで、この20万円は小中学生団体戦に使うという制約がある。ですので、いったん切ったが、これからは、こういうことに使うのでこれくらい要るよ、というものについて出すという個別の対応になっていかざるを得ない。一括で出したものを何につかってもいいよということが許されない団体になった。厳しい査定がくる。お金を有効に使っていただいて、このように使うからというものについて出すということについては、認められている。
(その後、参加者の中から「それは県連の会長・役員で、別の所で話しましょう」いう提案があり、日を改めてということになりました)

Q: 棋士派遣について、馴染みの棋士に来ていただくようある程度調整願えないか。どうしてもだめなら仕方ないが、その方が都合がつくということであればお願いしたい。

A: (米長会長)単純で難しい問題です。お気持ちはわかります。棋士をA・B・Cと分けて、Cであれば毎年派遣しますが・・・
(質問者)「Cです」
(米長会長)「それは、毎年お送りします」
(会場、大笑)
(米長会長)「こちらも調べますけど、出来るだけご希望がかなうよう配慮します」


Q: 普及は無料サービスという風になっているが、それだと赤字になる。それを収入に変えるというようなご検討は日本将棋連盟ではされていないのでしょうか。これは我々指導員も同じ立場で、ずっと持ち出しでやっているとどうしても疲弊してゆく。

A: (米長会長)非常に大きな問題で、我々も考えていること。親がお金を使わない子供の趣味は、大人になったときに無くなってしまうということがある。子供が先生、つまり皆さんのところへ行って、いくらかお金を払うということになれば、趣味として定着する率は高い。タダの場合は所詮タダだということになる。学校へ皆さんが行く場合も、1000円でよいからもらってほしい。そうすれば、先生が来て教えてくれたという記録が残る。タダだと、将棋の好きなオジサンが来て遊んで行ったということになる。が、現実問題としては、月謝を5千円・1万円とるとどうなるか。難しいと思う。今日ということではないが、考える時期にきている。


Q: 棋士派遣の際、例えば初心者が多いのでそういう子たちに教えるのが上手な先生を派遣してほしいとか、こういう能力のある方がよいとかいう希望を考慮していただけないか。

A: (米長会長)皆様方に棋士を評価していただくことをやってゆきたいと思う。教え方が上手だった、丁寧だった、やさしかった、言葉使いがよかった。チェックしていただいて、棋士のABCを決めてゆくといったことになる。アマチュアの方がいいプロ棋士を育てるといった時代がきたのだろうと思う。それを項目ごとにやってゆこうと考えているので、ご協力お願いします。


Q: 前もって(普及サミットの)詳しい資料を送ってほしい。コーチ制度についてなど、事前に資料があれば考えて来れた。

A:(米長会長)申し訳ない。私が将棋連盟を代表して皆様にお詫びします。


Q:将棋コーチで支部会員でない方がいらっしゃると思うが、支部会員になってもらうよう、ご検討ください。

A:(米長会長)2万人の支部会員の方がいらっしゃるので、会費3,000円なので支部会員からの会費は6,000万円。ところが現在は日本将棋連盟は棋士派遣等で支部を通じて2億円以上の支出をしている。将棋コーチに、支部会員になってもらえませんでしょうか、そしてさらに将棋指導員になって普及活動をやっていただけませんでしょうかと、こちらとしてはお願いするばかり。皆様方のほうで、「それじゃ協力するよ」と言っていただけるようにしてもらえるとありがたいです。


Q: 支部会員になるとどういうメリットがあるかという点で関連あると思うが、支部対抗団体戦の参加資格三段以下という制限はなぜついているのか。撤廃していただけないか。団体戦というのは、仲間内で励まし合って楽しい思いが出来る。支部の活動を盛り上げていく上で、団体戦に出ようということをやりたいのに、四・五段の免状を持っていると参加できないということではそれが出来ない。

A: (米長会長)これまでは、強い人は支部名人戦個人戦に出て下さいということでやってきたが、皆様の声でやめたほうがよいということであれば撤廃します。

(その後、A:撤廃、B:無差別と三段以下の2クラス制、C:今まで通り・・・の三択で会場の参加者で挙手をしました。進行役の方のアナウンスでは、「皆様方ご覧の通り今まで通り(C)の方が多いようです)とのことでした)


Q: 駒桜について。10万円の会員になると、女流棋士を1年間で1回2名派遣してくれるのでしょうか。
A: (駒桜担当の職員さん)さようでございます。
Q: じゃ、その10万円今でも払えるんですけど(会場笑い)振り込みさせていただきます(会場拍手)。